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夫が裏垢で70人と不倫していたのが発覚した日の話④

③の続きです。(未読の方はこちらから)
今回は、その日の夜の話と、初動のまとめや反省点などを書いていきます。




先輩に結果報告

夫が義父の車で帰って行ったあと、1人になった部屋でしばらく呆然としていた。頭も体もものすごく疲れていた。大きめの交通事故に遭って、いろいろ対応を済ませて帰宅した後のような感覚だった。
翌日は日曜日だったけれど、父の退職セレモニーに家族でオンライン参加することになっていたので、このまま廃人化しているわけにはいかない。
体を引きずるようにシャワーを浴び、なんとか部屋着に着替えた。

まず、一番最初に駆けつけてくれた先輩にLINEで報告する。

私『黒でした』
先輩『マジか……egoは大丈夫?少しでもあのアカウントは本人ではないと信じていた自分が馬鹿でした』
私『夫が思った以上に大人しかったので、大丈夫でした。アカウントはパスワード変更して私管理になりました』
先輩『開き直らなくて本当に良かったわ…義実家には行った?』
私『行って夫を預けてきました。親の前で引っ叩いてきました』
先輩『おー強い!よくやった!ちょっとでもスッキリしたらよいけど…
アカウントについては、ざっと見た感じだと質問受付、保存用など色々あるようなので注意して確認していこう』

なんと先輩、私たちを送り出した後も、アカウントの分析を続けていてくれたのである。
2つのアカウント以外にも何かあるだろうなと思っていたが、やはりあったか…とちょっと眩暈がした。証拠がありすぎて困るという、浮気された側にはなかなかない事態である。

私『ありがとうございます、承知しました!あと夫、性病持ってました』
先輩『うわー病気もらったのは自業自得。egoにうつってないか心配』
私『私も後日検査ちゃんと受けることにします。今日はとりあえず終わってよかったです。全部先輩のおかげです』
先輩『僕はたまたま話を聞いただけなんで、何にもしてません!笑
頑張ったのはego自身だから自分を褒めてあげて』
私『もう次のコナン映画は奢りますね』(先輩も私も名探偵コナンのファン)
先輩『今後どうすることにしたのかは、落ち着いた今度聞こう。とりあえずお疲れ様。今日はゆっくり休んで』

お言葉に甘えてその日のLINEはそこまでにした。先輩の言葉にとても癒された。わたしは頑張った。訳が分からなかったし、疲れたけど、とにかく頑張った。でも頑張れたのは、先輩と親友がいてくれたからだ。
もし今日1人だったらどうなっていたんだろう。と思うとぞっとした。


動き続けるアカウント

親友にもお礼の連絡を、と思っていたら、親友から先にLINEで連絡がきていた。

親友『エロスのお殿様、更新されてるんだけど

は!?!?!?と思ってアカウントを確認する。
パスワードは変更したし、その際メールアドレスとして登録しているGmailに紐づいたGoogleアカウントのパスワードも本人の同意のもと変更したので、今更夫が触れる訳はないはずだった。
しかし、見てみると「エッチで気持ちよくなれないと悩んでいた合法JKから本音の『気持ちいい』をいただきましたぞ。動画投稿主:@xxxx殿」という他人のエロ動画を引用リツイートするド低俗な投稿がアップされている。念のためパスワードを再度変更した。

私『連絡ありがとう!とりあえずパスワード変えました。botなのか、パスワードがばれた?念のため本人に確認してみるわ』
親友『もしかしたら誰かとシェアしているアカウントの可能性もあるよね』
私『それが一番最悪なパターンだね』

夫に何回か電話を掛けるが出ない。
LINEで『エロスのお殿様の更新が続いているのですが、説明してください
と連絡を入れると、30分ほどして電話がかかってきた。

私「折り返しありがとう」
夫『ウン………』
私「エロスのお殿様の更新が続いているんだけど、この現象について説明してくれる?」
夫『…キョウ…イッショニ…ショクジイクヨテイデ……コウシンデキナイトオモッテ…ヨヤクトウコウヲ……』
私「予約投稿???ちょっと待ってどういうこと?」
夫『マイニチ…トウコウスルッテ…キメテテ…イソガシイトキハ…ヨヤクトウコウツカッテ…』
私「自分自身に毎日投稿のノルマまで課してたの?たしかに22時台に毎日投稿してるね、これ何?バズりやすい時間なの?」
夫『ウン…アトアイテノキボウニモヨル…』

話を整理すると、エロスのお殿様のアカウントでは、本人を含む裏垢男子活動をしている様々な変態が作ったエロ動画をリツイートしているのだが、動画は探してくるというよりDMでリツイートして欲しいと依頼が来ることが多いらしい。その場合は相手の希望なども聞いて、「~時ごろRTしますね」と打ち合わせているようだった。

私「いやもう君、業者とやってること同じじゃん
夫『………………』


ほぼ業者の手口

私「ほかにフォロワー増やすためになんかやってたことある?」
夫『………xxxx(伏せます)ッテイウ…ウンヨウツールヲツカッテ…』

聞いたことのないサービス名が出てきたので検索したところ、
「効率よくフォロワーを獲得!」とトップにでかでかと掲げた、限りなくビジネス向けのホームページが出てきた。
たしかに夫のGmailに、このサービスからメールが来ていたのをハッと思い出した。パスワードを聞いてログインしてみると、なんと課金していた

私「えっちょっと待って待って、フォロワーを買ってたっていうことであってる???
夫『…アルテイドノ…フォロワースウヲ…アツメルマデトオモッテ…』
私「予約投稿もこれでしてるのか…これ結局いくら儲かったの?」
夫『マダモウカッテナイ……

まだ儲かっていない、と語る夫の声は今日一番悲しい声だった。
どうやら、今エロスのお殿様はフォロワーが7000人くらいまで来ていて、これから儲かるぞというところを私に潰された状況らしかった。
業者と同じとかそういう問題ではなかった。もはや業者である

私「これサービスのアカウントもパスワード変えていい?課金は外すから」
夫『ウン………』
私「あと予約投稿はいつまであるの?」
夫『キョウノシカ…ヨヤクシテナイカラ…モウナイ…」
私「そう…あのさ、今引いてるわ普通に
夫『ウン………』
私「今、私が君のことどう思ってるか分かる?」
夫『……コンナ…バカナコトヲシテシマッタ…ユルサレルコトデハ…』
私「あっそういうのじゃなくて。今ね、君のこと心から気持ち悪いと思ってるよ
夫『………………』
私「多分みんなそうだと思うよ。それだけです。おやすみ」
夫「ア……」

夫が何か言おうとしていたが一方的に電話を切った。通話は15分くらいだったのだが、どっと疲れて、私の顔はもう虚無だったと思う。
(チベットスナギツネで検索したら多分その時の私の顔が出ます)

やっていることが不倫とかそういうレベルじゃない。倫理観が破綻している。社会的に良い影響を与えないものだ。
しかも性的な満足を超えた「何か」を追い求めてしまっている。その何かが、収益なのか、自己顕示欲なのか、もう私にはわからなかった
親友に事の顛末をLINEで報告する。

私『吐かせました。完全に業者向けのサービスを使った予約投稿だった。とりあえず弾切れで、今後更新されることはないみたい』
親友『予約投稿…マジか…』
私『馬鹿すぎるよね』
親友『その労力、仕事に使えばいいのに
私『間違いないわ。明日朝早いのに夜遅くまで本当にありがとう』
親友『本当に最後の最後までお疲れ様。ゆっくりしてね(返信不要)』

親友の返信不要が優しかった。感謝とだけスタンプで返して布団に入るが、結局この日は一睡もできず、動画をアップロードすることが犯罪になるのかどうか調べ続けた。(※なります)
眠らないといけないと思えば思うほど眠れず、おそらく今までで一番長いと感じた夜だった。




ということで、④はあまりスッキリ展開ではないのですが、これで発覚した日シリーズは(完)です。
この後、夫が開き直り始めたり、義父から「動画を消せ」と脅迫する電話がかかってきたり、義母が私の実家へ圧力をかけていたことが判明したりと、VS義実家編が動き出すのですが、それはまた次の話で!

ここからは、初動にやったことをまとめていきます。


発覚当日にやったことまとめ

当日の流れを簡単にまとめると、以下のような感じです。

①スマホを見てアカウントを発見
②第三者に証拠を見せて何をするべきか相談
③第三者同席の上、本人に確認
④証拠を押収
⑤第三者同席の上、義両親へ報告

この中で、できるなら絶対にやりたいのが④証拠を押収すること。
これから離婚するにしても、再構築するにしても、「結婚しているのにもかかわらず他人と性的関係をもつ」ことは民法上の不法行為なので、私は夫に損害賠償請求をすることができるし、離婚をするかしないかも私に選択権があります。しかし、そのためには証拠を押さえる必要があります。
夫が動揺している最初の段階でアカウントのパスワードを変更できたのは本当に正解だったと思います。

それでも今振り返ると「やっぱりあの時ヨドバシカメラに走って新しいスマホを買ってでも、スマホは借りておくべきだったな」と後悔しています。
もしかすると、既婚であることを明確に知っていた浮気相手がいた可能性もあり、その場合は相手側にも損害賠償請求ができたためです。
なので、渦中の方はぜひ妥協せずにやってください。

②③⑤の第三者を入れた点について、これは私としてはマストでした。
Twitterのアカウント上の夫の人格は明らかに普段の夫とは違い、それが明るみになったとき、どのように彼が振る舞うのかは全くの未知数でした。
いくら体型がゴルフクラブとはいえ、1:1では女の私は勝てません。最悪、殺される可能性も考えました。夫には明確に「口封じ」という動機があります。

ただ、私が甘かったのは「義両親が暴力的になることはないだろう」と過信していたことです。義両親にだって「息子を守るための口封じ」という動機はあったわけで。意地でも実家じゃない場所に行くべきだったと思うし、タクシーで帰るべきでした。そしたら中島美嘉も聞かずに済んだし。(もうカラオケで歌えないよ〜どうしてくれるんだ)

渦中での方は「不倫発覚の時点で義両親は敵だと思って接する」というのを原則に動くのをお勧めしたいです。
当たり前ですが、親はどんなに自分の子が悪くても、守りたい気持ちがあると思います。それが子供と一緒に責任をとる方向に向かうか、事件をもみ消す方向に向かうかは、蓋を開けてみないとわかりません。
でも、ヤバい子供の親はやはりヤバいことが多い、これが現実だと思います。もし本当にまともな対応をしてくれる義両親であれば、後からこちらの対応を変えればよいわけで、とりあえず最初から信頼するべきではないと思いました。

もし渦中の方がおられたら、TwitterのDMでなんでも聞いてください。話せる相手がいない場合も相談に乗れたらと思います。


私が本当に幸運だったのは、親友・先輩が初日から力になってくれたことです。自分がピンチの時に迷わず力になってくれる人がいることは、私の人生でもっとも価値がある事でした。本当にありがとうございます。
全てが終わったら、親友には韓国旅行をプレゼントしたいと思っています。もともと美人な親友と一緒にめちゃめちゃ綺麗になりたい。先輩にはどうしようかな。何か欲しいものあったら教えてください。

リアルタイムでは、現在財産分与の計算中ですが、当時の私はまだ戦いの最中ですね。別タイトルでまた続きを書いていきたいと思います。今後もぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

(9/11追記:→義実家バトル編を書きました)

noteをお読みいただきありがとうございます。♡を押していただけると大変励みになります!引き続き頑張って書き切りたいと思います。