何もない日、何でもない幸せ
柔らかい毛布に包まれながら目を覚ます
すっかり高くなってしまったお日さまに
すっかり遅くなってしまったおはようを告げて
隣で眠るあなたの寝顔を眺めながら
暖かい体温を感じる
「2人して寝坊をしてしまったね」
「今日は何の用事もないもの」
そんな風に笑いあいながら
あなたのお気に入りのコーヒーを淹れよう
私のお気に入りのバウムクーヘンを食べよう
いつか聴いたあの曲をかけて
他愛のない話にまた笑いあおう
その内すっかり日も暮れてしまって
「ああ、もうこんな時間か。散歩にでも行こうかと思っていたのに」
だなんて、元々出る気なんてなかった癖に
仕方がないからまた毛布にくるまって
ゆっくりと眠りにつこう
手を繋いで
きっと、きっと向こうでは
そんな何でもない幸せな日々を
そうして私は、椅子を蹴った
あなたが笑った気がした
「おー、面白いじゃねーか。一杯奢ってやるよ」 くらいのテンションでサポート頂ければ飛び上がって喜びます。 いつか何かの形で皆様にお返しします。 願わくは、文章で。