【ロコンド田中CEO】赤字10億円の「地獄経営」からリーボックを買うまで
ロコンドってリーボックなの?
この動画が本当に面白かったため、是非みなさんにもオススメしたい。
ロコンドは私の中では「靴やファッションのEC事業を展開している会社」くらいの知識しか持っていなかった。それがまさか、リーボックをM&Aし、ロコンドは「ロコンド」と「リーボック」の有する会社に至っているとは。無知な私は「ロコンドよりリーボックの方がブランド価値や収益が高そうなのに、ロコイドがリーボックを買ったの?逆じゃないの?」という疑問が真っ先に浮かんだ。
知らない人も多いとは思うが(私も知らなかった汗)、リーボックはもともとアディダスグループであり、ここ5−10年は経営は芳しくなかったらしい。その背景に、アディダスとリーボックでは、バスケやテニス、ランニングシューズなどのアイテムを展開している市場が被り、アディダスを勝たせるという戦略をとっていた。アディダスグループとしての戦略としてはそれが正しいが、リーボックの単体戦略としては当然よい結果を生まないものでった。そのため、ここ数年のリーボックはマイナストレンドであった。
この動画では、「ロコンド」ってどんな会社で、リーボックをM&Aに至るまでを楽しくわかりやすく説明してくれているが、私なりに動画の内容を簡単に纏めてみたのでご笑覧頂けると幸いだ。
代表の田中祐輔さんはマッキンゼー出身
私のイメージとしては、マッキンゼー出身の方が起業されていて、活躍されている方が多い。私がパッと浮かんだのは以下3名だが、今後、ロコンド代表の田中さんも更に活躍されて名前が知れ渡っていくであろう。(既にそうで私が無知な可能性も大いにあるがご容赦頂きたい)
・大前研一 / 株式会社ビジネス・ブレークスルー 代表取締役社長
・南場智子 / 株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長
・高島宏平 / オイシックスドット大地株式会社 代表取締役社長
ビジネス書として有名な「イシューから始めよ」という本も、マッキンゼー出身の安宅和人さんが書かれている。当時25歳だった私は、ただ漠然と知的労働者になりたいと考え、手に取った一冊だ。一端のビジネスマンの土台を作るきっかけをくれた本の一冊である。
多くの方が想像するのと同じく私も「マッキンゼーのキャリアをお持ちの方はみな優秀」と考えていた。実際、動画で話される田中さんは、面白くわかりやすく話してくれて、端々から優秀さが漂っている。
そんな田中さんのロコンドというキャリアはどのように始まったのだろうか。
ロコンドは初年度赤字10億円からスタート
田中さんはロコンドという会社の初年度の状況についてお話ししてくれたが、簡単に纏めると以下のような内容だった。
・初年度は赤字でマイナス10億円からスタート
・売上0円の状況で200人の従業員を抱えている
・毎月1億円かかる
どんな状況?!どんだけ地獄!?!しかもこの状況で8割は苦しかったけど2割は楽しんでいた、と。。自分にはこのレベルのハードシングスに安定した精神を保ったまま耐えることがでないだろうな、と、経営者としての器の違いを思い知ることとなった。
そんなスタートであったロコンドだが、今では素晴らしい企業に成長している。
ZOZOとの違い。ロコンドの強さは物流
田中さん曰く、ファッション系ECの上場企業で2桁成長を実現している企業は、ZOZOかロコンドか、の2つの企業くらいだそうだ。そのくらいファッション企業が価値創出をしながら存在感を出していくのが難しいということなのか。ただし、ロコンドがZOZOと違うところは、EC事業以外にプラットフォーム事業を展開しているとのこと。
規模の大きいファッション系ECサイトによくある課題として、在庫が膨大なため、EC販売・店舗販売・小売店への卸し、が複数箇所に分かれてしまい、在庫の一元管理ができず効率が下がることが挙げられる。そこに目を付けたロコンドは、東京ドーム2個分の面積の倉庫を保持しているという強みを活かしながら、まるっとロコンドで在庫を一元管理するというソリューションを展開、クライアント企業の利益率を高めるという価値を提供している。これにより、ロコンドはBtoCのみならず、BtoBの売上を立てることができるとのことだった。
もちろん物流インフラの強み以外にも、ロコンド自身の販売管理実績だったり、ITインフラの強みも組み合わせたソリューションとなっているのであろう。自身の培ってきた強みをクライアントへ提供をして対価を得るという、とてもわかりやすく、大変興味深い、と感じた。本動画では、Youtuberのヒカルくんや宮迫さんとのタイアップのやり取りや、バズマーケティングについても飛躍したステップとして紹介しているが、個人的にはこちらのBtoBのサービスについての紹介の方が面白かった。
M&Aを用いた企業スケール戦略
動画の中で、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)などの歴史の長いグローバル企業はM&Aがうまく、M&Aを利用しながらずっとその地位を維持しているらしい。日本の企業はとにかく着実に売上を上げて、緩やかでいいから右肩上がりでスケールすることを好む風潮がある。
ロコンドは、目指すべき目標に対してロコンド一本足打法では厳しいと認識されていた。目標に近づくための手段がM&Aで、相手先がリーボックだった。だが実はロコンドはこれまで幾度とM&Aをしながら企業を大きくしてきた。今後も、スケールのためにはM&Aは必須で、これまでのM&Aのノウハウを蓄積し、さらに質の高いM&Aを展開していくつもりだ。
会社業績・財務状況
売上・純資産共に右肩上がりで好ましい。営業利益率はもう少し高まってほしいが、自己資本率も高水準。今後期待の会社だ。
本編動画はこちら
私の紹介文で興味をもってくれて、まだ動画自体をご覧になられていない方は以下から見てほしい。ロコンドと田中さんの魅力を共有できれば幸いだ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?