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読書感想文 裸でも生きる 山口絵理子著

マザーハウス代表 山口絵理子さんの自伝。幼少時代からマザーハウス直営店を建てるまでが書かれている。
ゴーストライターは存在せず、まぎれもなく山口さん本人が書いた。

読んだ感想は、常人では考えられないバイタリティだなと思った。


いくつかのエピソードを紹介すると、

名門女子柔道校を倒すために、あえて男子柔道部しかない高校へ入学し、3年間身体がずたぼろになりながらも励んできた。毎日つけていた柔道日記は、悔し涙ではっきり見えなくなっていたほど。
途上国の現実を知るために、バングラデシュへ行き、その場で大学院進学を決めて、面接を受けたこと。
バングラデシュでバッグを作ることを決め、生産依頼をするために、現地の工場へイチから出向いたこと。

そして、何度も裏切られながらも這い上がってきていること。


会社を設立してからは「途上国から世界に誇れるブランドをつくる」という使命感を胸に携えて、恐怖やストレスを乗り越えて、挑戦し続けている。

実績だけを見ると、こういう人は悩むことなんてないんだろうなーというイメージだったから、悩み、そしてよく泣いている一面があることが単純に驚きだった。

実際、バングラデシュの大学院在籍時には日本の会社の就職面接を受け、内定をもらっていた。
そして、卒業後は日本で普通に生活しようと考えていたこともあったそう。


そんな、なんでも自分でやってる山口さんだが、周囲の人間の情報やふとしたきっかけから、環境が変化し発展しているように思えた。
例えば、大学時代に米州開発銀行の仕事に携われたきっかけやジュートを発見した時のきっかけなどである。

ネットワークが広く、アンテナ感度が高いんだろうなーと。
普通の人であれば、周りからこんな情報があるよーと教えられても、受け流してしまいなにも発見できないのかもしれない。

だが、山口さんはやってみよう、チャレンジしてみようかなと思いを実行に移していることで大きな環境の変化にめぐり合えてるような気がする。

そして、山口さんの必死で取り組む姿勢に、周囲は協力してあげたいと思ってくれるのかもしれない。

この本を読むと、きっと山口さんを応援したくなる人は増えると思う。

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