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妻へミモザの花を贈る

妻にミモザの花を買った。

3月8日はミモザの日。イタリアではこの日、妻や母親など近しい女性に感謝の意を込めてミモザの花を贈る習慣があるため、そう呼ばれる。見ているだけで明るい気持ちにさせる鮮やかな黄色い花。ほんのりと甘い香り。僕が昔から好きな花のひとつだ。

一日早いが、僕はミモザを妻にプレゼントした。

嬉しい!ありがとう!

その一言が、嬉しかった。

花を買うたび、僕は妻のことを思い出す。なんだろう、愛する人のために花を買うことが、こんなにも自分に喜びを与えてくれるなんて、妻と出会う前は知らなかった。

新丸子にある行きつけの喫茶店で出会い、お互いに好きになり、交際して4か月で結婚。婚姻届を役所に提出した時には、この愛は永遠のものだと信じて疑わなかった。

いまも妻と僕は愛情で結ばれている。しかし、愛情はもろい。何の努力もしなければ、あっという間に消えてしまうのだ。

僕らは、夫婦2人だけの世界で生きているわけではない。それぞれに仕事があり、職場の人間関係がある。子どもができればライフスタイルは時に大きく変わり、命を育てるプレッシャーでパートナーを思いやる余裕がないこともある。妻も僕も、同じ家に住んでいるのに、互いを気遣えない時期はあった。

愛情を養い続けるには、お互いに思いやったり、優しくしたりすることが必要なんだ。そうでなければ、2人の愛情は枯れてしまう。それはまるで、水や日光を与えないと、花が枯れてしまうのと同じだ。

いま、妻が僕の目の前にいるのは当たり前ではない。妻と僕の間に愛情があることに感謝して、より一層、僕は妻を気遣っていこう。妻は世界で一番愛しい人だから。


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