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素敵なきっかけ

 カフェ開業の相談を受けました。
そのときに、店をやりたいと思ったきっかけってなんですか?と聞きました。

 すると高校生のときに、好きな女の子の誕生日に、手作りのお菓子をあげていたそうです。
 そしてその翌年も。
 そらに翌々年、もう少しこだわろうと、お菓子を工夫するのはもちろん、箱にもこだわり、ラッピングなんかもシールをオリジナルで作って貼っていたそうです。
 
すると、「今年は買ったんだね」と、
クオリティの高さに喜ばれながらも、女の子は少し落胆したそうです。今年は手作りじゃないんだぁと。
 そうです、彼女はそのお菓子がプロが作ったのを買ってきただけなんだと勘違いして落胆したそうです。
 
 その時のことが、ものすごく嬉しかった、と。
 こんなに頑張ったら、プロの市販と見分けつかないぐらいにできるんだ、と。
 その言われた瞬間を、落胆する彼女のことを鮮明に覚えていると。

 こんな話しをしてくれました。
 とても素敵な話しで、とても良いきっかけだと思います。

 そのときに、こちらがその話のことを少しメモすると、「そんなの関係あるんですか?」と。

大いにあります。
自分が何で開業するのか?
どういうきっかけでそれを始めるのか?
 いつのまにか、そのピュアさを忘れてしまい、商品、内装、SNSアピールなど違う部分だけに目がいきがちです。

 その商品自体がものすごく好きだから、という理由の人は多いと思います。
珈琲が好きだから。ワインが好きだから。
その味が好き、その美味しさが好き。
好きが理由はもちろん良いです。

 しかし、もしかすると好きのひとつ手前の何かがあるかもしれません。 

 自分でも忘れてしまっている、
淡くて、純で、儚い感情が。
 そんな一滴のしずくから、夢が広がり実現するのです。

 今やっていることの当たり前を再確認してみるのも新たな発見があるかもしれません。

 「なぜ」を書き出してみよう。