一進一退!?抱っこが苦手の保護⽝チョコちゃんとの抱っこトレーニング! #いい部屋ペット
保護犬だったチョコちゃんが家族に加わり、早3ヶ月。
最初は不安そうだったものの、今ではすっかり安心したような表情を見せてくれたり、全身で甘えたいアピールをしてくれたり、飼い主にとってすごくうれしい変化が見られます。
そんなチョコちゃんですが、実は抱っこが大の苦手。
我が家にやってきた当初は、抱っこをしようとすると嫌がって怒るだけじゃなく噛みつく始末。ひどいときには「抱っこ」という単語を口にしただけで、ケージに逃げ込んで威嚇するような状態でした。
おそらく、抱っこに対してトラウマや恐怖心があるんだと思います。
しかし、このままでは病院へ行ったときやトリミングのときなど、抱き上げなきゃならない場面で困ってしまう。
そして、なにより“抱っこは怖くない”ということをチョコちゃんに知ってほしい。
だから、抱っこトレーニングをしようと決意!
今回は、抱っこのトレーニング過程やチョコちゃんの変化について綴っていこうと思います。
すっかり安心したお顔を見せてくれるようになったチョコちゃん
“抱っこは怖くない”ということを、チョコちゃんに知ってもらうためにまずやったことは、たくさんコミュニケーションを取るということ。練習当初は、まだ我が家に来たばっかりだったので、抱っこ以前に新しい環境や新しい飼い主に慣れて安心してもらうのが最優先でした。
おすわりやお手、おかわりは一通り覚えていたので、指示を出してできたら目一杯褒めて、ご褒美におやつをあげる。たくさん話しかけてなでたり遊んだりしながら、なるべく一緒に過ごすということをくり返し、徐々に仲良くなっていきました。
おもちゃを使った遊びでコミュニケーションをたくさんとっています!
チョコちゃんはおもちゃ遊びが大好き!
時間と共に少しずつ緊張がほぐれ表情もやわらくなってきて、安心しはじめたかな?と感じたタイミングで、はじめての抱っこに挑戦することに。
チョコちゃんを迎えたときに「リードをつけるとお外に行くんだと理解して、なんとか抱っこをさせてくれるよ」と預かりボランティアの方から聞いていたので、リードをつけ話しかけながらやってみることに。
その結果、見事抱っこに成功!!なんとかはじめての抱っこは成功しました。
「よかった、抱っこできるじゃん!これで一安心だ!!」と、すごくうれしかったのを覚えています。
抱っこをする前の一枚
話しかけている飼い主の言葉を一生懸命聞いています
しかし喜んだのも束の間、翌日も同じように抱っこをしようとしたら、噛みつかれそうになり、抱っこは失敗。前日に抱っこができたからといって、次もすんなり抱っこをさせてくれるわけじゃないということを、このときに思い知らされました。
そしてその後も、抱っこの成功と失敗を何回もくり返しながら、日々トレーニングを重ねます。
まさに一進一退。一喜一憂しながらの抱っこトレーニングです。
お外でもしっかり話しかけてコミュニケーションをとる飼い主とチョコちゃん
「抱っこは怖くないということを、早くわかってほしい」
「早くすんなり抱っこができるようになってほしい」
そんな思いで、わたしの気持ちが前のめりになってしまうことがありましたが、あまりストレスがかかりすぎないように、嫌がったら無理をせずに諦めるということを意識して、トレーニングを重ねていきました。
「抱っこしてもいいよ!」という合図であるおすわり
若干不満そうな表情がなんとも言えません笑
そんなこんなで、毎日トレーニングを重ねていくうちに、抱っこできるときの共通点にあるとき、気がついたのです。
その共通点とは“抱っこできるときはおすわりをして抱っこされる体制になる”ということ。
抱っこの練習をするときは必ず「抱っこしてもいい?」と声かけをしていたのですが、抱っこをしてもいいときはおすわりをしてくれ、抱っこが嫌なときはおすわりをせず、小さく唸ったり、不安そうな表情をしています。
抱っこするときは、チョコちゃんが不安にならないように包み込むように抱き上げる
そのことに気がついてからは、よりチョコちゃんの気持ちを尊重しつつ、抱っこのトレーニングを行えるようになりました。そのおかげで、抱っこの成功率もアップ!
抱っこが成功するたびに、目一杯ほめたり「抱っこは怖くないよ」「大丈夫だよ、嫌なことや怖いことはしないよ」「安心していいんだよ」ということを話かけながら、伝え続けていきました。
少しずつ抱っこになれてきたチョコちゃん
ちょっとずつ抱っこにも慣れて、嫌がることが減ってきました。なので、次はリードなしでの抱っこに挑戦です。
リードをつけることがイコールして抱っこの合図という風に覚えてほしくなかったので、ここからはお散歩に行くとき以外はリードをつけずに、抱っこをするようにしました。
相変わらず、抱っこをするときに「抱っこしてもいい?」の声かけは必須でしたが、それも徐々に確認ではなく「抱っこをするよ」という言い切りで、きちんと身を任せてくれるように。
抱っこされているときも表情もだいぶやわらかくなりました
今では「抱っこをするよ」というと、抱っこができるまでに成長してくれ、「抱っこ」という単語を聞いただけで威嚇していた頃が嘘みたいに平気になりました。
そして、トレーニングの甲斐か、抱っこは怖くないということがちゃんと伝わったのか、ちょっと長めに抱っこをされていてもおとなしくしていられるようになりました。
ご近所さんとの立ち話中も抱っこされたままいい子にしていられるし、抱っこされているときに、飼い主以外の人になでられるのもへっちゃら。
そのおかげか、今ではすっかり近所さんの間でもチョコちゃんはアイドルになりました。
飼い主としては、みんなに可愛がってもらえるのはすごくうれしいし、ご近所さんに会うとチョコちゃんもうれしそうで、トレーニングをがんばってよかったなと思います。
「お散歩も抱っこも上手にできたよ!」なチョコちゃん
人と犬。同じ言語で会話をすることはできなくても、根気強くトレーニングをしたり、ほめたり、話かけ続けることで「怖くないんだよ」「安心していいんだよ」ということを伝えることができるんだなと、チョコちゃんとのトレーニングを通して、改めて思いました。
抱っこトレーニングに限らず、ペットと心地よく暮らすためには欠かせないしつけや信頼関係の構築なども、最初は難しくて悩んだり、思うようにできなくて苦しかったり悲しかったりすることもあると思います。でも、飼い主さんの気持ちはきっとペットに伝わるので、ぜひ根気強くペットと向き合ってあげてくださいね。
文/雨宮べに
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