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LEO LIONNI



スイミーなる絵を初めて私が見たのは、もう何年
も前のこと。とある喫茶店のトイレの壁に貼って
あったのがこのポスター。


赤い魚の群れの中に一匹だけ混じった黒い魚。
それが印象的で、SWIMMY と LEO LIONNI の
文字をスマホに記録。



そして、家に帰ってから色々と調べた。ふむふむ
成程、絵本の中の場面がポスターになっている事
が判明。レオレオーニというのが絵本作家さん。



そのあらすじは、仲間とは違って姿が赤くなく、
黒い姿で生まれたのがスイミー。他の誰より早く
泳げる特技を持っていた。大型魚の襲撃で赤い
仲間たちは全滅してしまい、自分だけがその速さ
で生き延びた。そんな逃げた先に昔の仲間たちと
同じ赤い魚たちを見つけたスイミーはマグロたち
に立ち向かおうと提言して、みんなと大きな魚の
姿を作り、スイミーはその大魚の目となりマグロ
を追い払うという物語。



実際に海の中で群れを作って泳ぐ小魚たちの姿を
見てレオ レオニ氏はこの絵本を書いたのだろう。
実際に捕食対象となる小魚たちが群衆行動をとる
事をさして幻影効果と呼ぶ。ただこれは仲間達で
協力しあうというよりは自己のみを生存させたい
心理が働き、全ての小魚は内へ内へ潜り込もうと
する。外側は直ぐ捕食者より襲われるからである。



こんな小魚の群れに突進してくるのはバラクーダ
やノコギリザメ、カジキなど、これらの大型魚は
魚群のど真ん中を狙って突進し、頭部先端にある
突起などで傷ついた小魚を捕食する方法である。



こうなると小魚は一斉に分散する。この時は逆に
捕食者は的を絞りにくくなる混乱効果にもなる。

関西には海遊館、須磨浦水族館、鳥羽水族館、
新しいのでは京都水族館があって、イワシなどが
魚群を作って大型に渦を巻きながら泳いでいる姿
を見ることができる。


こんな素敵な絵を描いたレオレオーニとはどんな
人物なのだろうか。私は興味を持った。


レオ レオニは単なる絵本作家ではなくイラストを
色んな分野に起用しようとアメリカで活躍した。


オランダに生まれ5カ国語を話す一方サイエンス
誌の表紙や挿絵から、学校の教科書なども有能で
将来が有望だと看做したイラストレーターを次々
起用していたのはアメリカ時代の活動となる。


イタリアに移り今度は自分の書きたい絵本の世界
へと進んで、彼の作品は死後20年以上も経つが
人気のある作品として残っている。私もスイミー
の絵を見て直ぐにその作品に惚れたひとりであり
他の作品も魅力的なものである。




名称 レオ レオニ (LEO LIONII)
属性 芸術家、絵本作家、イラストレーター
生誕 1910年5月5日
出身 オランダ 北ホラント州 アムステルダム
死去 1999年10月11日
没地 イタリア トスカーナ州
作品 あおくんときいろちゃん (1959)
   ひとあしひとあし (1960)
   はまべにはいしがいっばい (1961)
   スイミー (1963)
   フレデリック (1967)
   アレクサンダとぜんまいねずみ (1969)
   じぶんだけのいろ (1975)
   平行植物(1976)
   コーネリアス (1983)
   なあに? (1989)
   いつ? (1989)
   どこに? (1989)
   だあれ? (1989)
   ニコラスどこにいってたの?  (1989)
   あそぼうよ (1994)
受賞 児童図書スプリングフェスティバル賞
   アメリカ図書館協会最優秀作品
   ドイツ児童図書賞


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