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初めての災害ボランティアで知っておくべきこと全部まとめました!【車なし・女性】

はじめに、
台風19号で被災された皆様、ご関係者の方々へ心よりお見舞い申し上げます。

また、台風15号や先日の雨による被害を受けた皆様も大変な思いをしていらっしゃると思います。

皆様が1日も早く普段通りの生活に戻れるようお祈り申し上げます。


私の実家がある千葉県では台風15号や先日の雨で大変な被害があり、台風19号の報道を見るたびに「遠い場所の出来事」では片付けられない思いを抱えていました。

そこで長野市内でお仕事があるタイミングで、災害ボランティアに参加することを決めました。

人生で初めての災害ボランティア
わからないことだらけで、「こんな私が行って役に立つだろうか…」とずいぶん悩みましたが、結果的に行ってよかったと思っています。

今回は、初めての災害ボランティア参加を考えている方に、私の体験をもとに必要な事前準備や確認事項を全てご紹介したいと思います

女性で、徒歩や公共交通機関で現地やボランティアセンターに向かう方は特に役立つと思います。)

【ご注意】

・こちらの情報は、2019年10月26日に長野市内のある地区でボランティアを行った際の体験を元にしています。地域、日時、状況によっては異なることも多々あると思うので、基本的なこと以外は一例としてお考えください

・台風19号による長野市内の災害ボランティアに関する情報は、できる限り公式のリンクを載せていますので、細かなことはそちらで必ず確認をお願いします

■事前に確認すべきこと

「災害ボランティアに参加しようかな」と思ったら以下のことを確認してください。

・ボランティア活動を取りまとめている機関はどこなのか
・信頼できる情報源をリストアップする
・参加を考えている地域、日時にボランティアの募集は行われているか
・中止の条件、連絡場所

・服装、持ち物
・集合場所
・1日の流れ
・現地への交通手段や自分の行動

①ボランティア活動を取りまとめている機関はどこなのか

災害ボランティアの多くは、自治体や災害対応のための機関によって管理されています。主体がどの機関なのか必ず確認しましょう。

私は以下のようにやりました。

・Googleで「(地域名)(あれば災害の名称や台風○号など)災害ボランティア」と検索する

「長野 台風19号 災害ボランティア」では、一番最初に

災害ボランティア活動についてご案内します|長野市役所

が出てきました。(「長野 災害ボランティア」も同じ結果でした)

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ページ内で、台風19号の長野市の災害ボランティアは「社会福祉法人 長野市社会福祉協議会」が窓口であることがわかりました!


まだボランティア受け入れが始まっていないのに初心者が自力で現地に入っても迷惑になるだけです。ある程度体制が整ってから参加したほうが、自分も被災地も双方に負担が少ないと思うので、ボランティア受け入れ体制が整っているかの確認は重要です。

そのほか、日本赤十字社の赤十字防災ボランティアなど、普段からボランティアを行っている団体の活動もあるようです。自分の職業や資格が生かせる特殊なボランティア活動もあるかもしれません。

「災害ボランティア」といってもいろいろあるので、「どこのどんなボランティアに参加するのか」を明確にしておきましょう

②信頼できる情報源をリストアップする

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災害時、被災地は大変混乱しています。かつ行政機関はそもそもネットでの情報発信が遅い、苦手なことが多いので、信頼できる情報源を把握しておきましょう。

ポイントは、ボランティア情報が頻繁に更新される・正しいのはどのサイト/アカウントなのかを見極めることです。

①で見るべき情報があらかたわかったので、それプラスSNSなどをチェックします。

長野市の場合はリンク先が書かれていたので、以下をチェックしました。

長野市社会福祉協議会ホームページ
長野市災害ボランティアセンター facebook
長野県災害ボランティア情報特設サイト

私は主にFacebookを見ていました。

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こんな風に作業内容や必要な人員、物資などが頻繁に更新されています。

SNSのいいところは、電話やメールで本部に正式に連絡しなくても誰かが答えてくれるところかなと。

ボランティアを受け入れる側のみなさんも、連日激務だと思います。ボランティアがそういった方達の手を煩わせては本末転倒だと思うので、私は疑問があってもここで質問することはできませんでした。

しかし、コメントには複数の質問が付いていました。そして、すでに参加した先輩ボランティアの方からお答えが返ってきていることが多いです。100%合っているとは言えませんが、かなり役立つことは間違い無いので、ここの投稿とコメントをすべて見るだけでもわかることは多かったです。

③参加を考えている地域、日時にボランティアの募集は行われているか
④中止の条件、連絡場所

これ大事です!やる気満々で行ったのに、その日はやっていなかった!ってなったら最悪です。

事前に「○日はボランティアは中止です」とお知らせが出ているかもしれないので要チェックです。

また、中止の条件、中止の場合はどこで情報が発信されるのかも事前に確認しておきましょう。

長野市の場合は、facebookで確認可能でした。

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長野市では雨が降ると中止になる可能性大です。こまめにfacebookをチェックしましょう。

遠方から参加する方は、天気予報もよく見た方がいいと思います。

私は台風21号の接近と同時だったのでヒヤヒヤでしたが、なんとか参加できました。実は途中で雨が降って中断となり、悔しい思いもしたのですが…。

⑤服装、持ち物

私が最も調べたのがこれです。

一体どんな格好をしていけばいいのか、見当もつきませんでした。これに関してはこの後詳しく解説します。

基本装備を理解しておくのはもちろん、
被災地で積極的に募集している物資や道具の呼びかけがあれば、それも持って行きましょう。

長野市では現在軽トラ不足のようです。

⑤集合場所

これも重要です!

例えば長野市といっても広いので、最寄駅が長野駅ではない場所が集合場所かも!ホテル予約やスケジュールに関わるので早めに確認をしましょう

私の場合はこの辺りから情報が全然見当たらなくなってしまいました。

そこでたどり着いたのが以下の記事。

kakkon.netさんの【長野市災害】北部ボランティアセンター 南部ボラセン 飯綱サテライト情報【受付内容】

ご本人に伝わるかわかりませんが、この記事がなければ多分ボランティア参加を諦めていたと思います。本当にありがとうございました!

こちらの情報を「遠方から車なし」で参加する方用に要約すると…

・受付は「長野市北部災害 ボランティアセンター」(長野県長野市小島804番地5 (柳原総合市民センター内))
・長野駅から無料シャトルバスで行くことができる(長野駅から無料送迎バス(第2期)
・乗り遅れた、バスが定員(平日100名、休日200名程度)に達した場合は自力で向かう(長野電鉄 柳原駅から徒歩8分)

つまり、ベストなのは長野駅からの無料シャトルバスに乗ること。バス乗り場は駅の東口を出て右下にありました。(写真だと右側が長野駅。出てきて右側を見るとバスが見えました。)

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⑥1日の流れ
簡単にイメージしておきましょう。

ボランティアをすることばかり考えていると、前後の大事な情報が抜け落ちていたりするので。

・集合場所、時間
・その後の移動はある?ある場合の手段は?
・受付はどこ?
・(わかる場合は)作業場所は?行き方は?
・(わかる場合は)作業内容は?
・昼食は?
・終了時間は?
・解散場所は?

このくらいは理解しておくと、忘れ物防止にもなるし、次に何をすればいいのかわかりやすくなると思います。

⑦現地への交通手段や自分の行動

ボランティアだけでもあたふたなのに、遠方から行く方は、被災地と自宅の行き帰りや宿泊など、考えないといけないことがまだまだあります。結構厳密に考えた方がいいと思います。

特に女性は服装に大きく関係してきます!

例として私のボランティア前後の行動を。

【前日】
福井県→長野市
お仕事
宿泊

【当日】
朝食
ホテル→集合場所(長野駅)
シャトルバスで現地へ
作業
終了後シャトルバスで長野駅へ
長野駅→東京駅

太字にしたところの意味、わかりますか??

ホテルから長野駅
長野駅から東京駅

この時はボランティア直前、直後にも関わらず、混雑した中で行動しなければいけないんです。
つまり、服装をどうするかが気になるところ。

作業着で人混みは歩きたくないし、
汚れた格好で新幹線には乗れません。
着替え場所もありません。(バスから降りた後にささっと着替えている人はいましたが)

私がそれをどう乗り越えたのかは、この後の服装の項目で詳しく解説します。

ちなみに荷物はホテルで預かってもらいました。長野駅のロッカーに預けている人もたくさん見かけましたが、数や大きさは制限されますしね。

■服装・持ち物

初めてだとどんな服装で行ったらいいのか全くわかりませんよね。私はこの記事のイラストを参考にしました!→災害ボランティア 活動は「自己完結型」で 交通事情もチェックを

・長袖
・雨具

・長ズボン
・長靴
・帽子orヘルメット
・ゴーグル
・マスク(防塵・立体タイプがベター)
・厚手で長めのゴム手袋
・タオルや手ぬぐい
・ウエストポーチやデイパック

・飲み物
・昼食

これが最低限の装備です。

帽子、ゴーグルなし、普通のマスクの方もいましたが、きっちり揃えた方が安心です。現地では軽トラが通るたびに砂埃が舞っていました。

雨具は持参ではなく、泥がつくので最初から着るのがベターだと思います。ウインドブレーカーっぽい人が多かったです。

※11月中に、私が実際に使ったアイテムの写真を挿入予定です。

そのほか、あると嬉しいものも…。

詳しい注意点は私がメモしておいたtweetとともに紹介します。

<踏み抜き防止対策>

私は、怪我して迷惑をかけたら…って不安で不安で。実際毎日のようにけが人が出ているようです。

代表的なのが「釘の踏み抜き」。釘を踏んでしまって足に…書くのも怖いですけど、そんなことがあるそうなので気をつけましょう。

踏み抜きが防げる長靴がいいですよ!これなんか良さそうですね。

ステンレス板が入っていて、上もキュッと縛れるので、安全性も防水もばっちりかと。

(紹介する商品はあくまでイメージです。これがおすすめ!とか、実際に使ったというわけではないので、購入の際はしっかり内容をご確認ください)

そこまでは…って方は、入れるだけでOKのステンレス中敷がいいみたいです。

<手袋は2〜3枚重ねがおすすめ>

①薄いゴム手袋

現地で作業が始まったら、素手になる機会は昼食時、トイレくらいです。泥が多いと触るもの触るもの全て泥だらけになるので、最後の砦として使い捨てゴム手袋があるといいと思います。

②グリップ付き手袋

内側は滑り止めになっているけど、全体的に柔らかくて手の自由度が高いので作業がしやすい手袋。

屋外はビニール手袋(③)で。綺麗なものを触りたいとか、泥系の作業→室内作業に切り替わる、という時に③を外してこれになれると便利です。

③厚手のビニール手袋

お家で使うゴム手袋よりフィット感があって使いやすいです。

私は外の泥を土嚢に入れる作業をしていたので、作業中はずっとこういう手袋でした。泥と一体化していましたが、水で流せばすぐに綺麗になるし、よかったです。

これらを重ねておくと、段階ごとでさっと外してチェンジできます!

<道具は数に限りがあります>

私が参加した日は、主に泥を土嚢に入れる作業だったのでスコップが必須。

スコップは四角い方が良さそう。

先がとんがっていると↓

泥かきには使いづらいと思います。

それから、最後に洗い流しやすいので柄は木じゃない方が良さそう。

同じチームの男性は大阪からスコップを持って夜行バスに乗ったそうですが(すっごく怪しかったけどいい人でした。)多くの人が手ぶらでした。

一応作業する地区にスコップがたくさんあったので、ほとんどの人がそれを使っていました。

持っていくに越したことはないと思いますが、道具がないからといって行くのをやめちゃうのはもったいないと思います。

また、家の前の側溝に溜まった泥も掻き出したので、実は小さいスコップが重宝!

これは貸出道具にはなくて、メンバーの一人がたまたま持っていたので神かと思いました。

帰ってから調べてみたら、サイズが調整できるスコップもあるみたいなので、意外と持ち込みは不可能じゃないのかも。

<お昼ご飯のコンビニおにぎりNG>

ツイートが全てです。パンが一番。

<ビニール袋は3枚以上>

泥の作業はとにかく汚れます。ビニール袋もいつの間にか泥にまみれているので、袋は多めに。

<飲み物は500mlを2本以上>

2本でギリギリ。できれば3本欲しいくらいでした。涼しい日だったので、暑かったら余計に…。

地区の集会所に2リットルペットのお水も結構ありましたが、お昼時は混雑して入れなかったので、飲み物は完全自己責任だと思っておいた方がいいかと。

<新聞紙>

新聞紙はすごい!!荷物からの泥漏れの不安も少なくなるし、万能です。

<ウエットティッシュ>

集会所は行列だったりするので、手は洗えないと思っておきましょう。

帰りにバスに乗る前に、作業着の泥を拭いている人もいました。

<はし>

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現地の方からお味噌汁の差し入れをいただきました。箸をたくさん持ってきた方がチーム内にいたので、とってもありがたかったです。

<おやつ>

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緊張していたので、気持ちがほぐれました。

<服装は3枚重ねで>

さて、持ち物について色々書きましたが、着替えについての説明がまだでした!

端的に言うと、これがおすすめ。

私は①をワンピースの部屋着にしました。こんなイメージの↓

ズボンそのものをあまり履いたことがなくてすごく恥ずかしいので、スカートにしただけですごく堂々と長野駅まで歩くことができました。

そこまで気にしなくても良かったのかもしれないですがw

ただ、スカートを中に仕込んでおくのは、女性にとってはかなり便利になると思います。

ズボンにズボンを重ねばきするのは大変ですが、スカートなら簡単に上からズボンをはけます。

スカートの下にズボンを履いてスカートを脱ぐお着替えも、人目を気にせずできます。(とはいえ物陰とかに行って、ちょっとは気にしましょう。)

ただ、行きは思った以上に時間がありました。

とはいえ状況にもよると思うので「時間も場所も、何もないと思って行く」のが安全だと思います。

それから、帰りのバスを汚してしまいそう…という心配もありましたが、杞憂に終わりました。

こんな風に全席にビニールがかけてあったので、ちょっと泥がついているくらいなら気にせずバスに乗って大丈夫です。

※夏は3枚重ねだと暑いかも。厚さや枚数は季節や天候によって調整してくださいね。

■参加者層・雰囲気

私は知らない人と関わるのが苦手なので、どんな人が来るのかはすごく気になりました。コミュニケーション能力が高くてアクティブな人しかいなさそうってイメージしていたので。

実際そういう方は多いと思うのですが、休日ということもあってか、意外と初心者、女性も多くて安心しました!

見た感じ男女半々?くらいに感じました。6人くらいの班になって個人のお宅に作業しに行くのですが、班はバスの中で席順に決まりました

「ここは女性が多いから〜」「経験者がいないから〜」みたいな調整は皆無。全員平等に即戦力として見られていました。

私のチームも6人中5人が、災害ボランティア自体初めてという編成でした。

あとは、めちゃくちゃ慣れているおじさんや、仕切り屋のお姉さんが怖いと思っていたのですが、私の周りにはいませんでした。

私どんくさいので、てっきり
「姉ちゃん突っ立ってないでこっち手伝え!シャキシャキ動いて!」
みたいな怒号が飛び交うものだと思っていたのですが、そんなことはありませんでした。

もちろんメンバーによると思いますが。

私はチームに恵まれていたのか、

明るくて優しいお兄さん
飴をくれる女性
新聞や箸をくれる女性
ウエットティッシュをくれる高校生

そういう温かい方々に囲まれて作業することができました。

■作業内容の一例

じゃあ実際どんな作業をするの?というところですが、これは発災からの時間とともに変化していきます。

私が参加した時は台風19号の被害から約2週間経っていたので、家財の運び出しは終わっていました

なので、主に

・運び出された家財を収集して運ぶ
・住宅や周辺の泥かき

が行われていました。

運搬は軽トラで来ている方が主にやっていて、私たちはひたすら泥をスコップで崩して土嚢袋に入れていました

長野市では現在、軽トラでの参加を呼びかけています・

軽トラが来ないと荷物が運び出されないので、私たちも軽トラ待ちの時間が1時間くらいありました。

■知っておくと役立つ知識【土嚢の結び方】

泥をすくって土嚢に入れる。

簡単な作業に思えますが、土嚢袋を縛ったことってありますか?私は初めてでした。

たまたまチーム内に経験者がいたので教えてもらいましたが、全員初めてだったらどうなっていたんだ…。

簡単なので動画なので勉強してみてください!

それから、水を含んだ泥はめちゃくちゃ重いので、パンパンに入れると運べなくなります

水分が多いと土嚢袋から水分が漏れて、服もかなり汚れるので覚悟したほうがいいと思います。

■1日の流れ

地域や日によって違うと思うので、ご参考までに。

私が長野市でのボランティアはこんな感じでした。

<長野駅集合> 8:30頃 

こちらのツイートちょっと間違いです。「のサテライト?」ではなく「北部ボランティアセンター」でした。

通常はバスに乗ってボラセンに行ってから配属先が決まるようですが、この日は直接現地へ。また、実際は「長沼地区」ではない別の地区に向かいました。

バスの発車予定時刻は8:30。私が到着した8:15には、最初の2台が満席で、次のバス待ちが20人程度並んでいました。

土日はバスの定員が100→200人になるので、まだまだ余裕ありです。ここでバスに乗れなければ、北部ボラセンまで自力で行くことになります。
(行く前に、Facebookなどで受付が終わっていないか確認したほうがいいと思います。実際、前日の26日(土)は10時前に受付終了しているところがありました)

スクリーンショット 2019-10-28 11.09.04

<車内> 8:40〜 

私は無事にバスに乗れたので、8:40頃に長野駅を出発できました。

車内では色々な準備をしました。

班分け後は名前、どこから来たか程度の自己紹介をしました。

<現地到着> 9:00過ぎ 

30分ほどバスで走り、現地近くの大通り沿いの空き地で降車。歩いて地域のボランティアサテライト(テント1つ分)に向かいました。

・1日の作業内容
・作業の注意点
・集会所の使い方(昼食、トイレに使える)

などの説明を受けます。

実はこの時までボランティア作業がどんなものか深く考えておらず、現地スタッフの指示で動くイメージでいたのですが、実際にはスタッフの介入はありませんでした。

マッチングで配属先のお家が決まれば、自分たちでその家に出向いて挨拶をし、お家の方の指示にしたがって作業をします

なので、被災者の方との会話やプライバシーに関しては十分注意するようにお話がありました。

事務的過ぎてもダメだし、
プライベートに立ち入り過ぎてもダメ。
ゴミに見えてもご本人にとっては大切なものかもしれない。
雑に扱ったりせず、丁寧な仕事を。

とにかく、そのお家の方がどうして欲しいか考えて行動することが鉄則。

被災者の方に寄り添う」ことを大事にしてください、と。

<マッチング>

一通り説明が終わったら、マッチングが行われます。どの班がどのお宅に伺うか、配属先が発表されるんです。

ボランティア時は緊急連絡があることもあるので、携帯はフル充電で行くのがおすすめです。

また、私たちのチームは、全員がリーダーと電話番号交換をしました。

<作業> 10:00過ぎ〜

マッチングに時間がかかったりして作業開始が思った以上に遅くなることはよくあるみたいです。

私たちは担当するお家の方と連絡が取れず、しばらく待ち時間がありました。

また、軽トラ待ちをしている班もいくつかありました。

<昼食> 12:00〜

昼食や休憩は各班の判断で自由に取ります1時間毎の休憩が推奨されているので、お昼を食べる前に一度休憩もはさみました。

お昼は集会所がいっぱいだったのでお外で食べました。コンビニおにぎりはやめたほうがいいですよ!><(「■服装・持ち物」参照)

レジャーシートや新聞紙のありがたみを痛感!

<作業> 12:30〜

作業終了予定時刻が14:30と、思ったよりも早かったことと、雨がパラパラ降っていたので、早めに作業を再開しました。

ご飯を食べるとこんなに違うのか、ってくらい疲労が回復されて、午前よりもスムーズに作業ができました。

<終了> 14:00頃

残念ながら雨が強く降ってきてしまったため、作業は中止となりました。悔しい。

お家の方とは少しお話しましたが
「最初の頃は朝から晩まで作業していたけど、みんなだんだん疲れてきて…」とおっしゃっていました。

発災から2週間経ち、仕事もしながら片付けという方が多いと思います。
そして連日沢山のボランティアがやって来て、心身ともにお疲れだと思います。

それでも笑顔でありがとうと言ってくださって、こちらこそありがとうございますって言いたいです。

たった一時一緒にいただけ。
お相手の方にとっては、私は数多くのボランティアの1人ですが、
私にとっては多分一生忘れない方になると思います。

どうかお体に気をつけていただきたいです。

■車でボランティアに行くと高速無料

ここまで、公共交通で来た方向けの情報ばかりでしたが、車で向かう方も多いと思います。

高速道路が無料になるそうなので、ぜひチェックを!

参考→災害ボランティア車両の高速道路無料措置について

私が参加した時は、バスで引率してくれた現地の担当の方が、高速道路無料のための証明書をその場で配っていました。

■ボランティア参加時の心構え

ここまで、私の体験談をもとに色々と書いて来ましたが、災害はいつどこでどのように起こるかわかりません。

場所や時間、状況が変われば全く違うこともあるでしょう。

ですが、基本の心構えだけは変わらないと思います。

・躊躇するならまず参加
・事前準備は最大限やる

・現地には何もないと思え

私が大事だと思ったのはこの3つです。

①躊躇するならまず参加

「私なんかが行って迷惑にならないだろうか」
「装備が完璧には揃えられない」

そんなことで参加を迷っていました。

でも、実際に行ってみると自分よりも軽装な人や手ぶらの人が多く、ちょっとホッとしました。

また参加者には女性、初心者も多く、私にもやれることがあるんだ、と感じました。

②事前準備は最大限やる

自分よりも軽装な人や手ぶらの人が多くホッとしたと書きましたが、やっぱり事前準備は最大限やるべきだと思います。

大金をかける必要はないかもしれないけれど、今あるもの、用意できるものでできるだけの装備をしていくべきです。

準備不足で怪我をしたり迷惑をかけたりしては本末転倒です。

③現地には何もないと思え

体験してわかったことは、これに尽きると思います。

「何を準備したらいいかわからない」

それなら想像してみましょう。

被災地には何もありません
人も、ものも、時間も、場所も
だからボランティアが必要とされているんです。

「着替える場所がない」→着替えやすい服装で行こう
「食べ物がない」→傷みにくいものを持参しよう、現地からはできるだけ遠い場所で調達しよう
「時間がない」→いつも以上に早めに行動しよう

こんな風にいろんな「ない」を想定すると、何を用意して、何を心がけるべきかが見えてくると思います

スーパーボランティアで有名なあの方だって、初めての時が必ずあったわけです。

初めてのボランティアで100%の完璧は無理だと思います。私もこの記事に書いたような反省点がたくさんありました。

でも、心がけ次第でより役に立つボランティアになれると思います!

■福井県から長野市ボランティアに参加したい方へ

私が住んでいる福井県からは、長野市に向けてボランティアバスを運行しています。

こちらに詳細がありますので、福井県周辺の方はご参考にしてください!→台風19号被害 災害ボランティアバス運行状況

■最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。

初めての災害ボランティアということで、わからないことだらけで色々な不安がありました。しかし、現地に着くとそんな心配は吹き飛んでしまいました。

テレビで見るような悲惨な光景が目の前に広がっているのです。

土を被ったリンゴの木。木から落ちたリンゴもその下にたくさん広がっていました。

住宅には、ここまで水がきたと一目でわかるような茶色い跡がついていました。それは168cmの私の目線よりはるかに上にあり、玄関ドアと同じくらいか、それよりも上にありました。

多くの家の1階の窓はありませんでした。けれどその向こうには、少し前までは普通の生活が営まれていたであろう部屋が広がっていました。多くの家財が運び出され、仏壇だけがやけに目立っていました。

地域の公園はゴミ置場になっていました。「ゴミで埋め尽くされている」なんてもんじゃないんです。山ができて、今にも公園からこぼれ落ちそうなくらいに積まれているんです。その山の上に、滑り台の一番上の部分が少しだけのぞいていました。

それは想像を絶する世界で、ふと視界に入ってしまうと胸が詰まって涙が溢れてくるんです。

初めて行った私でさえこうなってしまうのだから、
そこに生活している方たちの気持ちははかり知れません。

だから黙々と手を動かしました。

私は今日1日だけのボランティアで、
作業が終われば綺麗な服に着替え、新幹線に乗って日常に戻る人間です。

だから、被災した方々を慮ることすら悪いことのように思えて。


これからボランティアに参加する方は、そんな葛藤も感じるかもしれません。けれど、それでいいと思います。

どんな動機でも、そこで何を感じても、
ただ手を動かすことで誰かが救われることは間違いないと思います。

この記事が、ボランティア参加への最後のひと押しになれば幸いです。


この記事は「初めての災害ボランティアに参加したばかり」のド素人が書きました。本当に初歩の初歩をまとめた最低限の情報なので、足りないこともあるかと思います。ぜひ「ボランティア参加時の心構え」を忘れずにご参加いただければと思います。

また、もっとやるべきことがあればぜひコメント等で教えていただけるとありがたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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