セーラー服が黒い
わたし、高校を中退してるんですが
写真のために中退した高校のセーラー服を着ることがあるんですね
そのときの写真が、意図せず
とってもいやそうな
今にも、しんできます と言いそうな顔ばかり
してるんです
撮ってる場所も、意図的に決めていたわけではないんです
2019のときは、今よりも精神の状態がよくなかったので
べつに、制服のせいだとかは
思ってなかったけど
今なんて、とってもいい精神状態なのに
ほんとうは紫陽花とセーラー服を撮ろうとしたのに
何故だか分からないけど
お墓にいたし
なかなかひどい顔をしています
2019年のことはあんまり覚えてないけれど
散歩をしながら撮ったんです
退廃した場所を探して、撮りに行ったというわけではないんです
それで、なんかおもしろいなあと思ったんです
そのときの服を着たら、思い出すのは
あたりまえと言えばあたりまえだけど
思い出してるんじゃなくて
最初からそうだったのかなあとか、思って
わたしが中退した高校は地元ではいちばんかしこい高校で
わたしは、そこに行きたかったわけではなかったんです
どこにも行きたくないって思っていました
だから、そこで友達を作る気にはなれなかったし
そもそもわたしはそこまで賢くないし、目立ちたがりなので
かなり浮いている と、そのときは思っていました
でも、母が卒業した高校で
わたしがそこに行くことは、なんだかもう
決定事項みたいな感じだったんです
あ、この制服も、母のものなんです
母も、高校のとき
入退院を何度かしていました
精神でなく、身体的なものだけど
母も、浮いていると思い続けたって言っていたけど
祖母は教師だったので、辞めるとかそういう選択肢は
なかったのだと思います
そのときからの黒色の気分を
セーラー服が持ち続けてるのか
それとも、もともとこのセーラー服に
黒色の気分が入っていたのか
そんなわけないか
記憶が浮かんでるだけなのかな
でも、自分が持ってる記憶のせいもあるけど
セーラー服っていうものが持っている記憶
っていうのもあると思うんだよな〜
だって、粒は記憶してるんでしょ、ぜんぶ
それは科学的にも証明されていて
それが真実だと騒ぎ立てるつもりはないけど
粒が記憶しているとしたら、もともとこのセーラー服には
黒色の記憶か、気分かわからないけど
そういうのを持った粒があつまって、ものになってしまっていて
母は、そんなふうになってしまって
さらに黒くなって
わたしがそれをもらって
また黒くした
もともと暗かった自分と、セーラー服の暗さが
合わさってしまって
よくなかったのかも
母は、高校卒業後
大学では、パーリーピーポーだったって聞いたし
とにかく、意図せずに
猫背になるし
目つきは悪くなるし（2024のやつは裸眼だからかもしれないけど）
口角は全くあがらないし
頭を掻いちゃうくせが出るし
でも、セーラー服を脱いだら忘れました
この写真のとき
どんな気持ちだったのか
あと、セーラー服には短い髪が似合いますね
追記
母は、恋をしていたので
このセーラー服には淡いレモンの香りと
もも色の気分も
すこし入っているかも
とのこと
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