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練習しても楽器は上手くならない?

アニメ版「ぼっち・ざ・ろっく!」のヒットでギター(レスポール)を手にした人たちが挫折して売ったギターが余って市場価値を落としているわけです。
でも売った人をバカにするもんじゃないですよ。チャレンジしてちゃんと諦めたんだから。それだけでも立派です。
少なくとも、マンガみたいに簡単に楽器は弾けるようにはならないという事は学べたわけですから。

練習するのは前提

前にギターを弾くための筋肉と神経、そして、それを育てるには時間がかかることを書きました。
たぶん、楽器全般同じでしょう。歌だって声を使いこなすための筋肉を使いますので。
それらは毎日の訓練でしか鍛えられません。
つまり練習は前提なのです。

特訓に効果はない

フィクション、「響け!ユーフォニアム」でも「ぼっち・ざ・ろっく!」でもあるのですが、特訓で楽器は上手くなるのでしょうか?
私はならないと思います。
まあ上記の理由も含めて、時間かけないと楽器は上手くならないと思います。
まあ騙されちゃった人が気の毒ですね。

10年スパンで考えないとだめ

大人の音楽未経験者なら10年くらいで考えないと「弾ける」までに至らないと考えた方が良いと思います。
それくらいの積み重ねなんですよ。音楽って。
バイオリンよりとっつきやすいチェロだって、音楽未経験の大人の初心者がまともな音が出るまで教室に通って2〜3年かかるのが普通という話ですし。

音楽と楽器を弾くのは別のスキル

よく感じているのが、楽器を弾くことを教える教室はあるのですが、音楽を教える教室はない、ということです。
「え、楽器を弾くって音楽することじゃないの?」と思う方がいらっしゃると思いますが、楽器を弾くことはできても音楽ができない人って結構な数がいるように思えます。
楽器弾く以前のスキル、音感、リズム感等について、楽器を弾いていれば音楽は身につくはず、という考えが一般的になっているからだと思っているのですが、私はそれができるのは子供だけだと考えています。

「型」を繰り返していくのと勉強しかない

演奏については、結局、茶道ですとか柔道みたいな、「◯道」みたいに、とにかく考えず動作が自動化するまで型を繰り返していくのが一番効率的に感じています。

「お茶はね、まず『形』なのよ。先に『形』を作っておいて、その入れ物に、後から『心』が入るものなの」

森下典子先生「日日是好日」より

大事なのは、その時のメンタルのようですね。
ただ、そこについては、自分もまだ研究中なのです。
たぶんそこに「心地よさ」を感じられないと上達はないのではないかと考えています。
なので適性も必要なのかもしれません。

一方で、並行して勉強も必要だと思うのです。
DTMで作曲をしてみてわかりました。
DTMというのは時間経過という演奏にある縛りがありません。そこで創作をすることで、ハーモニー感が向上したし、理論も勉強したし、音楽を構造として理解するきっかけになりました。
他の楽器の音域やどのように活かすか、などを実際にやると、自ずと自分の演奏がアンサンブルの一部になるのです。
それが楽器は弾けても音楽はできない人との違いだと思います。
楽器練習と並行してのDTM、私はおすすめです。

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