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2022年(令和4年)東京都立高校入試解説(数学)

どうも、はるです。

先日、2月21日に都立入試が行われました。
数学の問題をといたので、解説します。

◯傾向
形式 :記述・選択混在、証明2問、作図あり。例年並み。
難易度:例年並み
分量 :記述量、計算量ともに例年並み

◯分析
大問1は小問集合で、基本的な計算問題が中心。作図が出題された。

大問2は整数問題。東京都の大好きな、「先生が示した問題をみんなで考える」という設定。具体例があり、誘導が丁寧だった。文字式の証明が出題された。

大問3は二次関数。変域や直線の式、座標の導出が出題された。このあたりから、大問の最後の問題は難易度が上がる。

大問4は平面図形。設定は正三角形を組み合わせた図形(ひし形)。角度や面積比を求める問題や、合同に関する証明が出題された。

大問5は空間図形。辺上を動く点と線分が作る図形の周の長さ・体積を求める問題が出題された。


◯講評
全体的に例年の傾向は保持されている。
大問1(小問集合)は、基本的な計算力、知識が問われる。ここでの配点で4割程度あるので、ミスなく得点したい。例年、ここで作図が出ているので、基本的な作図はマスターして得点しておきたい。

大問2(整数問題)は、設定・単元としては難しく感じるかもしれないが、具体例や誘導が丁寧なので、文字式の計算・文字式の証明に慣れていれば問題なかった。後半は三桁の自然数を扱うが、計算量はそこまで多くなかった。

大問3(二次関数)は、問1.2は基本問題なので、得点しておきたい。例年通り、最後の問題は難易度が高かった。まずは放物線上の点を文字でおき、与えられた条件にしたがって、計算を進めていく。補助線を引いたり、相似な図形の線分比を使ったりと、解答に必要な知識は多い。答えにいたる道筋が長いので、状況を頭の中で整理しながら計算を進めていく必要がある。ほとんどの生徒にとっては、解かなくても良い問題だろう。同様に、これ以降の大問の最後の問題は難易度が高い。

大問4(平面図形)は、問1は角度を求める問題。一見、複雑そうに見えるが、等しい角度を求める手法として、共通部分を考えるのは定石通り。落ち着いて、わかっている角度を図に書き入れていこう。後半は証明・面積比を求める問題で、例年通り難易度が高い。補助線を引き、相似な図形の線分の長さを整理していけば、解答できた。とは言っても、難易度が高いので、これを解くために多くの時間を使うくらいなら、前半の基本問題の見直しを行う方が合格確率は上がると思われる。

大問5(空間図形)は、動点と立体図形を組み合わせた珍しい設定だった。しかし実は、動点はほぼ固定で、線分の長さを伝えてくれるだけなので、難しさに直結しなかった。もちろん、最後の問題は体積を求める問題で、非常に複雑。難易度が高かった。




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