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~国語(日本語)力の大切さ~

 子ども達を指導していて、母語である日本語を理解することの大切さを感じることがよくあります。
算数の文章問題の理解、英語の文法の理解、理科や社会の説明の理解等です。
子どもは小さい時から、親が話しかけることや、家庭内で使う言葉で語彙が発達していきます。
また、絵本の読み聞かせや、読書からも文章の構成や文法的なものが自然に身につきます。
ただ、最近の社会環境から考えると、SNSや電話環境の変化により、社会的な言葉を使う機会が少なくなってきています。
その関係か、子ども達は文字は上手に読めるけれど、意味がわからなくてもそのままスルーして、だいたいの感覚で読んだつもりになっている子が多いように思います。
従って、算数の文章の問題や他の教科の質問に対して、何を聞かれているかがわからないケースが増えているように感じます。
例えば「はじめにどれだけありましたか?」の「はじめ」やおつりはいくらですかの「おつり」
「おつり」がわからないのは、社会環境で現金を使うことが減ってきたことも関係していると思います。
英語に関しては、現在・過去・未来の日本語での表現の違い、受動態・能動態の関係、比較の「~より」と「最も」の違いを日本語で理解できないと英語では理解できません。

英語が小学校5年生から科目となり、教室でも小学校からの英語学習をお勧めしています。
小学校の英語教育と中学校では学習の仕方が大きく違うので、子ども達が戸惑うことが多いからです。
また、中学校からの英語は受験用の学習になるので、国語(日本語)の力が備わっていることが必要です。日本語→英語に変換して考えないと理解しにくいのが現状だからです。英会話やある一定以上の英語の力を必要とする場合はまた別ですが。

英語の早期教育について、朝日新聞である意見が書かれていました。

母語か確率されておらず、自分で母語をコントロールできない子どもに、大人が英語だけの環境を人為的に与えることは、子どもの心の発達にとって重要な時期を英語でかき乱されることがあります。
小学校では、日本語で書かれた本を通じて言葉の仕組みや働きを理解することが重要です。言語学習の基礎ができたら、今度は外国語の文法の仕組みや働きを学ぶ。・・・(20234.2.22朝日新聞デジタル「早期教育へのギモン」認知科学者・大津由紀雄さんに聞く、より抜粋)

要するに社会環境がどんどん変わってきている現代だからこそ、しっかり母語である日本語を学んでいかないと全ての教科の学習や心の発達にも影響するということです。
学び方はいろいろありますが、まずご家庭で沢山の言葉を使って子どもも親も一緒に、会話をしたり読書をしたりして頂きたいと思います。
スタッド緑ヶ丘中町教室、浜寺サンタウン教室は学習を通して保護者の方と一緒に子育てを考える学習教室です。ご質問、ご意見等お待ちしています!
(2024.3月 vol.250)

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