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fpと素晴らしき仲間たち

僕が使っているメインのカメラは、シグマfpだ。
fpの魅力は、note上でも、ほぼほぼ語り尽くされた感がある。しかし、それでもなお何かを語りたくなるfpという器械に、魔力にも似た機能美の極みを垣間見る。
fpは、ハードもソフトも、徹底してロジカルである。存在に曖昧さがない。卓上のモノリス。クールな表情を崩さない、信頼の置ける相棒。いや、バッテリーの減りは早いので、スタミナにやや課題を抱えた相棒か。

レンズは、必要最小限の数しか所有していない。
fpのキットレンズの45mmf2.8。同じくシグマのArtライン35mmf1.4。ルミックスの20-60mm。
45mm、しみじみよいレンズだ。華はないが、無駄もない。撮り手の「こう写したい」という意図に黙って頷き返し、実直に的確にミッションをこなしてくれる。
35mmのシャープネスと滑らかなボケ、清々しい発色に文句なし。一方、絞り開放で発生する軸上色収差や強めのヴィネッティングは、思いのほか難敵だ。「さあ、俺を上手く使いこなしてみろ!」と挑まれているかのよう。
同じLマウントのレンズでも、ルミックスとシグマの絵作りの違いは興味深い。やや誇張した喩えにはなるが、シグマが線画だとしたら、面に絵の具を塗り重ねてゆくタッチがルミックス流。20-60mmのズームは、作りが頑丈で、使い勝手にも優れており、重宝している。

そう言えば、この前、fpのストラップを新しいものに交換した。オプテック社の「クラシック」という製品。ネオプレーン製のネック部分をワンタッチで取り外せる仕組みが面白い。メイド・イン・USAの本領発揮(?)で、タグの縫い付けがやや雑だったりするのはご愛嬌だが、安価で合理的で飾り気のない出で立ちに、古きよきアメリカを感じた。

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