「今の曲はわからない」という大人について

「実は、人は音楽を聞く時、音楽を楽しんでいるのではない」というお話。

前から「人は音楽を聞く時、音楽を楽しんでいるのか?」について考えている。 今のところ、私は、アーティストへの依存であれ、自己の人生の記憶であれ、人は音楽の向こうの「物語」を楽しんでいるのだろうと考えている。 そういう意味で、絶対音楽以外の全ての曲は劇伴曲なのだと思っている。

ほとんどの人が青春時代に聞いた音楽で満足し「今の曲は聞かない大人」になるのは、自分の人生の劇伴曲が充足してしまったからなのだろうと思う。 どこか絶対音楽的な聞き方をしない限り、そうなるのは人間の機能なのだと思う。 実は、そういう大人は音楽が好きなのではなく、自分の青春が好きなのだ。

なぜ年をとってからのプロデビューができないかというと、音楽のメインリスナーである若い世代が、心理的依存や共感できないから。 彼らはおっさんやおばさんになりたくはないのだ。
ポピュラー音楽は実力の世界ではない。どれだけ「夢を見せられるか」の世界だ

「10代で口ずさんだ歌を、人は一生、口ずさむ。」

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