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江戸時代の歩き方の再現(2)

膝を曲げたつま先歩きは江戸時代の歩き方の基本

現代の私たちの歩き方、
多くの方は「大きく足を開いて足を前に振りだして歩く」
ことが正しい歩き方と思っているのではないでしょうか。
その際、前に振り出した足はかかとから着地して
後ろに行った足が地面を蹴って前に進む
そう歩いている方、多いかと思います。

その歩き方で、着物を着て歩くとどうでしょうか?
たぶん、足に着物の裾がまとわりついて歩きにくいかと思います。
また、裾が太ももの上までめくれて、ちょっとお見せ出来ないところまで見えてしまうかもしれません。

着物が普段着だった江戸時代
現代の歩き方だとかなり不便であったと想像されます。

当時は足を開かない歩き方が一般的でした。

それが、江戸末期~明治初期にかけて来日した外国人たちが記録していた
つま先歩きです。

当時の記録では、

足を地面に引きずるように前に出して、つま先で歩く
かかとはほとんど地面に着けない

ことが多く残されています。

たとえば、これらの浮世絵のように。


歩く人の浮世絵

これらの絵では、
膝はほとんど開いておらず、
両ひざを曲げていて
足はほとんど上げず
つま先歩きで着地した前側の足は
ほぼ身体の重心真下にあります。

このように歩けば、着物の裾もほとんど開かずに歩くことが出来ます。

この歩き方、
服装による動きの規制をうまく回避した
優れた歩き方
と言えるかもしれません。

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