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仕事辞めたら脳が暇になった

脳はある程度動かさないといけないんだな、と気づいたお話。

仕事を辞めて半年ぼんやりしていました。(4月からの仕事決まりました、拍手)
何にもする気になれなくて、毎日泥のように寝ているのにひたすら眠い。

「まあいいか、半年は遊んで暮らそう」と思っていたので、無目的に生きる日々。
初めのうちこそ「人生の夏休みを謳歌しよう!」と旅行に行ったりしましたが、貯金がすごい勢いで減る上に、無理に動きすぎてひどい風邪を引きました。

気分転換に一旦実家に帰ったけど、母の「仕事どうする気なの」「将来どうする気なの」攻撃に涙が止まらなくなり、知恵熱が出て2週間で逃げ帰ってきました。

「やっぱり長い戦争状態の後で心が疲れてる、休養しよう」と思い、
平日の昼間からゴロゴロして、本を読む。夕方になったら河原に散歩に行く。
土手の上は退職後っぽいおじいちゃんたちがたくさん歩いていました。

「退職後、こんなぽっかり穴が空いたような気分になるんだな・・・」と、退職後を先取りしたような気分でした。

元気のある日はラジオ体操をしたり、クッキーを焼いたりしました。でもそれすらできない日も多く、気力を振り絞りたい時は近所の温泉に行く。一日どこかに出かけると次の日は寝込むような状態でした。

youtubeを見ていると、「人生で一番大事なものは時間」とのことで、「時間をドブに捨てている生活!」と、贅沢な気分になったりしました。

体が動かなくても、頭は動くのですが、私の場合は1日誰とも話さず、生産的なことができない状態というのが一番きつかったです。

人とコミュニケーションを取るというのはかなり脳を使っているんだなという感覚がありました。一人で本を読んだり文章を書いたりすることはできるのですが、ストレスがないので負荷が足りないのです。

毎日ハードな筋トレをしていたのに、急に散歩しかできなくなり、ストレスを感じるみたいなことかもしれません。

「脳に負荷をかけたい!複雑な問題解決したい!」と感じるなんて、意外でした。

そのため、ラジオの人生相談を貪るように聞きました。ポットキャストにまとめがあるので、「ジェーン・スーの相談は踊る」という15分程度の番組を朝から晩まで聞いて、「私だったらどう回答するかな。。。」というのを考えていました。

人との会話は、ワークアウトのように脳を鍛える。

これ、ワンオペ育児のお母さんにも言えることなのかもしれません。目は離せないのに、難しいことも考えてる暇がない。赤ちゃんしかいないから話し相手がいない。脳に負荷がかからない。これが意外ときつかったのです。

会話をしないとどんどん衰える筋力。ラジオを聞いても一方的に聞くだけなので、そこまで頭を使わない。文章でアウトプットしても、反応が返ってこないのでストレスがない。脳トレのゲームをしても負荷的には会話の方が断然上です。フリーランスで毎日一人で仕事してる人なんかは、すごいなと思いました。

でも、ハードな運動をしなくてもジョギングで健康が保てるように、脳も酷使しなくても緩やかな使い方ができればいいのかもしれません。現代人は脳を使いすぎで中毒になっているのかも?と思いました。

しかも、脳を暇にしていると「なんで前職うまく行かなかったんだろう・・・」
「誰が悪かったんだろう、何が悪かったんだろう、回避する方法はなかったのか、原因はなんだろう」と、考えても仕方ないことをぐるぐる考えてしまうので、非常によろしくない。

こういう雑念から解放されるというのは例えていうなら甘いものを毎日食べていると甘いものが欲しくてしょうがないけど、しばらく糖断ちするとそうでもなくなるというのに似ているのかもしれません。

マインドフルネスや瞑想は脳を使うことから離れるのが重要だと言います。

しばらく脳を暇にしてみたら、また新しいことが入ってきて頑張ろう!という気になるのかもしれません。

でも、「脳が動きたがっている!」というのは喜びの発見でした。まだ私の中に生命力の息吹がある、生きてるって感じがする。

「脳を使うために生まれてきたのだな、脳のパフォーマンスをベストにすることで生き物としての価値が最大限に引き出されるのでは」という仮説が立ちました。

まだまだ人生終わらないみたいです。





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