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#植物図鑑 『総集編』

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IPHONE片手にフィールドで撮影した色んな植物を掲載。 植物のもつ魅力的なデザインと同時に、その生態も紹介。
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2024年4月の記事一覧

色丹草

色丹草

色丹草 (シコタンソウ)

ユキノシタ目、ユキノシタ科、ユキノシタ属

以前にも紹介した高山植物。
更にカラフルな仕上がりとなっている。

北海道を始め、極寒の高地に自生する植物。

和名 色丹草 (シコタンソウ)
   礼文雲間草 (レブンクモマグサ)
洋名 シコタンソウ (SHIKOTANSO)
学名 サクシフラガ ブロンチアリス
   (SAXIFRAGA BRONCHIALIS)
分類 ユ

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駒草

駒草

駒草 (コマクサ)

キンポウゲ目、ケシ科、コマクサ属

その花姿を馬の顔に見立てて命名された植物。
その命名者とは我らが牧野富太郎博士による。

山岳地帯の強風が吹き荒ぶ様な寒くも過酷なる
環境の岩場に自生しており、その姿の美しさと
希少価値の高さの両方から『高山植物の女王』
と呼ばれている植物である。

その呼び名も相まって、見つけた者が持ち帰る
事例も少なくはなく、絶滅危惧種となっており

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三槲

三槲

三槲 (ミツガシワ)

キク目、ミツガシワ科、ミツガシワ属

花弁に特徴的な細かい突起の出る植物で
地球上の北半球の寒い土地に自生するもの。

日本では、北海道や東北に自生する。
世界的には地球温暖化の影響により
その範囲が徐々に狭められつつある。

和名 三槲 (ミツガシワ)
   三柏 (ミツガシワ)
   水半夏 (ミズハンゲ)
洋名 ボグ ビーン
   (BOG-BEAN)
   バックビ

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DRACULA PSITTACINA

DRACULA PSITTACINA

ドラクラ シタキナ
(DRACULA PSITTACINA)

キジカクシ目、ラン科、セッコク亜科、
ドラクラ属

コロンビアの高地に生息する着生植物であり
日本ではその花の姿が猿の顔に似ている植物
として、モンキーオーキッドという名前にて
TVのバラエティ番組などに取り上げられて
一躍有名になった。

元々のドラクラ属という分類は、串刺し王で
有名なハンガリーのドラキュラ侯爵が名称の
由来であり

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姫綿萓

姫綿萓

姫綿萓 (ヒメワタスゲ)

イネ目、ガヤツリグサ科、ワタスゲ属

日本を含め北半球全域を分布エリアとする
寒冷地に自生する水生植物となる。

スクッと伸びた真っ直ぐな茎のその先端に
花の季節の6〜7月に綿状花を付ける。

花の咲いたその姿、仲良く並んだ姿がどうにも
魅力的なのである。

和名 姫綿萓 (ヒメワタスゲ)
   深山鷺萓 (ミヤマサギスゲ)
洋名 アルピン ブラブラシ
   (ALPI

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赤星石楠花

赤星石楠花

赤星石楠花 (アカボシシャクナゲ)

ツツジ目、ツツジ科、ツツジ属

台湾を原産とする石楠花(シャクナゲ)

赤星の名が付くのを、雄蕊の赤と思われがち
であるが、五枚ある花弁の上部の一枚に赤い
斑紋が入る事に由来する。

一見すると雄蕊の赤い花粉が付着した様にも
見えるが、一般的な躑躅(ツツジ)にも同様
の斑紋は入っており、吸蜜昆虫が標準装備を
している赤外線反射視覚からは、蜜配給先の
表示として

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ARISTOLOCHIA DEBILIS

ARISTOLOCHIA DEBILIS

アリストロキア デビリス
(ARISTOLOCHIA DEBILIS)

コショウ目、ウマノスズクサ科、ウマノスズクサ属

六甲山には多数自生している木本性の蔓性植物で
有馬馬ノ鈴草(アリマウマノスズクサ)の和名が
ついている。

果実が馬の首に付ける鈴に似ているものであり
5月〜6月にユニークな形の花が咲く。

1936年6月21日、兵庫県博物学会神戸支部
の採集会で、牧野富太郎博士が有馬郡五社

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半鐘蔓

半鐘蔓

半鐘蔓 (ハンショウヅル)

キンポウゲ目、キンポウゲ科、センニンソウ属

多年生の蔓性植物となる。

クレマチスの仲間であるが、一般に見られる様
な、鉄線や風車などの平咲のものと印象も大分
違うものだが、この釣鐘型の花もまた美しい。

六甲高山植物園の花巡りツアーは雨天となって
単独ツアーとなったが、参加できなくなった人
の分も含め、リポートを掲載しようとおもう。

和名 半鐘蔓 (ハンショウヅ

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カスマグサ

カスマグサ

烏雀間草 (カスマグサ)

マメ科、ソラマメ属、カスマグサ種
蔓性越年植物。

カラスノエンドウ、スズメノエンドウとの
中間ぐらいの大きさの植物、そんな事から
カラスとスズメの中間の位置にあるとして
『烏』と『雀』の間、『カ』と『ス』の間
として『カスマグサ』と命名をされたもの。

これら、カラスも、スズメも、このカスマも
ほぼ同じ領域に生えている事から、これらを
比較しながら撮影出来るのは何とも

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亀虫草

亀虫草

亀虫草 (カメムシソウ)

セリ目、セリ科、コエンドロ属

世界中で野菜やスパイス、ハーブなどにも
利用される植物である。

コリアンダー、パクチーなどのお馴染みの
名で市場に流通しているが、ダメな人には
ダメなものである。

タイトルにした様に、この植物のその葉を
齧ると、あの『亀虫』(カメムシ)の匂い
が口の中いっぱいに広がる。

そんな植物であるが、その花はこんなにも
美しくて、可愛いのであ

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棘萵苣

棘萵苣

棘萵苣 (トゲチシャ)

キク目、キク科、アキノノゲシ属

ヨーロッパを原産とする帰化植物。

葉の形と生え方がとてもユニークな事から
コンパスプラントの名もつくが、実際には
方位を示しもしていない見掛け倒しの植物。

その名称に、プリックリーレタスという名
もついているが食用には向かず、有毒植物
でもある。

そして、葉には小さな棘が並んでいる事から
抜こうとすると指に傷を負いかねないという

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金雀枝

金雀枝

金雀枝 (エニシダ)

マメ目、マメ科、エニシダ属

欧州は地中海周辺を原産とするマメ科植物で
春の時期に黄色い蝶の様な花を沢山咲かせて
目を楽しませてくれる植物となる。

この植物の洋名は『ブルーム』、意味は『箒』
(ホウキ)であり、魔女の乗る箒はこの樹木
の枝から作られたものとなっている。その枝が
真っ直ぐに伸びる性質から、実際にその枝から
箒が作られている。

鮮やかで美しい花を咲かせるが、

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GERMAN CHAMOMILE

GERMAN CHAMOMILE

ジャーマンカモミール
(GERMAN CHAMOMILE)

キク目、キク科、シカギク属の一年生植物

ハーブティとして利用されるこの植物。

以前もそのティーとしての味もヘンテコリン
だと、のたまったし、その花のカタチにも
ヘンテコリンだと解説をした。

不揃いな花たちが私にはとっても愉快に目に
映り、褒め称えた。私のヘンテコリンだとの
形容詞は、実は褒め言葉なのである。

そして、今年もカモミ

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胡麻樹

胡麻樹

胡麻樹 (ゴモジュ)

レンプクソウ科、ガマズミ属

葉を千切り、これを手の中で暫く揉んでやると
何とも香ばしい胡麻(ゴマ)の香りがするとの
事で実践してみると、なるほど、程よい胡麻の
香りが葉からする。これが胡麻樹(ゴマジュ)
となり、それが転訛し(ゴモジュ)になったと
いうのが由来だそうである。

この手の自然体感型のガイドツアーはとても
良く記憶に残るので楽しい。指の中の胡麻の
香りが香ばし

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