見出し画像

1ヶ月に30冊本を読む僕が教える、読んだら忘れない、使える読書法

僕は仕事柄、本をよく読みます。

エンターテインメントで読む本が、月にだいたい10冊ぐらい。そして仕事で読む本が、だいたい月20冊だから、合計約30冊ぐらいの本を読みます。

ジャンルは小説、ビジネス書、ノンフィクション、実用書、エッセイ、専門書などさまざま。

人に比べると多読な方なので、よく人から、

「設楽さんはどういう読書法をしているのですか?」
「30冊も!?速読できるんですか?」

と聞かれます。(もちろん速読なんて高等技術はできません。笑)

本記事は、僕が人からそんなことを聞かれた時にお話しすることをまとめたものです。

「もっと読書をしてみたい」
「本を読んだ経験や知識を役立てたい」

そう思う方は是非ご一読ください。

画像1

本を読むコツ その1) エンターテインメントの読書は、とことん味わえ

僕は、読書を2種類に分けています。


一つは、エンターテイメント、つまり「完全な趣味」で本を読むこと。(今読んでるのはこんな感じ)

画像2

もう一つは、仕事、つまり「自分の仕事に役立つ知識やスキルを身につける」ために本を読むこと。(こちらはこんな感じ)

IMG_9675 2のコピー

後者の読書法は後でお話ししますので、ここでは前者の読書法について、話したいと思います。

エンターテインメントで読む読書というのは、言い換えると、「物語や言葉や文章を味わう」読書です。

ワクワクドキドキするような物語に酔いしれたり、美しい文章を味わったり、作家という特殊な才能を持った人が森羅万象を様々な表現法で紡ぎ出す世界を堪能したり……。

僕はこういう読書は、一行一行、ゆっくりと味わうようにしています。そして巧みで心に触れる表現はメモしたり、どこかで使いたい言葉や単語は、スマホにダウンロードしている国語辞典でブックマークするようにしています(スマホの国語辞典のブックマーク。暇さえあれば見ています)。

画像4


本を読むコツ その2) 知ってそうなネタは斜め読み!

これは仕事で使えそうな本を効率的に読破するコツです。

読書をしばらく続けていると、

「あれ、この技知ってる」
「このノウハウは他の本でも書いてあったな」
「このロジックって、●●にも書かれてあった」

ということに出会います。そしてこの出会いは、本を読めば読むほど増えていきます。特にビジネス書や実用書だと顕著です。

ちょっとDisになりますが(笑)、ビジネス書や実用書は、同じような内容の本が有象無象に出版されています。

特にここ数年は、出版不況による本の売り上げが減り、売り上げを立てる為にしょーもない内容の本が粗製乱造され、どこかで見たような内容の本が新刊棚に並んでいる
、そんなことも珍しくありません(「今月売上ヤバいから、なんでもいいから本を出せ!」そんな声を色々な編集部からよく聞きますw)。

しかも、ネット書店で買うと中身が見れない場合が多いので、タイトルと目次と見出しのインパクトが強いと、ついポチって買ってしまいがち。

そして届いた本を読んで20ページぐらいで、「これ、前に何かの本で似たようなこと言ってたよね」となり、途中でBook Off行きダンボールへと護送される……。

画像5

そんなことを繰り返していると、だんだん良本と駄本の区別がつく感覚が研ぎ澄まされるのですが、そんな感覚が身につく前に、デジャブ感溢れる本に出会った時にオススメするのが斜め読みです。

具体的に言うと、見出しがあって、冒頭読み始めて数行で、「あ、これは多分自分の知ってるオチになるな」とわかったら、「太字になっている単語だけを拾う」とか「カッコでくくられて強調している単語だけを拾う」ことをして、あとはその見出しの最後の数行を読む。これで十分です。

なぜなら、「あ、この展開は読んだことある」と思ったとしたら、その感覚は基本的に正しい上に、その内容をもう一度読んだところで、新しい糧にはならないからです。
なので、自分の感覚に素直になって、「これ知ってる」という内容があったら、ささっと斜め読みしてページをめくる。これが大切です。

画像6

本を読むコツ その3) メモしながら読む

僕の尊敬する人に、元東レ経営研究所の所長である、佐々木常夫さんという方がいます。
その方から教えていただいた名言で、

「書くと覚える、覚えると使う、使うと身につく」

というものがあります。

読書にもこれが当てはまるなと思っています。

僕の場合、読書して気になるフレーズ、引用で使えそうな文章、説得力が深まりそうな数字やロジックは、スマホのメモやパソコンのメモに入力しながら読書を進めます。


よく使っているのが、iphoneのメモ機能と、グーグルドライブやオフィス365などのクラウド機能。パソコンとスマホを同期して、いつでもどこでも、読書してきになる箇所があったらメモします。

ただし、ここがポイントですが、気になる文章や言葉が多すぎると、全然読書が進みません。ですから「これは将来、仕事で使えそうだな。会話のネタに使えそうだな」と本当に思ったものだけをメモします。

最初の頃は、あれもこれもメモしよう、と思ってしまいがちですが、そこはぐっと我慢して、

「1年後も同じ気持ちになれるか?1年後もこの考えにアグリーしている自分がいるか?」

と一瞬判断してから、メモるかメモらないかを決めます。

画像7

僕がやってる、読書メモのコツについて教えましょう。

例えばiphoneの場合だったら、メモ機能が本当に便利です。1つのメモに何冊もの本のメモを書くのはダメです。なぜなら下の方に書いたものは読み返さなくなりますから。

そうではなくて、「1冊に1メモ」これがポイントです。

そして暇さえあれば、そのメモを読み返す。

3回ぐらい読み返して、書いてあることを覚えたら、どんどん消していく。そうするとその知識が自分の血肉になり、

「こういうこと書く時、あのフレーズ参考にしよう」
「この話をする時は、あの本のあの例がいいな」


と、「日頃使える知識」へと昇華するのです。

そしてこれは僕の場合ですが、メモ機能と別に、Office365のワード機能を使い、1冊読んだら1つのワードにその本で印象に残った言葉やフレーズをメモして、暇さえあればそれを読み返しています。(こんな感じ)

スクリーンショット 2020-01-30 12.06.09

本を読むコツ その4) 1冊から多くを学ぼうとしない

これは、「その3」のコツにつながりますが、基本的に1冊からあれもこれも学ぼうとしてはいけません。

僕は読書をする時には、「多くて3個、この本の中から本当に大切なことを学ぼう」という姿勢で読書をしています。(歴史書や技術書など、繰り返し読むような本は別)

でも人は思うかもしれません。
「いろいろ為になることがたくさん書いてあって、3個では足りない!1回の読書をもっと大切にしたい。勿体無い」と。

画像8

でも大丈夫です。

本を好きであり続ける限り、読書を続けている限り、似たような考え、ロジック、知識は、必ず別の何らかの本で巡り会いますから。

例えば「宇宙の本しか読まない」人が宇宙の本の中から「おいしいスパイスの選び方」の知識を得ることは難しいですが(笑)、何種類かのジャンルを渉猟していれば、必ず似たような考えや知識に出会えます。

これは30年間読書を続けてる僕が断言します。

1冊の本からたくさんのことを得ようと思うな!
多くて3つ。それをメモして、暇な時に読み返す。

それを何冊も繰り返していると、読書を通していろいろな思考やロジックや知識を身につけることができると思います。

本を読むコツ その5) 紹介されている本をメモっておく

本を1冊読むと、小説以外だと、本文に参考文献や引用文献として、いろいろな本が紹介されていることがあります。その中で、自分の琴線に引っかかったものは、メモしておくことが大切です。

僕の場合活用しているのが、アマゾンの「欲しいものリスト」です。読書で知った新しい本、人が「面白いよ」と勧めてくれた本は、「欲しいものリスト」にどんどん入れていくのです。

そして、大切なのが、暇な時にちょくちょく眺める。

なぜ眺めるか?

これは古本が苦手な人は参考になりませんが、古本の100円コーナーなどをよくチェックする人には効果的です。
何が自分のWant LIstに入っているかを記憶しておくと、時に100円コーナーでその本と巡り会えます。これは経済的にもかなりお得になるので、ぜひおすすめです。

本を読むコツ その6) 「積ん読」の冊数を自分で決めておく。

読書が習慣化してくると、恐ろしいのが「積ん読」地獄です。つまり、読んでない本がたくさんあるのに、どんどん新しい本を買い、読書のペースに追いつかないスピードで本が増えていく。

「いつか読むからいいかー!」と思っていても、その「いつか」はなかなかやってきません。

そこで大切なのは、自分で「マイルール」を決めることです。

僕の場合は、「3冊読んだら1冊買う」というルールを決めています。でも普通の人はこう思うでしょう。

「3冊読んで1冊買ってたら、いつか読む本がなくなるのでは?」

と。

でもそれがそうでもなくて、人はこうやってルール決めても、誰かから貰ったり、一度読んだ本をもう一度読みたくなったり、1冊しか読んでないのに、どーしてもすぐ読みたくなる本に出会ってしまい、ルールを破って買ってしまうもの……。

ゼロから読書を始める人は、どんどん新しい本を買っても構いませんが、本棚やアプリの中に、積ん読本が20冊〜30冊以上ある人は、自分で「何冊読んだら新しい本を買う」というルールを決めておくと、効率的な読書につながります。

本を読むコツ その7) 本を捨てる基準を作る

電子書籍派の人は関係ないですが、フィジカルの本を読む人は、読んだ本をどうするか?これに悩むのではないでしょうか?

これも自分なりのマイルールを作って、その基準で「捨てる、捨てない」を決めておくことがとても大切です。

私の場合のルールは以下です。

読書メモで記憶に刷り込まれた本は捨てる。

・読書メモをしなくても、知ってることだらけで、途中で読むのをやめた本は捨てる。

・名著と呼ばれ、何年も話題になっている本(たとえばドラッガーの「マネジメント」とか、山川の歴史の教科書とか、図鑑など)は読み返す可能性が高いので捨てない。

・好きな作家で、読み返したくなりそうなストーリーや美文にあふれた本は捨てない。

これが絶対ということではないですが、皆さんも自分で基準を作って、そのルールに外れたものは、ためらいなく処分して、新しい本を買う。この取捨選択が大切です。

いかがでしたでしょうか?

みなさんの読書体験が、血となり肉となり、その血や肉が、また新たな血や肉を産む。読書を続けると、知識や考え方が指数関数的に増えていく。そんな素晴らしい読書を、もっと日常生活に取り入れて欲しいと思います。

最後まで読んでくれてありがとう!

そしてよかったらシェアしてくださいね!

画像10


東京都八王子市高尾山の麓出身。東京在住の編集者&ライター。ホッピー/ホルモン/マティーニ/アナログレコード/読書/DJ