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第四次産業革命で、つながりの革命を起こそう

今日のnoteはサロンメンバーに限らず全員に公開したいと思います。

豊かさと引き換えに失われていく幸福

これはすごいと評判の高いユヴァル・ノア・ハラリ著の「サピエンス全史」ですが、私も2018年の夏に電子書籍で上下合本版を買って、夢中になって一気読みしてしまいました。様々な示唆に富む良著で、また時間を作って再読して見たい本の一つです。

一通り読んで得た最も強烈な印象は、人類が農耕を発明して近年の情報通信技術による革命を起こすに至るまでずっと、生活の豊かさと引き換えに心の豊かさを失っていく構造は、全く変わっていないということでした。

脳の発達によって生物の頂点に君臨し、その後も認知革命、農業革命、科学革命と様々な革命を経てきたにもかかわらず、人類は昔からまったく幸せになっていない。同類の一員でありながらも憐みを感じてしまうほどに、不幸の道を転がり続けているのが人類なのです。

人類の未来もまた、その構造から抜けられない?

そしてこれは過去にかぎらず未来もまた同じで、将来も次々と革命を起こしたり文明を築き進歩しながらも、さらに不幸になっていくのが人類の宿命なのかもしれません。同氏が未来について語る「ホモ・デウス」では、飢餓や疫病や戦争、さらには死をもほとんど克服してしまい、神の領域にまで達してしまった人類が描かれています。

最後に残る人間らしさである「美しい」とか「心地よい」といった感覚や感情すらもアルゴリズムで記述でき、その感情をAIで制御できるとなると、いったい人間とロボットとは何が違うのかという点が現実問題化し、人類が自らの存在意義を得られなくなる未来が待ち受けていると考えます。

もちろん、この三冊の書籍の内容は、著者であるユヴァル・ノア・ハラリが持つバイアスが強くかかっていることに注意すべきですが、人間の幸せとはいったい何なのかを考える上で、同氏の書籍は(現在について語った「21 Lessons」も含めて)、幸福論や脳科学といった観点とは異なる切り口で良い気づきを与えてくれます。

豊かさの定義を変えて、21世紀を幸福の世紀に

では、どうしたらこの不幸の連鎖から抜け出して、人々は幸福を感じられる発展を遂げることができるのでしょうか。小出俊夫の研究サロンでは、豊かさの方向性を、社会的な効率性から、個々の人間性へと転換していく必要があると考えています。

私には、21世紀は幸福の世紀にできるという希望があります。国をまたがる人々の連帯はもちろん、一人ひとりの幸せや人間性を豊かにするために、科学技術がサポートできることはあまりにも多いと思います。これまではその技術の使い道を誤っていただけだと気づけば、そこから人類の進む道も変えられるはずだと信じています。

あなたは1%未満の1人になれるか

そこに気づくのは人類の1%に満たなくても大丈夫です。テレビなどのメディアが国民の興味や思想を無意識に誘導できているように、私たちも何かを使って、無意識に利用者の興味や思想を、人間性を豊かにする方向へ「ナッジ」していけば良いのです。

第四次産業革命は、働き方改革でもAIやIoTやデジタルトランスフォーメーションなどによる革命でもなく、感謝と幸せが伝播し流通する世界が作られたよねと、後世の人々から評価されるムーブメントを起こしていきたいと思っています。

小出俊夫の研究サロンでは、これを「つながりの革命」と呼び、ポケコンをその起爆剤に使いたいと考えています。その名前に込めた想いや詳細はいずれ語りたいと思いますが、私がこれまでの研究の専門分野を変えて、いま幸福に関するあらゆることをむさぼり調べまくっている理由がそれです。

壮大なプロジェクトも、最初の一歩は誰にでもできる、小さな一歩から始まります。あなたも、その1%未満の1人になって一緒に第四次産業革命として「つながりの革命」を起こして歴史に名を残してみませんか。

【今日のトップ写真】妻との旅行で訪れたアメリカのセドナで「ハートおじさん」として親しまれるロバートさんに偶然会いました。全く知らない人々を繋げるツールは、彼からもらったハート型の石のように、どんなものでも構わないのでしょう。行動するのみ。私も質より量で書き続けます。

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