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#毎週ショートショートnote ~言葉の力~【春ギター】 (517文字) 

身に覚えのない演奏会のチケットが届いた。

「春ギター公演」?

チケットには演奏者の2人の写真


数年前

公園でギターを黙々と弾いている青年がいた。

ベンチに座って、いつも通りギターを聞いていると、少し離れたところでマンドリンの音色が聞こえてきた。

青年と同じ年頃の女性でこちらも黙々と演奏している。

どちらも上手い

最後の曲?はセッションをしているように聞こえた。曲が終われば言葉を交わさずに別々に帰っていく。

お互い面識は無いようだ。

観客が私1人の奇妙な演奏会がしばらく続く。

<ある日、ギターの青年だけになった>

「あれ?今日はもう終わりですか?」

「今日は、調子が悪くて」

話を聞くとA音大の学生でコンクールの課題曲を練習していた様だ。

次の日から、ギターの青年はいなくなった。

<1週間後にマンドリンの女性がやってきた>

辺りをキョロキョロ見渡してすぐに楽器をケースに収めた

「あれ?今日は演奏しないんですか」

「ええ、気分が乗らなくて」

「もしかして、ギター青年がいないからですか?」

「そんなことはありません」

「あのA音大の青年は、貴方がいないなら、もう演奏しないって」

「まさか、そんな」


公演会では、ギター青年が歌を歌って、マンドリンの女性が楽しく伴奏していた。

これまでの馴れ初めの春の歌詞だった

お題【春ギター】


なんか毎週ショートショートnoteっぽくないぞ?そんな普通のお題なんか寝てても書けるわという難題マニアの方にはこちらの裏お題を。
【雪解けアルペジオ】
|д゚)チラッ

#毎週ショートショートnote  
#ショートショート

今回はコラボ企画だったのですが・・・

最難関のショートショートでした。

歌とは、相手の感情を増幅、共感させるもので、人それぞれに歌を聞いて思い描くイメージが違います

ショートショートは、読者が作者が敷いた台本の世界観を楽しむのです。

私の感覚では似て非なるもの?と思いました。

普通にショートショートを書くと、コラボの意味がありません。かといって歌詞をストーリーにするのは難しい

歌にメロディーだけでなく、歌詞がある理由

言葉がないと届かないもの

文字数オーバーしちゃいましたが、コラボ記念ということで・・・

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