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【海外インター】四苦八苦!日本人の多いインターナショナルスクール

こんにちは!ベトナムのEDUBALアンバサダーChieです。
久しぶりの執筆となりました!皆様いかがお過ごしでしょうか。こちらベトナム・ハノイも秋が深まりぐっと涼しくなってきました!

さて本日は、アジア圏インターナショナルスクールにお子さんを通わせる親御さんの中には、共感してくださる方も多いのでは?というテーマでお話させていただきたいと思います。途中、感情モロ出しになる場面もあるやもしれませんが(笑)、よろしければぜひ最後までお付き合いください。

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良くも悪くもたくさんいる日本人!

娘たちが通うベトナムのインターナショナルスクール(以下インター)は全体の生徒数が約1000人(幼稚園からG12まで)で、そのうち日本人(日本パスポートあり/日本語ネイティブ)は1割強となっています。上の学年に行けば行くほどその割合は小さくなり、エレメンタリー以下にはたくさんの日本人がいます。親も子も日本を離れてもこれだけ日本人がいることはとても心強いものです!

しかしながら、インターに通いながらも多くの日本人がいて、多くの時間を日本人と日本語で過ごすことになってしまうとやはり問題が生じます。大きな問題の一つは、そう英語力の頭打ち。

私自身、海外になるなら軸足は英語、日本に帰れば当然日本語、という気持ちでいましたし、インターに通うのであれば「学校では英語」「家では日本語」というとてもシンプルな基本原則がありました。しかし、この日本人の多さゆえ、その原則が通用しなくなってしまったのです。

とにかく英語を徹底的に習得してほしいと願って今の学校を選んだわけではありません。しかしインターに行きながらこの原則を貫けない、軸足がぶれてしまうという状況に非常に戸惑ってしまいました。

驚愕のクラス替え

今スクールイヤーが始まる前、クラス替えに関する動きが色々とありました。子供達は次の学年でも同じクラスになりたい人や今年あまり仲良くなかったけど仲良くしてみたい人などをリストアップして提出していました。

親もクラス替えでリクエストがあれば書けるような仕組みになっています。きちんとした理由があれば、それは聞き入れられ、クラス替えに反映されます。

子供達は自由にお友達の名前をリストアップしたようでした。私はそれほど強いリクエストはなかったので(特にクラスを一緒にしてほしい子も、別なクラスにしてしてほしい子もいなかった)今年は特にリクエストを出さずにいました。そして先生たちを信用し、きっとベストなクラス編成をしてくれると期待していました。

しかし、新しいクラスが発表されて驚愕しました。
国籍のバランスがあまりにもおかしかったのです。長女の学年には日本語話者✖️女子が8人いるのですが、その8人が2クラスに固まって編成されていたのです。1つのクラスに日本語を話す女の子が4人!(かたや、別のクラスは日本人がゼロで韓国人が10人以上というクラスも。)

子供達はネイティブ言語の方が「ラク」ですし、お年頃の女の子たちですから共通の話題もあり、どうしても日本語女子で固まって話す時間が増えてしまいます。インターに通っていながら日本人(他国とのミックスを含む)と日本語で関わる機会が非常に多くなるという状況が作り出されてしまいました。

おまけに、我が子たちが通う学校は母国語を大事にしてほしい!母国語をしっかり!というポリシーが強く、「学校内では英語で話しましょう」なんて先生は言ってくれません。休み時間やランチタイムはクラスの垣根を超えて日本人が集まり、日本語で楽しく遊ぶわけです。

うーーーーん…これには参りました。

日本人が多いことが問題というよりも、多いからこそ工夫が必要なのに、それがなされていないことが問題だと思いました。バランスをとって様々な国籍の子どもたちが混じり合うことにこだわったクラス編成をして欲しかったし、先生たちもそこは大事にしていると思い込んでいましたが、そうではありませんでした。

子供に行動してもらうか、先生に行動してもらうか、はたまた・・・

子供へのアプローチ

いくら日本人が多くてもその他の国の人たちと積極的に交流しようとするマインドや、日本人とばかりではなく様々な国の人たちと交わる自分の方が格好いいというセルフイメージに憧れを持てたりすれば、日本人が多くても問題ないのだと思います。

しかし、我が子に「せっかくインターに行ってるんだから世界のお友達と関わっておいでよ」「英語でたくさん会話すればもっと英語上手くなれるんだよ」なんて言っても、母国語奨励の学校ですから、結局ネイティブ英語スピーカーは英語ネイティブ同士、韓国語スピーカーは韓国語同士、という風にグループ化されてしまっているので、我が子がそのグループに入って仲良くなるのは容易な話ではありません。

また、「日本人同士でもインターなんだから英語で話したら?」と言っても「日本人同士は日本語で話すのが自然」という理論を子供達が持っていたり、娘が日本人のお友達とも英語で話そうとしても相手はそうはしてくれなかったりと、それも難しい状況です。

学校へのアプローチ

学校にも訴えました。母国語奨励や国籍の偏りによる英語習得の軽視は、

  • 授業内容の理解度に大きな影響を及ぼす

  • 意見や考えを言うVOICEが小さくなる(それによる存在感、自己肯定感の低下)

  • 逆に国同士の壁を作りやすくなる

  • 家庭で英語に力を入れる必要性が生じ母国語習得を逆に脅かす

  • 英語が国際共通語としての地位を確立し特権的な言語となり、それを不自由なく使えるかどうかは子供達にとって重要な問題

それらを学校として今一度考えてほしい、先生方で話し合ってほしいと伝えました。また、今スクールイヤーが始まってから担任の先生に「どうか国籍や言語でグループ化させないように努力してほしい」と何度もお願いしました。

家庭でのアプローチ

学校での日本語会話量が増えるのであれば、「じゃあ家での会話を英語にする?」「家で見るテレビは全部英語にする?」などの議論が我が家で持ち上がりました。学校と家での言語のねじれ発生です。

もしくは、学校の他に英語の塾に入れて英語力の底上げを図り、学校での英語会話量の少なさを気にしないようにするか…。(韓国人家庭はこのパターンが非常に多いなという印象です。)私としては莫大なインターの学費を払っているわけなので、この対策は避けたい気持ちはあるものの、学校でも日本人との関係を大事にし、「家庭では日本語」というスタンスをキープしながらも、インターでの学びを存分に吸収する為にはこれが最善の策なのかもしれません。安定した英語力の高さがあれば日本人と過ごす時間が多くてもそこまで気にならない、これは事実かと思います。

軸足調整

とにかく、「学校では英語」「家では日本語」という基本原則が揺らいでしまった以上、調整を図る、アングルを変えて現実を見るしかありません。変わらないことを訴え続けてもしょうがないんです!
それに人間、同質のもの同士が集まるのは自然な行動であり、子供達に「日本人とばかり絡まない!」と負荷ををかけることは、安定した学校生活を揺るがすことになってしまうので避けていきたいと思っています。
この現実を受け止め、子供達ともよく話し合い、最善を考えて調整し、あとはそれをやるのみだなと思っています。
・・・
日本人の誰もいない地域や学校はそれはそれで苦労も多いと思いますが、日本人の多いインターというのもまた、苦労が多いのも事実であります。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!