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夫が裏垢で70人と不倫していたのが発覚した日の話③

②の続きです。(読んでいない方はこちらから)
たった1日の話で記事が3つ目になってしまった…
ついに義両親を引きずり出します。どういう態度に出るのでしょうか。私としては、考えられる中でも結構最悪なパターンだなと、とても人生の勉強になりました。お楽しみください。




義実家へ電話

私「今からあなたのご両親に電話してもいいですか?」
夫「…………………」
私「いつかは話さないといけない訳で、もうそうしたら今日話しちゃった方がいいと思う」

義両親に当日中に連絡を取ろうと思った理由は2つある。
まず、夫が茫然自失だったため、保護してもらう目的だ。同じ家に帰るのは気持ち悪くて無理だし、ホテル泊してもらったら自殺しそうだった。
(正直2022年現在の夫の開き直った態度を見ていると、そうなってしまった方があっさり終わってよかったなとも思わないこともない)
もう1つは、本人が犯行を隠したい相手の最上位に来るであろう両親に明るみになることで、犯行を反省させると同時に、証拠隠滅する気力を削ぐ狙いだった。

私「電話していいよね?それか自分で日程決めて話す?自分でちゃんと話せる?」
夫「……………オネガイシマス……」
私「じゃあ電話してくるね。私だってしたくないよ、良くしてくれた義両親にこんな電話さあ」
夫「…………………」

なお後日判明するが、義両親は裏で私の実家に威圧的な電話をかけてくれたりしていたので、別に良くしてくれていた訳ではなかった。(これは別途書きます)
親友に夫を見張ってもらい、店の外で義父に電話をかける。休日だったのですぐに捕まった。

義父『egoちゃん!どうしたん!』
私「お義父さん今電話良かったですか?えーー単刀直入に言いますね。夫くんが複数人の女性と性的関係を持っていることが分かりました
義父『あええ?ええ!?』
私「はい、ちょっと今日分かったことなので私もまだ混乱してるんですけど、とりあえず本人が憔悴してるので〇〇駅付近に迎えに来てもらっていいですか?」
義父『え、ああうん、わかった』

夫と親友の元に戻り、義父が迎えに来る旨を伝えたところ、さらに落ち込む夫。直後に義母から涙声で電話がかかってきて、とりあえず今いる場所の近くに着いたら知らせてもらい合流することになった。


親友、静かにキレる

義両親を待つ間、親友と雑談している間も夫は目を閉じたままずっと俯いていた。

親友「あのさあ、この人結局一回も謝ってないよね」
私「ああーまあいいよ、口だけ謝られても仕方ないし。どうせ私との生活がストレスだったとか、私のせいにするんだろうし」
夫「……ソレハチガウ…オレガゼンブ…ワル………オ、オレノヨワサ…」
親友「私さあ、egoとは小学生の時から友達で、あなたとは歴史が全然違うんだよね。その友達に何してくれてるの?許せないんだけど
夫「………………」

親友、かっこよすぎる。そんな風に言ってくれたことがなんかもう本当に嬉しかったし、一生忘れられないと思った。
ちなみに夫は結局謝ってないし、この翌日に当たり前のように私との生活のストレスが原因だと義両親に報告していたので真正のクズでした。

そうこうしているうちに、義両親が車で到着。夫を友人と両側から挟み込んで車まで連行し、乗せる。(宇宙人スタイル)
義両親は家で話を聞きたいとのことだった。親友もついてきてくれるとのことだったので、近所の喫茶店はどうですか?と一応提案したが、親友も家に来てくれて構わないと言われた。どこで誰が聞いて分からないので、義両親としては賢明な判断である。


VS義両親、スタート

家について、リビングで義父・義母、私・友人で向かい合って座り、夫が誕生日席に座る。

私「お忙しいところ急にお時間をいただいてすみません」
義母「そんなこと気にしないで!」
私「自分で話す?」
夫「………………」
私「私から概要を説明しますね」

ざっと今日一日に起こったことを説明すると、義両親は深刻な顔で聞いていた。義両親からしたら信じがたい話だっただろうが、当の本人が目の前であしたのジョーになっていることが何よりも真実を物語っていた

私「で、こちらがそのTwitterのアカウントになります。こんな感じで女性を募集するために、日々性的な発言をしているのですが、その中に本人が編集した自分自身の性行為の動画がたくさんあるような感じです。」
義母「何やっとるの…!」
私「お義母さんはショックだと思うので今は見ない方がいいと思います」
親友「うん、見ない方がいいです」
義母「私は見ない…」
私「お義父さんは良かったら確認してください」

義父の前でいくつか動画を再生する。息子の手作りAV(※出演も息子)を見ても表情は変わらないのがすごいなと思った。今考えてみると多分それなりに義父に変態の嗜みがあったのだと思う。

義母「egoちゃんはどうして欲しい?」
義父「いやまず3人の話を聞こう、聞きたくないなら母さん(義母)は出てていいから」
私「すごくお義父さんお義母さんに残酷なことをしているのは分かっているので、本当に申し訳ないです。
でも、ちょっと私だけで本人を対処しきれないのと、これお義父さんお義母さんに隠し続けて、今後普通の顔でお付き合いをするのは私は無理だと思うので…お義母さん厳しかったら出てもらって大丈夫です」
義母「ごめんね、私はegoちゃんとの関係を良く保ちたいから出るわ」

関係を良く保ちたいから出る、というのはちょっと意味がよく分からなかったが、義母退室。私たちの間ではなかったことにしようね!ということなのだろうか?それはさすがに無理なんですけど。
残った義父に、犯行の概要を15分ほどで説明した。


話を掘り下げるほど地雷にぶち当たる義両親

義父「こんなことしててよく病気にならんかったな」
私「あっ、なってます。尖圭コンジローマっていうんですが
義父「…………………」
私「本人からは雑菌が入ったと嘘をつかれていました。私は泌尿器科まで送り迎えもしていたのですが、まさか性病とは思ってもいなかったので」
義父「お前バレなかったらこれ一生やっとったんか」
夫「……ハドメガキカナクナッテタ…トオモウ…」

このあたりで義母が肩を落として戻ってきた。聞くのかい?聞かないのかい?どっちなんだい!と思って一瞬黙ったが、親友が代わりに話し始める。

親友「で、Twitterに話を戻すんですけど、フォロワーが1万人いるんですよ」
義母「1万人!?相手が1万人も!?
親友「あっ違います、夫くんが日々発信しているエロ動画を見たいって楽しみにしている、ファンみたいになっている人が1万人いるっていうことです。私もTwitterやってますけど、フォロワーは200人くらいですね」
私「私もそれくらいです。普通はそんなもんですね。」

義母の勘違いがさすがにちょっと面白かった。そこまで行ったらもう魚類か何かだ。フォロワー1万人の数字を見せると分かったのか分からないのか神妙な顔をしていた。

親友「で、この1万人以外の人も自由に見ることができるので、見ている人としてはもっと多いです。この動画なんて4万回くらい再生されてますね。
そうやってファンを増やすと、夫くんに会いたい、相手をしてほしい、みたいな女の人が連絡をしてくる訳です。そういう人と会って、また動画をとって載せてっていうループですね」
義母「じゃあ本当に不特定多数の人っていうこと?AIDSとかそういう危険性があることアンタ分かってるんよね?」
私「AIDSは多分持っていないです。一応性病検査は毎月簡易的ですけど受けてて、公開しているんですね」
義母「性病検査の結果を公開するのはなぜ?」
私「公開することで、自分は病気を持っていない安全な男だと女の人たちにアピールするためですね。これ見てもらうと分かるんですけど、すべての項目はマイナス、つまり陰性になってます。本人も個人情報を隠すモザイクとして、100点満点のスタンプ押してますね
親友「あっ、さっき話してたんですけど、ここに載ってない性病には罹ってました。命には関わらないと思いますが」
義母「勉強は昔からよくできたのに、なんでそっちに頭が回った……」

まあ、地頭は悪かったですよと思ったが黙っていた。
全員で偏差値38くらいの100点満点のスタンプを見ながら、頭を抱える。偏差値38の夫は項垂れるのみだった。


義母、証拠隠滅を図る

義母「今日私たちにしてくれた話は、ご両親にもするの?」
私「それですよねえ、すごい嫌なんですよ。本当に結婚したのを喜んでくれていたので、悲しむと思うし。伝え方はもう少し考えます。明日は父の退職のセレモニーなんです。そこに泥を塗るわけにはいかないので、明日はなんとしても隠して頑張りたいと思っています」
義母「そんな大事な日の前日に…本当にあり得ない…」
親友「この先、ego両親に話すときには私も一緒に行くわ」
私「本当に!!ありがとう何より心強い本当に」

親友は私の両親のことを良く知っているし、私の両親は親友が好きだ。窮地に置かれた私が一人でなく、親友が助けてくれていた事実に、両親はものすごく救われるだろうと思った。それはそれはありがたい申し出だった。

義母「でも、もし少しでも息子とやり直す気があるなら、ご両親は知らない方がいいこともあるんじゃないかしら
私「それは、ウチの両親には話さない方がいいということでしょうか」

そういうことじゃなくて、と慌てて義母が首を振って続ける。 

義母「一般論として、大事な娘にこんな裏切りをしたこの男を、ご両親は一生許せないと思う。もしegoちゃんがやり直したい気持ちがあるのなら、それはきっと叶わなくなると思う」

いや、そういうことだよ。ガッツリ口止めしてくるんだけどこの人。
なんとなく、義母は一緒に今後を考えようとしてくれていると思うのだが、まずそういう立場じゃない。そして、証拠を見ず、全容把握ができていない人が対応を考えたところで机上の空論にすぎない。義母が今すべきなのは土下座くらいしかないのだ。

親友「えーと、そもそも彼女がここにちゃんと言いに来たのは、この事実をちゃんと両家として共有して、その上で結論を出そうとしているっていうことだと思います。そこから逃れるのは無理です。だってこんな大きな事件、なかったことにして両親を騙して今後egoが生きていくとしたら、すごいストレスですよ。
お義母さんがego家に知られたくない気持ちは分かります。でも有責側の裏垢家が、egoの両親には話さない方がいいなんて提案するのは、ちょっと虫が良すぎるんじゃないですか
義母「………………」
親友「あと例えegoのご両親が反対したとして、この人は親の意見をすべて鵜呑みにする子じゃないですよ。自分が正しいと思ったらその道を行く人だと思います」
義母「………………」
親友「とにかく、ちゃんと向き合ってください。夫くんの親として。それを言いに来ました
義母「………………」

完全に親友の勝ちだった。私はもう何も言うことはなく、ただただ親友に心の中で手を合わせるのみだった。
義母はまたさめざめと泣き始めたが、もう遅い時間になっていたので私と親友は身辺を片付け始めた。親友は翌日朝から予定があったのに最後まで付き合ってくれていたのだ。


性依存症の可能性をお伝えする

私「まあ、一つ言えるのは、今気づいてよかったということです。相手の女の子を妊娠させてしまったとか、取り返しのつかない病気をもらったとか、心中事件に巻き込まれたとか、そういうことはなかった訳で。
確かに今ここにいる全員にとってショックなことではありますけど、最悪の事態は起きてない訳ですから」
義母「ここまでして、こんなこと言ってくれてるのよ。あんた自分が何したかわかっとる?」
私「お義母さん、私これ性依存症だと思うんですよね。痴漢だって、何回捕まってもやる人いるでしょう?それと一緒です。薬物とかギャンブルとかと一緒で、治療のプログラムがあるんです」

これは元々私と親友の中には当たり前にあった知識だと思う。
中高一貫の女子校を出た自分たちの周りには、通学途中の痴漢や盗撮は日常茶飯事であったし、危ない世界に一歩踏み出してしまって、知らない男の子供を妊娠し退学していき、縁が切れてしまった友人もいた。
社会人になって教育業界に身を置く今も、どうやって性被害から子供たちを守っていけばいいのか、というのは私の中の大きなテーマだ。そして子供たちを性対象にしてもよいという「認知の歪み」を少なからず肯定する社会にもすごく問題意識を持っている。まあその加害者側になる人間が、こんなに身近にいるとは思っていなかったけれど

義母「そんなのがあるのは知らなかった」
私「夫くんと同じような人が、少なからず世の中にいるということだと思います。私と離婚するかどうかは別として、依存症を治すために病院に行った方がいいと思います」
義母「egoちゃんと離婚したとしても?」
私「はい。それが本人と社会のためだと思います」
義母「…ありがとう」
私「元々(地頭は悪いけど)勉強はできる人だったはずですよね。その人がこうなるリスクを分かっても尚やった。それが依存症なんだと思います」
親友「もし、再構築になったとしても、彼女が夫くんを更生させるために奔走するのは理不尽だと思います。それでもまた裏切られるかもしれないし。
体力と気力を使って、そんなことで人生を無駄にしてほしくない。私は彼女が不幸になるのは嫌なので


親友の真っ当な指摘

親友「ひとついいですか?さっきから見てもらって分かると思うんですけど、もうずっと、ずーっとこの様子(あしたのジョー)なんですよ。
ego自身ものすごく動揺してるのにこの状況でブチギレもせず根気強く聞いて、夫くんはやっと自分が喋りたいことだけ言って、都合悪いと黙ったままみたいな感じなんですよ
でも、この状況作ったのは夫くんですよね。本来であれば自分で説明するべきですよね。自分がやったことなのに、この場でも全部egoに説明させて、私はその態度がすごくムカつきます。なんでこんな負担を彼女が負わないといけないんですか?なんでそれを当たり前に受け入れてるんですか?」

親友に言われて確かにそうだと思った。憔悴しているから気を遣っていたけど、別に気絶しているわけではない。この夫、喋ろうと思えば喋れる状況で意図的に黙秘しているのだ。
義両親は今更夫を問い詰め出した。

義母「あなたが黙ってる理由は何?egoちゃんとの関係を壊したくないから?」
義父「オイ、お前(夫)今なんて思ってるんや」
夫「…ホントニ……ジブンガ…ヨワクテ…ココニイルゼンインヲ…キズツケテシマッタ……」
義母「私たちは違う、今傷ついているのはegoちゃんよ」
夫「イゾンショウ…ニ…キヅカナクテ…ズルズルト…ヨワサデアッテ…」
義母「依存症って言ってくれたのはegoちゃんの優しさだと思う。まだ診断されたわけじゃない。ただ傲慢だっただけかもしれない。」

本人が早速依存症を言い訳にし始めたので、言ったことを後悔した。別に依存症だから許すとは言っていない。最初の一歩を踏み出したのはあくまでも本人で、たまたま罹った訳ではない病気なのだ。
義母、まともなこと言うじゃん!と思ったのだが、こちらもすぐがっかりすることになる。


義母、再び証拠隠滅を図る

私「とりあえず、このTwitterのアカウントは彼がもう触れないようにパスワードを変えて、私のケータイに入れました。今日話したことは、すべて本人の自己申告です。息をするように嘘もついていますから、虚偽も多いと思います。なのでまず事実をちゃんと調べます」
義母「ごめんね、egoちゃん。あなたがどうして全て知りたいと思うのか私には分からないの。そんなことしたらフラッシュバックもするだろうし、あなたが傷つくと思う

義母の言葉を飲み込むのに少し時間がかかった。私が傷つくからと心配だと言っているが、もし事件の詳細を調べられなければ一番得をするのは夫だ
私だってやりたくてやる訳じゃない。でもここで泣き寝入りするわけにはいかないから、歯を食いしばってやるしかないのだ。

親友「傷つくとか悲しいとか、そういうのはもう超えてますよね。彼女は事実を知りたいんだと思います。さっきも息子さんと話している時に、私はなんでやったの?ってまず聞きたかったけど、彼女は時期や人数など客観的な事実を確認していました。
被害者である彼女が事実を知りたいのであれば、それは権利として尊重するべきだと思います」
私「私は社会人なので、起きてしまった不祥事は、企業であれ個人であれ、まず事実を明らかにし、その後にしかるべき責任を取ったり、再発防止策を講じたりすることが重要だと考えています
私はもう当事者ですから、この事件に逃げずに向き合うつもりです。」

この私たちの発言は、今思うと社会人経験が少ない義母にはかなり痛かったと思う。義母はもう立ち向かってくることはなかった。

私「あと、離婚する場合は夫くんは有責になります。申し訳ないけど、状況証拠は集めないといけない。分かるよね?」

ここで、はっきり「有責」と口に出したのだが、後々の様子を見ると、義両親はどうやらその意味を理解していなかったようだ。この時点で「離婚の原因を作った側は、自分からは離婚か再構築かを選択できず、いずれの場合も慰謝料を請求される立場である」ということをきっちり告げるべきだったと思う。
最後に親友が静かに言った。

親友「私は彼女の優しさがもどかしいです。私はものすごく怒ってますが、彼女は今も気丈に振る舞ってますよね。
なので、ご両親が怒ってください。30近くなって情けないですけど、怒るのが親の責任だと思います。お願いします


帰り際のチャンス

義母「…egoちゃん。最後にこの子に言いたいことはない?」
私「あーーー言いたいことはないですが、せっかくなので一発引っぱたいてもいいですか?
義母「え???そ、それはもちろん」
義父「少しでも気が済むなら殴ったらいいよ」
私「じゃあこれは刑事事件にしないということで。マスク外してもらえる?」

義母は「呪いにかけられた王子を嘆く姫」的なディズニー展開を期待していたようで絶妙な顔をしていた。
実はさっきカフェを出たときに、義両親を呼ぶ前に一発ぐらい殴るか蹴るかしても良かったなと思っていたのだった。
気分としてはすごく殴りたいわけではなかったが、殴っておいた方が後から後悔しなそうだと思ったのだ。
(この予感は正しかった。今の気持ちとしては、なるべく固く角張ったもので動けなくなるまでどつき回したい、である)

人を叩くなんて久しぶりどころか、初めてではなかろうか。私は文化系なので力は弱いけれど、せめて夢に出るくらい怖い顔で叩いてやろうと思った。

腕を後ろに振りかぶったところで、今まで困り眉でヘラヘラしていた顔を、ガッと鬼に切り替えた。そのまま思い切りビンタしたところ、以外と重めのスマッシュをお見舞いしてしまい、夫は半分椅子から転げ落ちて、手形のついた顔で慌ててコンタクトを外し出した
親友が「ナイスビンタ」とつぶやく。思えばここ1年夫が裏垢で遊びまくっている期間、私はリングフィットで地道に筋肉ばかり鍛えていたのだった。


カオナシになった夫

義父が車で親友と私を送ってくれるというので泣き顔の義母を残して駐車場へ移動する。すると、なぜか夫がカオナシのようについてきた。何しに来たのかと思ったが、家に2人きりも義母が可哀想かと思い放置していたら音もなく助手席に乗り込んできた。もう本当にカオナシである。

車内では義父が空気を読まずに中島美嘉の「雪の華」を流していた。J.Y.Parkもキューブを叩き割るであろう選曲ある。そんな中、義母から泣きながら電話がかかってきた。

義母『egoちゃん、息子がどこにもいないんだけど』
私「なんか車にいますよ」
義母『ああ…よかった…なにかあったらどうしようかと…もう本当にこんなことが起きるなんてねえ…』
私「そうですねえ」
義母『ごめんなさいね…泣きたいのはegoちゃんなのに』

そう言ってさめざめ泣いている義母は明らかに「そんなことないですよ」待ちだった。そもそも私でなく、息子に電話するべきだ。

今回はっきり理解したが、この人は何か事件や事故が自分の周りで起きた時に、常に助けてもらう側の人なのだ。事態を収拾させるために、自分を犠牲にして感情を殺してでも、先頭に立って動き出すタイプの人ではないのだ。お顔も可愛いし、きっとこれまでの人生、泣いていれば誰かが何とかしてくれたんだろうと思った。そして残念なことに私はそういうタイプの人間が嫌いだった。
驚くほど明るい声で返していた。

私「お義母さんの方が可哀想ですよ!お義母さんにとっては一生息子だけど、私は離婚届出したら他人なので

リターンエースが決まり、義母がまた一段と泣き出したので「ゆっくり休んで下さいね」と電話を切った。親友を家の前で降ろして、自宅へ。
せっかくカオナシもここまで来たので、1週間分の荷物と玄関に飾ってあった新婚旅行の写真立てを「反省しろ」と渡し、実家へお帰りいただいたのだった。



帰宅したところまで書ききったらまさかの8000字超えてました
本当にこれ読むのに時間を使っていただいた方に申し訳ない気持ち。こいつやべえなと楽しんでいただけていたら大変嬉しいです。

発覚初日の話は本編としてはこれで終わりですが、渦中の方向けとして④「やったこと・やればよかったこと」のまとめ記事を作成中ですので、今しばらくお待ちください。あと下世話な話が好きな人も引き続きよろしくおねがいします。

なおバトルそのものはこの後もどんどん続きます。続いて「明るみになる裏垢不倫の手口」「義父暴走」「VS浮気相手」などが控えています。今後もぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
(続き公開しました!こちらからどうぞ)


noteをお読みいただきありがとうございます。♡を押していただけると大変励みになります!引き続き頑張って書き切りたいと思います。