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帰国生の中学受験 〜付属校とグローバル私立校の併願〜

Edu.torチューターとしてご活躍中のAiko. Yさんに、お話を伺いました。

一時帰国中、次女の七五三参りにて

チューターになったきっかけは?

中国の上海から日本に帰国が決まって送別会を開いてもらったときに、代表の坪井さんにお会いし、チューターに誘われました。経験を通してお手伝いできることがあればと思い、チューターになりました。


ご家庭での教育方針を教えてください。

中学1年生と小学4年生の娘がおります。文武両道を意識し、勉強以外に好きで打ち込めることを探し、継続しました。長女は水泳とバレエ、次女はダンスです。

好きなことを思い切り楽しむために、それまでにやるべきことをやる!というルールや環境づくりをしていました。好きなことを継続した経験は自信にもつながり、長女の中学受験の際には自己PRにもなり、結果としてよかったと思っています。

中国でのインターナショナルスクールでの経験について教えてください。

長女は広州で半年間インターナショナルスクールに通ったあと、上海に引越し、インターナショナルスクールに小学校6年生まで在籍。次女も小学校1~3年生まで長女と同じ学校に通いました。

インター校を選ぶ際は、日本人が少ないところを探しました。学校では43ヶ国の子どもたちが一緒に学んでおり、英語を母国語とする子どもがあまり多くなかったため、英語で言葉を探りながらコミュニケーションをはかっていくというとてもいい経験ができました。

長女は小学校入学と同時にゼロから英語を始めましたが、卒業までには英語での日常生活のコミュニケーションに強くなったほか、中国語の授業も毎日あったため中国語も身につきました。また、中国の文化も学校行事の一環として学べたと思います。

学校の春節イベントで書道に取り組む長女


海外在住時、日本の学習や受験対策はどのようにしていましたか?

4歳頃から日本語で学べるくもんがあったので通っていましたが、小学2年生のときになくなり、その後は日本から教材を取り寄せながら継続していました。コロナ禍にはzoomで対応してくださいました。

小学4年生から上海にある学習塾に入り、本格的な受験勉強を始めました。日本よりも人数が少なく、個々へのサポートが手厚いと感じました。

分からないところは分かるようになるまで塾の質問教室に通い、分かったら解き方を私が教えてもらっていました。人に教えることができれば理解しているからです。


海外にいながら、日本の進学情報などはどのように収集されていましたか?

コロナ禍で実際に見学に行くことは難しかったので、オンライン説明会に参加したり、ホームページで調べたり、受験サイト等に登録し、そこから情報収集もしました。また、塾の先生も日本の受験事情に詳しいため、先生からのお話も貴重な情報源でした。

オンライン説明会のスケジュール管理も意外と大変でした。


グローバル私立校と大学附属中学校を併願受験されたとのことですが、特徴や違いはどんなところですか?学校を選ぶ際のポイントなどもあれば教えてください。

学校を選ぶ際には、ぜひそれぞれの学校の説明会を聞いてほしいと思います。

グローバル校は学校によって特色があり、狙いや学習方法など、それぞれ惹かれるところがさまざまだと思います。主体性を尊重してこれから必要な力を育て、社会に繋がる実践的学習が多い印象です。

一方、附属校は、英語に関しては物足りない部分も感じていますが、伝統的な日本教育のため、安心で安定感があります。少しずつアクティブラーニング等も取り入れているようです。

長女の場合は、日本の教育を受けてみたい、日本の大学に進学したいという希望がありました。また、一時帰国をして受験したので、その期間に受けられる学校を選びました。


併願受験の経験について教えてください。対策や苦労したことは何ですか。

帰国受験のメリットは何よりもたくさん併願受験できることです。

しかし、受験校が多くなれば、それに伴う学校別対策が必要です。過去問で出題傾向をしっかり把握しなくてはいけません。

実際、グローバル校と附属校では受験形態・出題傾向が全く違います。長女の場合はぎりぎりまで志望校を絞り切れず、かなりの時間と体力、労力が必要でした。今振り返ると、もう少し早い時期に絞れたらよかったかなとも思います。

グローバル校は学校によって問題形式が変わるため、ただ英語ができればいいというわけではなく、それぞれ学校別の対策が必要でした。附属校については、2科目に加えて作文や面接の対策も必要です。英語のエッセイや日本語の作文などたくさんの対策が必要だったため、長女の場合は4つの塾で対策をしていました。

グローバル私立または附属校のどちらかに絞ることができれば、苦労は半減します。また、受験形態の似たような学校を選ぶといいかなと思います。


受験期は、保護者としてどのようにサポートされていましたか。

受験勉強期間中にコロナ禍でオンライン授業になった時期があり、朝から夜まで夏期講習を受けていたときは、泣きながらがんばっているときもありました。

わからないところは塾の先生に何でも聞いてと繰り返し伝えていましたし、先生陣もこまめにケアしてくださって対応してくれていました。

私は基本的には受験勉強について見守るスタンスで、ごはんを楽しい時間にすることや勉強以外の話を聞くなどのサポートに努めました。


附属校に進学してよかったことは何ですか。

日本語で学び、しっかり知識がついていると実感しています。

また、6年間+大学まで続く学校なので、伸び伸びと学校生活を送れていると思います。部活動も含め、純粋に楽しんでいる様子が伺えます。友だちも先生も含めて環境はとてもいいと感じます。


附属校に進学後、語学の継続はどのように行っていますか。

英語に関しては、学校の授業で文法など今まで薄かった部分を学べることもありますが、少し物足りない部分もあるため、英語力維持の対策としては、ずっと通っている英語の塾に継続して通っています。

帰国後、次女が自由研究でつくった上海の観光ブック


最後にメッセージをお願いします。

中学受験は、結果はどうあれ、小学生であれほどがんばった経験が必ず将来に活きると思っています。親子で何かを乗り切るという経験ができたことはとても貴重でした。

グローバル校、附属校と受験した数も多いので、経験をふまえて塾選びや学校別対策、問題傾向など、こまかいアドバイスや具体的なお話ができると思います。



Edu.torでは、ご相談をお待ちしております!

今回インタビューしたチューターのプロフィールはこちら
https://edutor-tutor.com/tutors/62

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