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予想以上に「ニホンやばいかも…」と思った理由

なんとなく、以前から気になっていた、シン・ニホンを読みました。

読みたくなっていた理由は、ビジネス書対象を取っていて、なんか読んでおくべきかなと思っていただけで、内容がどうゆうものかは全くしらなかったです。

内容を知らずに読んだのですが、今のDXについての研究や進路に迷っている僕に参考になる内容だったので、かいつまんで紹介と考えたことを書いていこうと思います。

著者の安宅さんは、
東大修士(生物化学)→マッキンゼー→イェール大学博士(脳神経科学)→Yahoo CSO→SFCの教授
といった珍しい経歴の持ち主で、
若い頃は、政府の仕事なんてするものかと思っていたそうですが、
今ではなぜか政府の仕事に関わるようになってしまったようです。

無駄話はここら辺にして本題に入りたいとおもいます。

一文で要約

シン・ニホンは日本が先進国に置いて行かれているのはなぜか、AI×データという切り口から説明した本です。
この本を読んで以前から日本はやばいと思っていましたが、
改めてデータを示しながら日本のヤバさを再確認することができました。

ニホンがヤバいかもと思った理由

  • GDP成長率が雑魚

  • 科学技術が先進国レベルとは言えない

  • 日本にAI×データを扱える人が少ない

GDP成長率が雑魚

雑魚は言い過ぎかもしれませんが、(でも、先進国では多分最下位の成長率)
みなさんもご存知の通り、日本は低成長(ゼロ成長)です。
その理由は、よく少子高齢化による人口減少で説明されますが、
シン・ニホンでは、理由はそれだけでないと主張し、生産性の低さを指摘しています。

気持ちいぐらいに、ほぼ全産業で負け越してますね…

なぜ、こんなにも生産性が低いのでしょうか。
それは、女性・シニア・若い世代の活躍する環境が整っておらず、余剰労働力を活用できていないためだといいます。
日本の生産性が低いのは、かなり有名な話だと思うので、異論はあまりないと思います。
(日本はサービスにお金を払わずに、信用の貸し借りで生きているからGDPや生産性に反映されないというという指摘をどこかで見たことあるけど、どうなんでしょうか?)

科学技術が先進国レベルとは言えない

科学技術の指標としてよく用いられるのは、研究開発費と論文数ですが、今回はアウトプットがどうなっているかみたいので、論文数を見てみたいと思います。

中国すげ〜


論文数でアメリカ・中国に勝てないのは、GDPの規模から言ってもしょうがないかもしれないですが、
GDPが日本の2分の1のインドに論文数が負けているみたいです。(グラフにはないです。すいません)
日本と同程度の論文数なのは韓国で、韓国は高齢化で人口規模も日本の3分の1程度しかない。
日本どうなっているんだ…

でも、日本人でノーベル賞取っている人が結構いるから、
そんなにめちゃめちゃやばいわけではないんじゃないの?とういう意見もあるとは思います。
ノーベル賞の受賞は、研究が社会にどれぐらいインパクトを与えたかで評価されています。
過去の日本のノーベル賞の受賞は、高度成長期やバブルの時にやっていた研究が今やっと評価されて、受賞につながったということなので、
これからは、日本で論文数が減っているということは、日本人がノーベル賞を受賞するよりも、中国人がノーベル賞を受賞する頻度が増えていくように思えます。

AI×データを扱える人材がいない

日本の理工系大学の大学生の割合は2割です。

大学設置別文理別学部学生数構成比(2019年)

これを聞いた瞬間「え!?」って思ってしまいました。
産業革命以降、テクノロジーが社会を牽引をしてきたのに、高等教育機関のでテクノロジーを学んでいるのが2割しかいないのか!?
(そういう自分も大学の学部は文系なのですが)

しかも、日本のタチが悪いのは、文系学生は高校3年以降に数学に全く触れていないと言うことです。
社会に出て数学使わないじゃんと言う方も多いかと思いますが、これからの時代は、AIが至る所にあり、データもそこら中に転がっているので、大学でしっかり学んだ人だけでなく、大学で他の専攻だった人も、ある程度AIやデータを理解する素養が必要になります。

そんな中で、大卒率が20代・30代で平均50%程度で大体大卒の中の2割と言ったら1000万人しかAIやデータを扱うことができないのです。
しかも、理系の全員がAIやデータに精通しているわけではないので、実際はもっと少ないです。

今のエクセルやワード・パワーポイントのように、AI×データが扱える統計・確率・最低限の微積分の知識ぐらいは高校卒業までに(せめて大学の入門講義など)、身につける必要がある。
実際、データや統計の知識は簡単なグラフを読む時にも役に立つので、会社の資料でグラフが出てきても、グラフから現状を把握して議論するには役に立つと思います。


解決策

シン・ニホンでも、政策ベースで解決策をいくつか提示していましたが、アメリカのシステムを少し真似して、若い人に投資できる環境を作るべきだ!っていう感じの解決策でした。具体的には、大学の基金を大きくして運用して出した利益を大学の教育や研究で使う。修士課程と博士課程のを統合し、博士課程で経済的負担を今よりも軽減するなどが挙げられていました。

まとめ

以上ニホンがやばいと思った理由でした。
みなさんが思っているよりもヤバかったのではないでしょうか。

自分も薄々感じてはいましたが、データを見るとヤバさを肌に感じました。
「やばい、やばい」って言っているだけでは、ただのJKになってしまうので(JKディスではないです)、
このヤバさを理解した上で、どう行動するかが大事だと思います。


自分は以前から大学院への進学を検討していたのですが、この本を読んで大学院に行った方が、自分のためにも社会のためにもなるのではないかと思いが強まりました。
加えて、大学の卒論でデータ分析をしているのですが、数学的な素養が少し足りておらず、もう少し学習する必要があるなと思ったからです。
しかし、自分には経済的余裕がなく、さらに優秀なわけではないので、修士課程は経済的支援が受けられないのではないかと言うことで、少し検討中です。

自分はあまり関係ないと思った方もいるかもしれませんか、
国が貧しくなると街の治安の悪化や学校の治安も悪化します。
夜に安心して一人で歩くことができなくなったり、お子さんの通っている学校で問題が起こるのは嫌だと思います。(ないとは思いますが)
少なくとも日本が好きで暮らし続けてたいと思うなら、日本が暮らしやすい国にするために、少しでもできることを考えてみてもいいのかもしれません。

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