見出し画像

「最近何かないの?」の期待に応えられるわたしでいたい

タイトルの質問は、年末、忘年会で聞かれたもの。頭の中を一周して、自分に少しガッカリした。面白そうな話題は、何ひとつ提供できそうになかった。

質問には、「その前はさ、ものすごい忘れ物してた時期とかあったじゃん」と続きがあった。そう、今日から一昨年になってしまった2022年なんかは本当にひどくて、
・買いたての日傘を忘れる
・着替えもパソコンも全部入ったリュックを電車で終点まで送る
・買いたての日傘を忘れる
・遠征した名古屋で大切すぎるアクスタやらを丸ごとセットで置いてくる
・買いたての日傘を忘れる
みたいなことが、ものすごく短期間に連続でおきた。できないことは多いけど、ポンコツキャラみたいなタイプではない。忘れ物も、たまにはあるけどこの頻度は人生初。異常だった。

その他にも、失恋して宇宙の屑になりそうだから髪を急にショートカットにするとか、10年以上愛を注いできた自他ともに認める一途なのにロミジュリのペースで現推しに堕ちるとか、数えたら年間138公演のライブに通っていたらしいこととか、いろいろある。2週間に一度くらいのペースで会っていた時期ですら「何かないの?」に応えられる新鮮な話題を、粒度の差はあれどいつだってもっていたのに。なのに。

夏から数か月ぶりに会ったっていうのに、最近仕事でどんな場所に行ったよーとかどんな人にインタビューしたよーとか、毎週のように旅に出てたわとか、それ以上特に深ぼる必要のないネタしかなかった。そんな自分に気がついて、溜息をつきたい気持ちになった。


すこし、身軽になる必要があると思う。何もしなかった訳じゃない。いつも心の中には、着手しなければならない宿題のような仕事があった。ありがたい事だけれど、気持ちの中の割合を占めすぎている感はあった。

荷物が多いと、動くのが億劫になる。今の位置から動きたくなくなる。もっとこういうこともしたいなぁというアイデアならいくらでもあるのに、でも……と、首に紐をつけられた犬みたいにそこから動いては行けない気持ちになって、自分を縛りつけてしまう。

ネタがないということは、チャレンジが足りなかったんだとわたしは思う。わたしはいつだって真剣にやっていることだけど「こんな事があってね」と報告する度「そんな事ある?!」とネタとして、笑ってもらえるとうれしい。「わたし、笑いのネタづくりのためにやってる訳じゃないんだけど! 」と、言いたい気持ちになったことだって正直ある。

でも結局は、一緒に食事に行って、その場で「そんな事ある?!」というわたし自身を、おかずのひとつとしてテーブルの上に並べるのが好きなんだと思う。辛いことも有り得ないことも、そうやって報告してネタとして楽しんでくれるから、超絶お豆腐メンタルなわたしでもこれだけ変化の多い道を進めているんだきっと。

そんな年末のささやかな後悔を、2024年は塗り替えたい。ぜひわたしに会う機会があったら「最近何かないの?」と尋ねてやってください。きっとキラキラしたものは多くないかなと思うけど「そんな事ある?!」という言葉が口からもれそうな新鮮なネタを、真剣に生きて用意しておくね。

いいなと思ったら応援しよう!

ゆこ|日めくり偏愛
サポートしていただけたら、あなたの読みたいnoteを書きたいです。 どんなものがお好みですか?^^

この記事が参加している募集