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成績向上に必要なもの

成績を上げるために、必要なものは何かと問われると、まずは
「学習環境」
「前向きさ」

と答える。

もちろん学習計画なども必要ではあるが、その前にマインドのセットというのが大前提となる。

学習環境の話は以前まとめたのでそちらをご覧いただきたい。

ポジティブとネガティブ

では前向きさについて。

ポジティブ→前向き、ネガティブ→後ろ向きと考えると、会話の中でその人がどちらのタイプかはだいたい分かる。

分かりやすいのはネガティブな方。
会話をしていても、
「でも・・・」
「だけど・・・」
など逆接の接続詞をよく使う傾向がある。

日本人は遺伝的に楽観的に物事を考えるのが苦手で、人に必要とされた時に幸せに感じる傾向が強いと聞いたことがある。

それは慎重であり、他者からの評価を気にするということに繋がるのだろう。

そう考えると、日本人はどちらかというとネガティブな言葉を使いやすい傾向にあるのかもしれない。

言葉の伝わり方

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私は自分のことを「ポジティブ」な性格と思っているが、ある方からは「楽観的」と言われることもある。

自己評価と他者評価はえてして異なるものだ。

「楽観的」と相手に言われると、こちらはそれなりにダメージはある笑

しかしポジティブ(positive)を日本語訳すると、「肯定的」「積極的」「楽観的」などの複数の意味があることが分かる。

ここが日本語の難しさであるが、英語では1語で表される言葉が日本語ではプラスにもマイナスにもなり得る複数の言葉になるわけだ。

そう考えていくと、自己評価と他者評価が違うという観点だけではなく、使う日本語一つで相手に伝わる印象、自分が受け取る印象が大きく変わることが分かる。

例えば、長所と短所。

マイナスな言い方→プラスな言い方
自己主張が強い人→自分の意見を持っている人
おしゃべりな人→社交的な人

飽きっぽい人→様々なことに興味がある人
勉強や仕事のスピードが遅い人→それらが丁寧な人
優柔不断な人→物事をよく考えられる

言い方一つで長所のようにも聞こえるし、短所のようにも聞こえる。

子どもへの接し方

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私は仕事柄、お子様をお持ちのお母さまの悩みを聞く機会も多い。

「成績が伸び悩んでいる」
「すぐに怒ってしまう」
「勉強していない姿ばかり目に付く」

そんな話をよく聞く。

多くは子どもの「いいところやできているところ」に目を向けられておらず、表面的にできていないところが気になってしまうからだと推測される。お母さま自体がネガティブな言葉だけを投げかけている状態なのである。

子どもの立場で言うと、子ども自身はできていない時ほどその状況をよく認識していて、親に怒られると感じている。

さて、怒られて、できていないことだけを指摘されて、やる気が出る子どもは現代にいるだろうか?

今の子どもたちは恐怖や危機感から行動に移せるパワーを持った子は少ない。
それは社会、学校教育そのものが変化しているため仕方のないことだ。

私は子どもの周りにいる人が言葉を発する時に前向きな言葉を意識することで、子どもにもポジティブさが移っていくと考えている。子どもの性格を前向きにしようと変えるのは難しいかもしれないが、周りにいる大人自身が発する言葉を前向きに変換することはできる気がする。

経験上、ポジティブな会話をする人にはポジティブな結果がついてくるし、そういう人が周りに集まる。

私は普段、塾という場で働いているが、自分の職場には前向きな講師が多いと自負している。

「先生はそういうけど、私にはできない」
「でも、これだと時間かかるし」

なんて話していた生徒が
「先生が言うから、それは頑張ってみる」
「まずはそれをやってみる」

と言った前向きな会話ができるようになってきた姿を見ると、周りで働く大人が大きな影響を与えていると感じている。

子どもは前向きさが出てくると少しの失敗では行動を止めることをしなくなる。

そして行動を継続することで生まれる結果も変わってくる
結果が悪かったとしても、自分から行動を変えてみようとする。

行動をしていないときは、「やっていないから」「やる気がない」で終わってしまい、新たな行動は生まれないことが多いのだから、大きな違いである。

このように自分が前向きな言葉を発することを意識することで、周りに伝わり、成績を向上する環境にしていくことができると考えて塾運営をしている。

しかし、現実は前向きな言葉だけを伝えていても変わらないケースはある。7割は前向きな言葉、3割は何を改善すればいいか考えさせることも必要だろう。

この話はまた別の場で。



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