森の芸術祭 晴れの国・岡山に行ってみた【大学生一人旅】
こんにちは、えだまめです。
先月と今月、岡山県北地域に行ってきました。なんで先月と今月とかいう聞いたこともない言い方をしているかというと、10月31日と11月1日の2日間で行ってきたからですね。たまたまかもしれませんがこれまで月を跨ぐ旅行をしてこなかったので初めての言い回しをしております。
そんなことはどうでもいいとして、今回の目的はタイトルにもある通り森の芸術祭です。簡単に言ってしまえば、開催地である岡山県の北部の観光地などに世界中のアーティストとコラボした作品が展示されていると言えばわかりやすいでしょうか。わかるのかな…めんどくさいので公式HP貼っときます。気になる方はこちらを見て下さい。
多分これだけだったら行っていないのですが、JR西日本から発売されているサイコロきっぷが当たりまして、それの行き先が津山(岡山県)だったという訳です。サイコロきっぷについての説明は…まあ省略します。気になる人はググってみるとオトクに旅行ができるかもしれません(関西限定)
いやーサイコロ切符があたるとは... 当たったらラッキーくらいで適当に応募してみたらあたってしまいました。同時に一緒に行く人が見つからないボッチなのでいつも通り一人に気ままに旅行することにしました。
しかもハロウィンにね…()
そろそろ本編に入っていこうと思います。
長くなると思いますが良かったら最後までご覧くださいませ。
全部は興味なかったらかいつまんで見てね。
1日目 津山・奈義
とりあえず、関西から津山まで行こう。
ということで地元の駅から1時間弱電車に揺られまして、新大阪駅に到着。
のぞみ99号(だったと思う)に揺られて1時間経たないくらいで晴れの国岡山へ。いつもは18きっぷで数時間かけて行くことが多いので、こうしてたまに新幹線に乗ると高速鉄道のありがたさをしみじみと感じます。
すがすがしいほどの曇り。晴れの国とは。まあ雨が降っていないだけマシです。津山に行く列車の乗り換え時間が50分程度あるので岡山駅の観光案内所にて森の芸術祭のパスポートと会場までの列車・バスの2dayパスポートを引き換えます。4500円でした。財布的に見るとサイコロ切符がもう一つ増えたようなもの。でもこれで会場は全部入場可能、そこまでの公共交通も使い放題になってかなり使えたので買っておいてよかったです。
ここからは津山線に乗って行きます。県都岡山と岡山県第三の都市にして北の大将津山を結んでいる路線です。ローカル線の域を出ませんが、両端の都市が大きいのと全線乗っても1時間少しというそれなりの距離からか普通・快速合わせて1時間に1本以上あります。
存廃問題云々はローカル線の宿命ですが津山線は今回乗って行くほかの路線と比べると将来はまあまあ安泰な方です。だと思います。
ここから快速ことぶきに乗って津山まで向かいます。
中国地方のローカル線に乗ったら大体いるキハ40(47かも)です。色も普通のたらこ色というやつです。ラッピングは来ませんでした。ハズレ…
森の芸術祭での需要を見込んでか1両増結しての3両編成でした。実際席は殆ど埋まって途中までは立ち客も出ていたので増結は妥当そうです。
ちなみに「ことぶき」の名前の由来は津山線にめでたい(めでたそうな)駅名が多いからだそうです。ざっとgoogleマップで見てみると、金川、福渡、神目、誕生寺、亀甲…確かにめでたいのかも。
いっそのこと金色の列車を走らせて…それはないか。
ちなみに車窓の写真は無いです。だって本読んでたから。
でも、たまに車窓を大きな窓から眺めてみるとザ・田舎という感じの景色が延々と広がっていました。いつも73点くらいの景色が広がっています。ここが特に絶景です!みたいなところはないんだけれど、川に沿って走るせいかトンネルも思ったより少なくいつでもそれなりにいい景色です。
それこそ本を片手にたまに眺めるには100点の車窓。電車に揺られながら本を読みたくなったら津山線、いかがでしょうか。1時間と少しという時間も本を読むにはちょうどいいような感じしますし。
70分揺られて津山駅です。曇ってます。次の乗り換えの時間がシビアで写真が取れていないので実はこれ2日目の写真なんですが1日目もそこまで変わらない曇りでした。
津山に来るのは人生で2回目。津山処女は今年の春に鳥取へ18きっぷの旅をした際に桜の津山城に寄ったのでその時です。つまり、人生2回目であり今年2回目という訳ですね。どうでもいいけど。
でも今回は宿が津山だし、スルーしていった前回とは少し違います。昼の津山は遊んだので、今回は夜の津山です。ハロウィンだしね(謎)
まあ、津山に用があるのは夜なので、一旦別の場所に行きます。津山駅からバスに乗って向かいましょう。
奇跡の街(個人的意見)、奈義町へ
ということで向かうのは津山市のおとなり、奈義町という町です。津山でさえも知らなくてもおかしくないのにこの街を知っている人がどれくらいいるのか謎です。そして私、小見出しで重たい二つ名を与えていますが大丈夫でしょうか。では何が奇跡なのかを簡単にご説明しましょう。
この奈義町、女性が生涯に産む子供の数を表す合計特殊出生率がバグレベルに高いんです。その値なんと2.95(2019年)。参考までにこの年の日本平均が1.36です。二倍以上の数値です。
なぜここまで高いのかは充実した子育て政策のおかげ。奈義町は大きな工場とか観光地とか産業とかはないですが、その少ない税収の中でできる限りの子育て政策を行い、それが実になっているのです。
そして、今回奈義町は森の芸術祭の会場の一つでもあります。
私は数年前からネットニュースでこの街の存在を知り、街の中はどんなふうになっているんだろう?普通の街と違うのかな?と思っていたのでずっと行ってみたいとは思ってましたが公共交通機関がバスしかないこの街に到達するのはお金がかかるし大変です。
でも今回は岡山駅で引き換えたフリーパスの範囲内だし、観光もできるので街だけ見に行って退屈…ということにもなりません。せっかくの機会なので奈義にはどうしても行ってみたかったのです。
ということで来ました。病院やらイオンやらに寄り道するせいで1時間かかりました。まあそれだけ地域の人のニーズを拾っているのでしょう。
で着いたバス停が綺麗すぎてびっくり。ナギテラスという観光案内所兼公民館兼バスターミナル的な感じです。ここを結節点に町内各地を走るコミュニティバスと、今乗ってきた津山に向かうバスが乗り入れます。芸術祭期間中は岡山駅との高速バスもあります。
とりあえず今回は近くにある現代美術館とすぱーく奈義というゲートボール場が芸術祭の会場なのでそこに行くことにします。お昼ご飯食べたかったけど行きたかったところが満席だったのとまあお昼抜いてもギリギリ耐えれそうな空腹度もあって今回はスルーです。
ということで歩いて5分、奈義町現代美術館です。
どうでもいいですが最近美術館回るのが楽しいと感じる年頃(なお20代前半)になってきましたので来る前から楽しみにしていました。というかこの規模の街に現代美術館があること自体すごいのでは…
いつもはもっと安いと思いますが期間中は大人一人700円らしいです。私はパスポートを買ったのでそれで入ります。
一言で言うと非常に面白かったです。
この美術館は先にアーティストを招聘して、作品を作ってもらってから美術館を建てているらしいです。ある意味アーティストの意見をたくさん聞いた、作家に寄り添っている美術館と言えると思います。それだけアーティストの意見や思いが詰まっているし、詰まっていたのでしっかりその意味を説明などを読んで汲み取ると面白さが増すような気がしました。
現代アートってただ作品を見てもよくわからないことが多いですが、しっかり説明書きを読んだうえで作品に触れると「あ、こういうことが言いたいのかな」ってなります。少なくとも私はそうです。解釈を自分自身で考えるのも面白いけど、作家の解釈に触れてからその視点で感じてみるのが鑑賞しやすくて好みです。そういう意味でもかなり好きな美術館でした。
肝心の芸術祭の作品はハッキリ言って自分には刺さらなかったけど…常設展が良かったので会期後も美術館に興味がある方は行ってみてください。
そして向かい側にあるのがこちら、すぱーく奈義。ゲートボール場を芸術祭期間中は入場料をとって芸術祭仕様にしています。2カ月近く使えないことになるので普段ここでゲートボールしている地元民が困ってそう。な気がします。どうなんでしょうね。
ここも700円ですがパスポートがあるので(以下略
中はこんな感じです。底面に敷き詰められた鏡に上に差さっている木が写って変な感じです。上が実体です。なんというか、おもしろい見た目でした。
でもこれだけだったので単券700円で入ってきたらがっかりしそうです。共通券買っている人からしたら不思議な景色で森の芸術祭というコンセプトにもあっていて素敵な作品だなと思いました。
後は暇だったので町役場に行ったり(多分奇行)、さっきのナギテラスで観光パンフレットもらいまくって奈義町についての情報収集していました。洗ってたらいろいろ情報が出てきたので卒論とかで奈義町について書いてみるのも面白そうだなと思いました。(絶対書かないと思うけど)
2時間くらいの滞在でしたが最低限回りたい場所が回れたので満足です。奈義町、面白い町でした。ほいじゃ同じバス路線に乗って津山に帰りましょ。
鉄道館とお宿と鉄板居酒屋と…
さて津山に帰ってきましたが、実は予定より1時間早いバスで帰ってこれたので少しだけ余裕があります。宿のチェックインが5時。今は3時過ぎです。まだいけるな…
ってことなんで急遽もう一か所回ることにしました。津山まなびの鉄道館です。というのも津山というのはは東西南北に鉄道が延びている隠れた「鉄道の街」らしいです。その関係で昔使われていた車庫があって、その跡地を鉄道館として再利用しているようです。
駅から近くてまだ行ったことのない観光地を探したらここでした。歩いて10分くらいかな。確か。
ここも700円ですがパスポート(以下略
受付のおばちゃんが少し怖かったです。なんかぶっきらぼうな上にごにょごにょ言っていて何を言っているのかよくわかりませんでした。
中はこんな感じです。こういう車庫は扇状機関庫といってレアみたいです。日本にも数個しか残っていないとか。(でも8月に大分で見たな…)
ちなみに私は自家用車が嫌いなので鉄道を始めとした交通機関メインで旅行をしています。でも鉄道ファンではないので鉄道の車両にはそこまで詳しくありません。普通の人よりはわかると思うけどね。
それもあって、ここにある機関車?SL?の類はそこまでよくわからなかったです。日本地理はわかるので「○○で走ってました~」とか言われたらピンとくるのですが「こういう機構が付いていて~」系の話はさっぱりでした。
あと展示している車両も心なしか少なく感じました。どうやらほかの博物館?に遠征しているようです。せっかくの芸術祭期間中なのに...
それと、森の芸術祭という目的で来た自分的にはどうしても気になることがあります。森の芸術祭要素はいったいどこだったんだ!笑
それっぽい展示が一切見当たりませんでした。びっくりです。鉄道とか森からかけ離れてるじゃん。森の芸術祭要素は何処に… まあ多分自分が悪い。
ということで個人的評価は悪かったです。余った時間で来たので期待はしていなかったけど、期待していなくてよかったです。
そろそろ宿に向かいます。ちょうど津山の街を横切るような感じで15分くらい歩いていきます。途中にはこんな感じの商店街があったりしました。
今はもう寂れているといってもそこまで文句を言われないでしょうが、上にある看板の豪華さと数から推測するにかつては本当に多くの人でにぎわっていたんだろうなと感じます。私はこういった商店街好きです。いつまでもそのままの景観でいてほしい。
着きました。今回のお宿、旅館お多福さんです。
決め手はこの風情ある建物に惹かれたのと一泊5000円という安さです。中に入ってチェックインを済ませると宿の方に館内をいろいろ説明していただきました。
最近はこういうのフロントカウンターだけで済ませてしまう場所が多いのに丁寧に説明していただいて純粋にありがたかったです。最後にお風呂の時間も聞かれたので1時間後くらいで、と言うと「後でお部屋にお電話入れますね」との事。素泊まり5000円の宿とは思えないくらいホスピタリティに溢れていました。
廊下は歩くたびにキシキシと音を立てていますが逆に風情というもの。しっかり手入れが行き届いている感じもしますしすごく雰囲気が最高です。室内は改装が入っている感じできれいでした。電話が黒電話(これは灰色だけど)なのもいい感じです。使ったことが無かったのでこれでお風呂の電話がかかってきたときは少し感動しました。
早めのお風呂に入った後はご飯でも食べましょう。素泊まりなのでごはんは外に行きます。せっかくなので居酒屋で名物でも食べたいな。
お風呂を待っている間にご飯を食べる場所を探してたらいいところを見つけたのでそこに向かいつつ地域の大型商業施設に寄ってみます。
というのもここの3階にマスキングテープで有名な岡山県のカモ井と森の芸術祭コラボショップがあるそうで、マスキングテープをぼちぼち集めている私からすると行ってみたくなりました。まあ津山に来てからこの企画ショップを知ったんですけどね。
で、行ってみたらしまってました。17時までだそうです。
この時の時刻は17:20。惜しかったですね。諦めましょう。はい…
代わりに中に入っているお店でも見ながらぶらぶらします。この規模の街の商業施設ににロフトがあるのと、百貨店ともショッピングセンターともいえないテナントのチョイスだという2点は強く感じました。後で調べてみると運営は中国に百貨店を構える天満屋。それの新業態的な店舗としてオープンしたような店舗です。なのでさっきの感想は案外的を射ているのかもしれません。お土産用の地酒だけ買って後にします。
ということでオープンの18時までよくわからない()商業施設で時間を潰しましてたどり着きましたのはこちら「鉄板居酒屋 俱瑠満」です。
津山に来たからには津山名物のホルモンうどん!それと同じく名物のヨメナカセ(牛の大動脈)料理を同時に食べたいと思いましてなんとなく探していたらここを見つけました。
ここは森の芸術祭のパスポート引き換えの時にもらったグルメパンフレットに掲載されていました。それを見せることで割引も受けられることが最後の決め手ですね。
おいしかったです。生ビールと地酒もついつい頼んでしまいました。そういえばどちらもホルモン料理ですね。ホルモン料理が名産な地域は昔から畜産業が盛んな地域が多いです。足の早かった内臓を地元でおいしく食べれる技術って地味に凄いと思います。昔の人に感謝。
これで2000円と少しで済みました。夜ってことを考えると安いかなと思います。おいしかったです。フードもドリンクも種類が多くて気になるものが多かったので今度津山に来た時も来たくなるようなお店でした。ご馳走様でした。繰り返しになりますがおいしかったです。
…あとめっちゃ小話ですけど、去り際にマシュマロを貰いました。ハロウィンの特別プレゼントらしいです。地方都市で寂しく一人旅をしている悲しい私にささやかでもハロウィンを感じさせてくれました。うれしい。
津山城、ライトアップ
さて、おいしい夜ごはんも食べられたことですし、本来のならここで帰る
予定にしていたのですが、急遽津山城に行くことにしました。
というのも津山城、森の芸術祭に合わせてなのかは全く知りませんがTUYAMAJICという夜間ライトアップイベントを期間限定でしていたようで、それに行ってみようという訳です。下調べが甘かったのでこれに気づいたのは津山駅に貼ってあったポスターでした。
しかしネックなのは入場料。1000円もします。昼間の津山城の約3倍です。しかも天守台の近くまでは上がれないようで、ちょっと割に合いません。困っていたらなんと宿の方が「無料招待券が1枚だけあるんだけど良かったら使ってきて!」と言っていただきました。ありがたや...!
なんでも観光協会から1枚だけもらったはいいものの、仕事があるから使えないし、かといって1枚しかないのでグループのお客さんには渡しづらいから…ということでした。一人旅の良いところが出ています。そして本当に宿の方には感謝です。
このライトアップも時間ごとにどんどんライティングが変わっていきます。お客さんも多かったです。(全く人が写らないように撮るのは至難の業…)
津山城で唯一復元された建物(天守閣ではなかったと思う)ではプロジェクションマッピングショーをしていました。正直に言ったらそこそこのクオリティといった感じでしたが、十分です。だって無料だもの。
他にも多くのスポットでいろんな装飾されていてきれいでした。地元のお城でもこういうことするなら全然行きたいです。ただ一つだけ怖いのは階段。お城なのである程度階段があります。そして暗くて足元が見えにくいので結構危なかったです。もう少し足元を照らしてほしいとは感じました。
とりあえずこんなところで宿に帰って1日目は終了。午前中はほぼ移動でしたが午後からぐるぐるといろいろな場所を回れて非常に良かったかなという感じ。疲れました。でも2日目も全然あるんですよね。さあ次の日も頑張りましょう。
え。雨なの…明日は予定だと屋外しか行かないや、どうしよう…
既に長いので後半へ続く
2日目は↓こちら↓から