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猫戯


猫戯 (ネコジャラシ)


イネ科、エノコログサ属の一年生草本となる。


正式私名は、狗尾草 (エノコログサ)であり
狗 (イヌ)の尾を表したものとなっている。
フサフサした果穂のカタチは確かに犬の尻尾
を連想させるもの。


洋名では、フォックステイルの名がついてて
狐 (キツネ)の尾を意味する名である。


日本には縄文時代前期にこの植物は渡来して
いるものと考えられている。紀元前3世紀頃
の話であり、その当時の穀類の粟(アワ)作
の時の周辺の雑草としての扱いであったもの。

日本国内で猫を飼って、猫戯 (ネコジャラシ)
の目的からこの植物で猫と戯れる事は、この
縄文時代にはなかった事である。この時代には
まだ、人の周りに猫はいなかったのである。


猫が人の生活に入ってきたのは、遺跡調査の
結果から弥生時代の事とされる。縄文時代から
百年もも後のこと。朝鮮半島や中国大陸からは
稲作が伝わり、九州から東北まで広がって水田
が多く作られ、ネズミ対策にと作られた建築が
高床式建築、ネズミ返しもこの時に考案される。
と同時にネズミ退治に特化した猫という生物が
家庭へと招かれる。招き猫ならぬ、猫招き。


平安時代になると、愛玩される生き物としての
猫の時代がやってくる。猫戯(ネコジャラシ)
として、この植物の花穂が活躍する時代の到来
である。別名では御遊草(オアソビグサ)の名
でも呼ばれる様になる。


この猫も犬も大好きなこの花穂の中についてる
花数は、ひとつの花穂あたりで、980個程と
言われる。あと20個で1000個だった。
惜しい…


猫は、この植物で遊ぶだけではなくて、これの
葉や、花穂も口にして食べる。これは問題なく
猫にとっては毒性を全く持たない上に、毛玉を
吐き出すお手伝いにも貢献するもの。


犬もこれを食べるが植物繊維を取り入れる事で
食べたものの消化を助ける役割もあるとされ、
犬の中にはエノコログサを食べる事を散歩の
楽しみにしているものもいる。


猫にも犬にとっても大切な植物は我々人の目も
楽しませてくれる。



和名 狗尾草 (エノコログサ)
   猫戯 (ネコジャラシ)
   御遊草 (オアソビグサ)
洋名 フォックス テイル グラス
   (FOX TAIL GRASS)
   グリーン ブリストルグラス
   (GREEN BRISTLEGRASS)
学名 セタリア ヴィリディス
   (SETARIA VIRIDIS)
分類 イネ目、イネ科、エノコログサ属
種類 一年生草本
草丈 10〜100cm
開花 春〜秋
花色 緑
原産 ユーラシア大陸
渡来 縄文時代前期
言葉 遊び
   愛嬌
撮影 淀川河川敷前のプチ公園




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