本屋さんでの写真撮影に遭遇して、2つのことを決めました|えほんやさんで考えたこと
2019年の11月に思わずつぶやいてしまった出来事。
私は、絵本作家をしながら絵本専門店「えほんやさん」を運営しています。お店が忙しい時は店頭に立って接客することもしばしば。
そんな中、ついに遭遇してしまったのです。できれば見たくなかった…
あれ?あれれ??本屋さんは情報を扱っている場所なので、写真撮影は、基本的には禁止だったような‥
うーん。わざわざウチで買わなくても、他の書店やネット通販でも価格は同じだし、しょうがないことなのかなぁ。
あの絵本の良さが伝えられたという面ではよかったのかな…。
と、色々なことが頭をよぎって、その場では何も言えませんでした。
そして、下の2点を考えました。
撮影ルールを提示しよう
携帯のカメラ機能が進化し、みんなが手軽に撮影できる今、「撮影」に関する暗黙のルールが揺らいでいる気がしています。
美術館でもフォトスポットが用意され、撮影OKマークや禁止マークが明記されるようになってきました。お店のディスプレイにも撮影禁止マークが貼ってあるのを、たまに見かけますよね。
じゃあ、ウチのお店で撮影することに関して、どうか・・・
・絵本の表紙を撮影されるのはモヤモヤする
・購入していない人がパシャパシャ撮影だけして帰るのもなんだか怖い
でも、ひとこと声をかわすと、不信な気持ちってなくなるよね と、思ってこういう張り紙をすることに↓
これは、東京のえほんのみせぱっきゃまらーど♪さんのアイデア。
ほんとうは、貼り紙なんてしたくないのだけど、色々な考え方の人が集まる場所なので、お互い気持ちよく接したいですもんね。
えほんやさんでお買い物をするという価値
書影を撮られたときに、もう一つ感じたことは、「あの人は、無意識だろうけど、ウチのお店でお買い物をする価値がないって思っているのだろうなぁ」ということ。
お買い物って出会いだと思うのです。
「あのお店でキラキラして見えたこの商品」「あの土地を歩いたときの自分がキュンときたこの商品」…そのモノと体験とがセットになって、自分のまわりに居てくれる。
その商品を見ると、当時のことを思い出したり、初心にかえれたり。
ステキだな可愛いなと心が動いたお店にはいると、その気持ちを持って帰りたくて、何か探している自分がいます。
でも、あの人は、えほんやさんにそれほどの魅力を感じてくれてなかったのよね…と少し悲しい気持ちになったと同時に、魅力的なお店になるために何ができるかなと考えることにしました。
ここについては、長くなりそうなのでまた別の機会にまとめて書きたいと思います。
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そしてそして
ネットショップと比べてえほんやさんでお買い物したほうが価値があると思ってもらえるために、何か特典をつけよう。本に関わるもので…と考えて、思い出シールを作ることにしました。
これは、お客さまとの会話で「絵本の見返しに子どもの年齢や反応を書くと思い出になっていいよ」という声を聞いたのがきっかけです。
この思い出シールの下の方に、「かったおみせ」という項目をつけています。これが無いほうが…という方がいらして、とっても悩んだのですが、やっぱり、お店を営んでいるのだから、ここに「えほんやさん」と書いてもらっても恥ずかしくないお店でありたいという、自分たちへの確認のために(エゴなのかもですが)いれさせてもらうことにしました。
印刷が間に合えば、年明けくらいから1冊に1枚付けていく予定です。
最後に
お店をやっていると、自分とは違う考えの方にたくさん出会い、その都度いろいろ思考をめぐらすことが多くなりました。
でも、何もなかったら、ただ本を仕入れて販売するだけの作業で1日を終わらせるタイプなので、こうやって考えるきっかけをもらえて良かったかなと思ったのでした。
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◾️絵本作家です
↓代表(デビュー)作『あめふりさんぽ』
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長くなっちゃった…。
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