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週刊宇宙ビジネスニュースまとめ 2023/8/14-20




2023/8/14
中国、SAR衛星を打上げ。
世界で初めて静止軌道へ

中国は合成開口レーダー(SAR)衛星を世界で初めて静止軌道へ打上げた。衛星の詳細はほとんど明らかにされていないが、SAR衛星を活用して、中国とその周辺地域の終日全天候観測を提供し、中国の防災・減災・救援能力を向上させることを目的としている。

2023/8/16
国立天文台、望遠鏡や次世代通信に役立つ新技術を開発

国立天文台先端技術センターで、電波のミリ波領域で使われる材料の特性を高い精度で測定する手法が開発された。従来の手法に比べて誤差を約1/100に低減することができた。この技術は電波望遠鏡の部品設計に限らず、ミリ波/テラヘルツ帯を利用するBeyond 5G/6Gの実現に向けた、高周波材料やデバイス開発への貢献が期待されている。

2023/8/18
ispace、月面着陸失敗で
「月保険」約38億円を受け取る

月面探査を目指すスタートアップのispaceは、民間月面探査プログラムミッションで月面着陸が確認できなかったことに伴い、「月保険」契約に基づく保険金37億9300万円を受け取った。同社はロケット打ち上げから月面着陸までに発生するリスクを総合的に補償する世界初の「月保険」の契約を三井住友海上火災保険と締結したと2022年11月に発表していた。

2023/8/18
VR空間上の宇宙同好会、
VR宇宙博物館を開設

VR空間で活動する宇宙同好会(任意団体)である天文仮想研究所は、9月1日(金)よりVRChat上に「VR宇宙博物館コスモリア」の開館を発表。当博物館ではVR空間ならではの資料展示・解説を行うことで、より直観的な理解を幅広い対象に提供し、天文学や宇宙開発の発展に寄与することを目指す。

2023/8/18
Space quarters、NEDO事業に採択

2022年6月設立した日本のベンチャー企業Space quarters社は、同社の電子ビームで溶接する技術を活用した宇宙空間向け建築技術が新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発型スタートアップ支援事業に採択されたと発表した。当該推進プログラムに採択されたことで、月面基地防護壁の宇宙構造物を施工するシステムの研究開発等に取り組む。

2023/8/18
北海道大樹町や日本旅行、探求学習プログラムを展開

北海道大樹町、SPACE COTAN、日本旅行の3者は、宇宙港である北海道スペースポートおよび大樹町を舞台にした新たな探究学習プログラムの展開を開始した。具体的には、学校のニーズに応じて、「宇宙開発をテーマにした探究体験」と、「まちづくりをテーマにした探究体験」の2つのプログラムを設定する。

2023/8/18
北九州市とAWSジャパン、
「バックアップ首都構想」の実現に向け連携。
宇宙産業の振興も視野に

福岡県北九州市とAWSジャパンは、「“バックアップ首都構想”の実現に向けた包括的な連携」を締結した。バックアップ首都構想は、災害時に備えて首都圏に集まる企業等の本社機能を北九州市に集積する取り組みのこと。当該連携では宇宙産業の推進も行う。これまで同社が取り組んできた宇宙産業支援に関する知見やネットワークを宇宙事業の発展と提供を目指す企業に対して還元する。

2023/8/19
搭乗型ロボットのデモ公開。横浜ガンダムの技術を応用

人が搭乗できるロボットを開発するツバメインダストリはロボットの操縦デモを公開した。同社は2020年から横浜市で展示されている実物大の「動くガンダム」の開発に携わった技術者も所属しており、ガンダムの技術もロボットには活かされているという。まずはエンターテインメント用途で娯楽施設や富裕層などに販売し、将来は災害現場や宇宙空間での作業にも応用を目指す。

2023/8/20
ロシア無人月探査機、月面に衝突か

ロシア国営宇宙機関ロスコスモスは、ロシアが今月11日に打ち上げた無人月探査機「ルナ25」が月面に衝突したとみられると発表した。ルナ25を21日にも世界初となる月の南極付近に着陸させることを狙った計画であったが失敗に終わった。ロシアによる月探査機打ち上げは旧ソ連時代の1976年のルナ24号以来、約半世紀ぶり。

2023/8/20
串本町の民間発射場、
ロケット初号機の打ち上げを
11月以降に延期

国内初の民間のロケット発射場が整備されている串本町で、この夏ごろに予定されていたロケットの初号機の打ち上げを延期し、早くても今年11月以降になることが明らかになった。同ロケット発射場での打ち上げを目指している「スペースワン」の遠藤守取締役によると、ロケットの試験や調整に時間が掛かっていることで、打ち上げを延期することを明らかにした。


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