見出し画像

21「第1法 勝負ありの解決」ゴードン博士の「親業」で出会う博士の言葉

ゴードン博士のご著書「親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方」(大和書房)から、私が1人の親として、また「親業」のトレーニングのインストラクターとして、気づきや感動した文章をシリーズでご紹介しています。

対立を解くのに第一法に頼る親は、勝利を得るために知らぬ間に高い代償を支払うことになる。第一法のもたらす影響は、ちょっと考えればわかるだろう。子供が解決策を実行しようとする自発的な動機づけはほとんどなく、親に対する反発が生まれ、いくら親がその解決策を実行しようとしてもなかなかうまくいかず、子供自身で自己規制を発達させる機会がなくなってしまう。(第7章 P141)

親が対立に対する自分の解決策を強制すると、子供は解決策を考えるとき発言権もなく、自分では何か具体的に解決しようとしたいという実感がないので、その解決策を実行しようとする動機づけはまったくないのと同じである。子供が何かしようとしても、それは自分以外の人から押しつけられたものである。子供は従うかもしれないが、それは親の罰、不承認を恐れてそうする。子供は解決策を「実行したい」と思うのでなく、「余儀なくそうする、強制された」と感じる。(第7章 P142)


親が勝ち、子どもが負ける「勝負あり法」の解決の仕方は必ず子どもに不満や反発が残ります。子どもの欲求に目を向けず、尊重もしないやりかたでは、信頼関係は育たないということを長女との対立で嫌というほど味わいました。

一方的な親の解決策を強制すると、親の前ではイヤイヤ実行しても、親の見ていないところではやらず、自己規律は育たず、自主的に責任ある行動は取らなくなります。

私自身が子どもが自己規律と自分に対する責任感を学ぶ機会を奪っていることに「親業」を学ぶまで気づくことが出来ずにいました。

長女が反発をしてくれたお陰で「親業」に出会い、私は気づくことが出来ましたが、従順に親に服従するタイプの子どもだったら、自分の行動を規制するのに自分以外の権威に常に頼り、自立や自律が出来ない大人になる可能性があり、問題がより深刻になったかもしれないと思います。

長女が私に反発しながら、自立し、たくましく育ってくれたことに、今となっては感謝しかありません。


ホームページ・face book・ブログ
公式LINE


定期的に読書会を開催しています。曜日や時間帯のご希望をお知らせくだされば対応します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?