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中学校の合唱コンクールは3月にやるしかない。

合唱の持つ力は侮れないもので、やっている本人たち(特に男子)に関してはその多くが「かったるい」と思っている傾向にあるようです。感覚ですけど。

あるじゃないですか、「ちょっと男子しっかりやって!」的なノリ。あれはあれで見てて面白い(失礼)のですが。

秋開催が多いっぽい

近年の働き方改革云々もあり、行事は精選されていく方向にあります。
そもそも精選ってどういう定義で話してるんだか、、、という疑問はあるのですが
(そもそも私は行事ガンガンやるべき派閥なので・・・)

「運動会」を春、「文化祭」を秋にやる学校が多いようです。文化祭の中に合唱コンクールを入れ込む形が(少なくとも都内では)多数の様子。

これは明確に理由があって、
運動会はクラスの形を作るのに非常に向いている行事なのですね。だからなるべく春にやりたいのです。
一方、合唱コンクールはクラスがある程度完成されてから達成感を味わう行事として位置付けられることが多いです。
合唱は運動会と比較して非常に難しい行事です。クラス全員が同じ方向を向かないと良い合唱ができません。

3月開催を推したいただ一つの理由

3月に開催する合唱コンクールは格別です。
クラスの集大成として位置付けることができるからです。
年度末、この行事でクラスが解散すると思えば「最後頑張ろう」と思う生徒も多いですし、なによりクラスの完成系をここで披露できることが大きい。生徒たちも保護者を含む大人たちも、感情がゆさぶられることでしょう。

特に卒業生にとっては、このレバレッジがすごい。
秋なんかに合唱コンクールをやっても、3年生は受験でそれどころじゃない。同時に二つのことをやれと中学生に要求するなと。そもそもそのうち一つは進路やで。
確かに3月も受験結果待ちってのもあるんですが、合格したらそのエネルギーを全部ぶつけてくれるしね。そもそも落ちないように持っていくのが教師の腕の見せ所ってね。

指導者の力量がめちゃくちゃ大きい

音楽の先生は基本的に学校に一人であることが多いので、他の人と研鑽したり比較して改善したりすることが難しいですよね。かわいそうではあります。

それはともかく、音楽の先生の実力は学校の実力といっても過言ではないと思っています。
考えてみてください。
校歌指導って、全校生徒に一斉にやりますよね。
全校生徒を同時に指導する教科ってほかになくないですか?定義によると思うけど、全体を盛り上げて乗せていく音楽の先生すげーって思います。

合唱の指導が上手い先生にあたると、合唱コンクールの出来が全くちがいます。
最初は私も信じられなかったのですが、生徒の力を引き出せる先生が存在するんですね。
何校か異動すると、「あ、この先生すごいな」って比較してわかるようになります。まぁそれでもおしなべて音楽の先生は実力ある人が多い気はしますけどね。その中でも差はある、明らかに。

こういう先生が3月の合唱コン指導すると、学校の空気が一変します。普通に感動します。「え?このクラスでもこんなに歌えるの!?」みたいなことが普通に起きる。絶対このクラス弱いだろ、と思ってたら本番は金賞とっちゃうってのは日常茶飯事です。

忙しさに耐える

じゃぁどの学校も3月にすればいいじゃん!って思うじゃないですか・・・
実は、3月開催の難点はただ一つ。

「教員も生徒もめちゃくちゃ忙しい」

これ。
これにつきます。

やれ期末試験だ採点だ評価だ卒業式だ通知表作成だ卒業遠足だ保護者会だ新年度準備だ引き継ぎだ・・・・永遠に出てきますが。

ここに合唱コン入ってきたら発狂しますわ。
めったくそ忙しいですよこれ。
多分秋にやる学校はこれを避けたいんでしょうね。気持ちはめちゃくちゃわかる。
3期制だったらそもそもそんなスキマないだろ!って感じですよね(働き方改革とか言うなら2期制にしろって思うけど)

まぁでもそれを含めても、3月に合唱コンやる価値はあると思いますよ。
生徒の成長がすごい。それを間近で見れる。これは幸せなことです。

皆さんの学校でも3月開催、いかがでしょう?
秋が悪いとは言わないけど、秋にやるもんじゃないのよ合唱コンは。

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