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WISTESIA


ウィステリア (WISTERIA)

マメ目、マメ科、フジ属の植物、
すなわち藤(フジ)である。


藤色と云う言葉がある様に、気品あるその紫の
とても印象的な花を咲かせてくれる植物となる。
藤は学名ウィステリア(WISTERIA)と呼ばれ
これも語源は藤色を意味するもの。西洋と東洋
とで名称が共通となっている。


万葉集をはじめとして古くより藤という植物は
日本人に多く詠まれ愛されてきた植物である。
規則的に並ぶ花序が数え切れないほど吊り下り
藤棚を覆い尽くす姿は美の極みであり、個々の
花々のひとつひとつを眺めてみたとてその全て
が美しい。そう、マメ科の植物の花は蘭の花を
小振りにさせた様な気品もある。藤の花自体が
多数にも連なるその房の姿が、振袖姿の女性を
連想させる事から、古い俳句の世界の中にも
女性に見立てた句が何度も登場したのである。


藤は花を立派に咲かせるまで、20年は掛かる
とされる。命の長い植物では樹齢1000年の
ものまであると言う。


この藤には壮絶なる花言葉がある。


『決して離れない』
『愛の為に生き、愛の為に死ぬ』

どちらも女性視点の花言葉となっている。

藤は他の大樹に巻きつき絡み付いて生きながら
美しい花を咲かせるその姿が美しい樹木である。
つまりは藤の樹木の単独では成り立たないもの。
すがるべき対象、つまり大樹があって藤自体も
成り立つ。そんな男にすがる女の姿が花言葉に
反映されている。


女に抱きつかれてすら全く余裕しゃくしゃくの男、
そんな男から離れないわと一生を添い遂げ美しい
ままに生きる女、そんな姿が前者の花言葉を表す
『決して離れない』の言葉。


後者の言葉は、そんな女にしがみつかれて、男に
余裕がないせいか衰退して滅してしまい、そんな
男に先立たれ同じく衰退して共倒れする事を表す
それが『愛の為に生き、愛の為に死ぬ』の言葉と
も解釈できる。


もっとロマンチックな解釈なのかもしれないが
私の現在の力量ではこの解釈となっている。




和名 藤 (フジ)
洋名 ウィステリア (WISTERIA)
学名 ウィステリア フロリバンダ
   (WISTERIA FLORIBUNDA)
分類 マメ目、マメ科、フジ属
種類 蔓性多年生植物
草丈 10m
開花 春〜夏
花色 藤、桃、白
花寸 7mm
原産 日本
言葉 歓迎
   恋に酔う
   忠実な
   優しさ
   決して離れない
   愛の為に生き、愛の為に死ぬ
撮影 京都府立植物園


下のは過去の藤の記事である。こちらは大樹と
共に生きる藤の生き様を捉えて書き上げた記事
となっている。


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