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PLATYCERIUM BIFURCATUM


プラティケリウムビフルカツム
(PLATYCERIUM BIFURCATUM)


和名では、麋角羊歯(ビカクシダ)と呼ばれてる
植物であり、ここに使われている『麋』の文字は
空想上の大鹿を表したものを指している。


これは着生植物であり、森の中の大樹へと胞子が
辿り着くと根を定着させ芽を出して着生してから
育つ植物となる。


この植物の葉を観察してみると、役割毎に分業が
営まれているのが面白く、特別な植物なのである。


着生した部分の基部となる大きな塊状の葉が集合
した部分、ここには古い葉が蓄積され腐葉となり
養分を供給してくれる貯蔵庫の役割、必要な水分
を貯えておく為の貯水庫の役割のふたつをこなす
葉であり、この部分を『ネストリーフ』と呼ぶ。
ネスト(NEST)とは、『巣』を意味する言葉で
虫類、鳥類、そしてネズミなどの巣を作る哺乳類
の巣などと共通の言葉である。植物の中でこんな
形態を持つものは他にあまり例を見ない。

その上に多くの鹿角状の枝分かれをした分岐葉が
大きく多い茂っているもの。これは他の植物の葉
と同様に光合成を行っている。プラティケリウム
は、半日照の環境を好むのは、貯水タンクの水の
蒸散を抑えたい性質から、その分は光合成を補う
葉を大きく天に拡げて、出来るだけ多くの陽光を
取り込む様にと架空のオオジカの角の様に天仰ぐ
沢山の葉を生やすもので、『フォリッジリーフ』
と呼ばれるものである。これは枝分かれした葉を
表す言葉となる。

一般に羊歯(シダ)類の葉っぱは、その裏面には
胞子を貯えてそれを放出する機能を持った胞子嚢
(ホウシノウ)という器官を備えていて、ここで
胞子を生成させ、時期が来るとそれをばら撒く。
普通は枝分かれしたフォリッジリーフの裏側部分
の先端にだけ付く胞子嚢は、『ソーラルパッチ』
と呼ばれている。


このビカクシダを見るとまるで、伝説の鹿に目が
生えている様にふたつの大きなスプーン状のもの
がニョキニョキ生えているのが見えるが、これは
『スポランギウムリーフ』と呼ばれるものであり
胞子嚢葉である。スプーンの内面にはビッシリと
胞子が付いており、これが帝国になると一斉拡散
が為されるのである。


こんな神々しき姿をジャングルの中で見つけたと
したなら、森の精霊と遭遇したものだと勘違いし
ひれ伏した者も居るかも知れないと思う。その位
神々しい素敵な姿である。



和名 麋角羊歯 (ビカクシダ)
   蝙蝠蘭 (コウモリラン)
洋名 エルクホーン フェルン
   (ELKHORN FERN)
学名 プラティケリウム スペルバム
   (PLATYCERIUM SUPERBUM)
分類 ウラボシ目、ウラボシ科、ビカクシダ属
種類 着生植物
草丈 75〜150cm
開花 なし (胞子植物)
原産 インドネシア、オーストラリア
言葉 信頼
   助け合う
   魔法
撮影 京都府立植物園

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