鍋で混ぜるだけ、豆乳わらびもち
水を固めたような透明感で涼しげな和菓子――わらびもち。
あのぷるぷるにきな粉をまぶすと、もっちりとしているのにみずみずしく、大豆の風味とお砂糖の甘さが相まって、ああたまらないと思う。
それを豆乳で作れるというのだからやってみたくもなる。
作り方は簡単で、混ぜ合わせておいたわらび粉と豆乳を加熱するだけだという。
そこで早速作ってみることに。
まずはわらび粉を。
近所のスーパーにあるのだろうかと思い、どきどきしながら乾物コーナーに行ってみたら…
あっさりと見つかる。
わらび粉というのだから、わらびの根っこを粉にしたものだと思っていたら表記にはさつまいもでんぷんと。
これでいいものなのだろうかと思ったけれど、片栗粉だってじゃがいもでんぷんなのだからいいだろう。
しかも一袋で100円だから、失敗しても許せるお値段だ。
それをうきうきしながら買って帰り、材料を計って取りかかる。
お鍋にわらび粉と豆乳を火にかけてぐーるぐる。
焦げつかないよう、鍋底をこそげるようにしてシリコン製のゴムベラでぐーるぐる。
するとそれまでただの液体だった豆乳が、ある時点を境目にぼろんぼろんとでんぷん糊みたいなものへと変遷していく。
そしたらびっくりするくらいあっという間に、液体はふにょんふにょんとした物体に。
それをバットに移して伸ばし、粗熱を取ったらできあがるのだ。
なんて簡単。
豆乳で作っているので乳白色でぶよぶよとした塊は、切り分けてからきな粉をまぶしたら、さあ味見。
しっかりとした弾力でほんのりミルキー。
わらびもちというよりは、豆乳もちという新たな味に出会った気分だ。
透明でぷるぷるのわらびもちもいいけれど、豆乳わらびもちのまろやかさもなかなかいいものでした。
豆乳わらびもちの材料(2人分)
材料 2人分
無調整豆乳…………………300ml
わらび粉………………50g
砂糖…………………大さじ1
<きな粉>
きな粉………………大さじ3
砂糖…………………大さじ1
豆乳わらびもちの作り方
1. 鍋に材料を入れる
鍋にざるを入れ、その上から豆乳とわらび粉と砂糖を入れてへらでよく混ぜて溶かす。
※わらび粉がダマになりやすいので、ざる越しでしっかりと溶かす。
2. 火にかける
鍋を中火にかけ、ゴムベラで混ぜながら温める。このとき底が焦げやすいので、底を絶えずこそげながら混ぜること。
豆乳が温まってくるとでろんとした塊が発生し、その後一気に固まり始めるので要注意。
固まってからも練りながら1分ほど温めると、ほどよく柔らかくなる。
3. バットに移す
バットなどの平らな容器に移し、平らにならしたらラップをして常温で粗熱を取りながら固める。(きな粉をまぶすので不格好でも大丈夫)
※急いでいるときは上下に保冷剤を置いて挟むと1時間ほどで固まります。
4. カットする
食べやすい大きさにカットし、合わせておいたきな粉をまぶしてできあがり。
冷蔵庫で冷やすと固くなってしまうのですぐ食べることをおすすめします。
冷やして食べたい場合は保冷剤で冷やすか、冷蔵庫で30分ほど冷やすのがおすすめです。
◇◇◇◇
保冷剤で冷やしたので、ほんのり冷たくて涼やかな味わい。
甘さを控えて作っているので、お砂糖を多めにしたきな粉をたっぷりとかけるとちょうどいい塩梅に。
もちと呼ぶだけあって、弾力はしっかりとしていてもっちもち。
手作りだから好きなだけ食べられるし、きな粉もたっぷりかけられるし、豆乳だからタンパク質を摂れているところにお得感が。
冷たい緑茶を用意して、パクパクと好きなだけ食べて大満足。
片栗粉でも作ってみたけれど、断然わらび粉で作ったほうがいい!
ぜひ試していただきたい一品です。
◇◇◇◇
こちらもよろしくお願いします!
◇ 「まいにち野菜と豆腐」(江戸野陽子のHP。料理教室で作ったレシピなどを定期公開。生おからを使った焼き菓子レシピたくさんあります)
最近は料理教室の告知が主になっています。
オンライン料理教室もできるよう、目下準備中です。
◇ 「すごい豆腐の最高においしい食べ方」笠倉出版社(江戸野陽子の豆腐レシピ本。豆腐は種類別にレシピを紹介。揚げも厚揚げもおからも豆乳も湯葉も詳細に取り上げているところが分かりやすいと評判です)
野菜と豆腐の料理家 豆腐をきっかけに知っていただけたらありがたいかぎりです。