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心のnote|エッセイ・創作

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「きっと、誰にも、聞こえない。」 そんな心をふと、垣間見る。
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2020年5月の記事一覧

「つもり」積もった「大丈夫」

「つもり」積もった「大丈夫」

入れたはずの砂糖が
微塵も感じられない
ブラックコーヒーだったり

手にしたはずの布巾が
音もなく横たわっている
シンクだったり

そうした一つ一つのことが、
よろめいた心を映し出すようで

泣けない私は、空を見る。

昨日、祖母が、亡くなった。

祖父、親戚のおばさん、
飼っていた3匹の犬やハムスター。

たくさんの死と向き合ってきた。

それなのに、ペットで泣けて
人では泣けない。

傍から聞けば、なんて不幸者なのだろう。

初恋の人にフラれた時の方が
よっぽど涙腺が緩かった。

涙は、どこから来るのだろうか。

恐怖と椅子と希望の光

恐怖と椅子と希望の光

人はなぜ映画館のスクリーンに
一喜一憂し、何かしらの想いを胸に
会場をあとにすることができるのだろう?

今や、あらゆる映画作品が公開とほぼ同時に
DVDやブルーレイの広告を打ち、
気づけば動画サブスクリプションの
コレクションの一つに肩を並べるこの時代。
人々が映画館へ足を運ぶのはなぜか?

「非日常の擬似体験だからだ」人々はありとあらゆる状況に慣れてしまった。
度重なるクレームも、信号待ちの3

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