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波乱の共通テストから見る教育の変化

2回目となる大学入学共通テストでは数学ⅠAの驚くような問題形式が話題となりました。
平均も例年よりも低くなり、二次試験の出願先をどうするか悩んでいる受験生も多いと思います。

個人的に、昨年1回目がセンター試験の時とそれほど大きく変わらなかったため、2回目となる今年は国語を中心に傾向が変わるのではと予想していたのですが、まさかの数学でした。

いきなり国語的な要素が加わり大混乱となりましたが、良い悪いは別として国の方針である「思考力」と「読解力」を問う形式になったと感じています。

高校の学習指導要領改訂は2022年度から

様々な意見が出ている数ⅠAの問題形式ですが、来年以降は以前のセンターのような問題に戻るのかと言われると怪しいです。

なぜならば、小学校レベルで状業内容が変わってきているから。今の高校生と小学生を同じ土俵で比べるのは変な話ですが、文部科学省は2020年度から始めた学習指導要領で「読解力」「思考力」「判断力」を育てる教育を重視するようになりました。

2020年度から小学校、2021年度から中学校、そして2022年度からは高校で順次新学習指導要領がスタートしています。

2021年度の高校3年生は新学習指導要領と無縁なわけです。そのため、数ⅠA の大改革を予想していた方はほぼいなかったのは当然と言えば当然。あるとしても国語かな、と。

国語に関しては、大学入学共通テストを導入するにあたり実施された試行テスト(プレテスト)で契約書など実務的な文書が出題されて大きな話題を集めました。

1年目では無難な出題となっていたのですが、プレテストのこともあるので2年目となる今回はガラリと変わると身がまいていた受験生や塾関係者も多かったことでしょう。

それが数学ⅠAで出てしまうのですから恐ろしい・・・。

小学校では思考力や表現力そして読解力に力を入れている

すでに新しい学習指導要領の下での学びが始まっている小学校では、以前にもまして思考力や表現力、読解力に力をいれる授業が行われています。

我が家の子ども①②③のうち、末っ子の子ども③は完全なる新学習指導要領っ子です。

国語の教科書を見ても、変わっているところがけっこうありました。自分の意見を言う表現を学んでいます。

また、夏休み前に行われた国語のカラーテスト(小学校でお馴染みの大判のテスト)には普通に文章題が出ていたので驚きました。抜き出し問題とかありましたし・・・

さらに、国語だけでなく算数も早々と文章題に取り組ませています。子ども①②の時よりも文章系の問題に触れるのが早くなっています。

ですから、教育の出口である大学入試で今までと同じような問題が踏襲されると思わない方が良いのでは、と。ゆとり教育とは異なり、大学入試から小学校(厳密にいえば幼稚園を含む)まで一貫した教育改革が行われます。

読解力や思考力というのは短期間で身につくものではありません。親の方も【読解力や思考力がないと解けない問題が増える】を念頭においておく必要があります。


暗記で何とかなる時代は過ぎ去ったか

今回、荒れに荒れた共通テストから分かるように【暗記で何とかなる】時代は完全に過ぎ去っています。

もちろん、暗記力があった方が断然有利なのですが【覚えています】だけでは太刀打ちできなくなっているのは明らか。

知識を運用できるかどうの重要性が高まっています。小学校1年生でも発表の仕方や文章の書き方を学び、図工でもプレゼン資料的なものを作成しています。

昭和なら、作って飾って上手な子は褒められるでおしまいでした。学校自体はあまり変わっていないように見えますが、義務教育の中身はかなり変化しています。

今の小学生や中学生が大学受験をする頃には今回の数ⅠAが当たり前になっていても何ら不思議ではありません。




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