枝毛チャン

髪に栄養を

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最近の記事

俺が元気な時に喧嘩しようぜ

 怪我をした。今まで傷一つ作ったことのない肌に、赤黒い線が走った。特段美しい身体ではないが、自分なりに大切にしてきたものだったから、かなり落ち込んだ。怪我は肉体のものだが、精神的にも傷がつく。昔、保健の授業で教師が「心と身体は繋がっている」と言っていたことを思い出した。  それから1週間が過ぎた。傷は塞がった。薄茶色の跡が残った。心はさらに深く傷ついた。薬を塗りながら、もとに戻りますようにと願った。  変化には順応していく必要がある。例えば、結婚。確実に「個」が消える通過

    • 好きな性癖発表ドラゴン〜2024夏〜

      最近ぶっ刺さった事物紹介ドラゴン〜 ①イケメンの長髪 ②コミカル異型頭 ③強くて高身長で思想に偏りのある女 ④久石譲 / Summer 1:10- Fgがエロい 1:31- 言わずもがなPfがどエロイ ⑤ちいかわの泣き顔 泣いていなければ上手く愛せない ⑥文章中のひらがなと漢字の使用数の絶妙なバランスから推察される言語運用能力の高さ ⑦過去の自分が作ったプレイリスト センスが自分と一致し過ぎている たまにカスチョイスもあるのでそれを弄る時間もまた楽し ⑧骨

      • 『神様ですら"人間"という失敗作を作ったんだ』

         22歳になった。スティーブ・ジョブズはApple Ⅱを発表し、尾田栄一郎はONE PIECEの連載を始めた年齢だ。今のところ、私は何も成し得ていないが、人には人のスピードがあるだろう。死ぬまでには何かをこの世に残しておくつもりだ。  22年も生きていると、世界のことが分かりはじめる。例えば、床に座りすぎると、腰を傷めること。21歳のハイライトを作るのならば、必ずピックアップするであろう出来事のひとつに、ギックリ腰になったことが挙げられる。  ギックリ腰になったことない人

        • 初運転で車を壊す人生(後編)

          ↓前編はコチラから↓  車は大ケガをしたものの、走行には問題無いと、警察の方から言っていただいたので、そのまま車を走らせ帰宅しました。翌日、レンタカー会社に車を返却しに行きます。事前に連絡はしたものの、実際の様子を見られるとなると、冷や汗ものです。そんな私を尻目に、レンタカーお姉様は、車の様子を見るなり「あらあ、すごいねえ」とケラケラ笑っておいででした。バラバラに弾け飛んだパーツを入れた紙袋を渡したら、より一層その笑い声は高くなりました。ブチ怒られると思っていた私は、少しホ

        俺が元気な時に喧嘩しようぜ

          初運転で車を壊す人生(前編)

           人生初運転にして人生初事故(自損)を起こしたので、これから事故を起こす皆様のために、また、これからも不注意を起こすであろう将来の自分への警告のために、文章として残しておきます。注意しろよ!バカ! ※当件はすべて解決済みです ※事故を推奨するものではございません ※当人は大変反省しております ※二度と事故らないようにすべく日々運転に励んでおります この世界の交通事情を、変える_____  まずは事故の概要から。立体駐車場から出口へ向かうために、坂を降りました。その

          初運転で車を壊す人生(前編)

          素敵な生き物たぬきです

           一部界隈でたぬきについてのエピソードが盛り上がっているので私からもひとつ。  今は亡き爺ちゃんが片田舎で農家をしていた頃のお話。お米やお野菜、果物など多くのものを栽培していた。毎年我が家に収穫物が送られてきていたが、当時生きるうえで生じるあらゆる障壁から守られながら生きていた私は「ほーんまた来たか」くらいの感想しか抱けなかった。歳を重ね独り暮らしを始めた今となればそのありがたみは筆舌に尽くしがたい。  お米やお野菜の値段高騰も、定期便を送ってくれた爺ちゃんに足を向けて眠

          素敵な生き物たぬきです

          ふゆのおもいで

           幼稚園に入っていた頃、降る雪を見て「発泡スチロールだ!」と叫んだことがある。1月の半ばだっただろうか。親の迎えを待っていたときに、なにか白いものがちらついた。それを見て私は、園長先生が上から発泡スチロールを砕いて落としていると本気で思った。友達からも、その保護者からも、担任の先生からも「あれば雪だ」と諭された。当然だ。寒い日に何か白いものが降ってきた、と説明されれば、状況を見ていない人間ですら「雪」と答えるだろう。  振り返ると嫌なガキだなあとも思う。5歳は世界に慣れてい

          ふゆのおもいで

          夏とハタチと私の遺書

          【再掲(※2022.06.19 編集)】 ハタチになった。よく生きたなぁと思う。私が犬だったら、大往生だワンと満足して、美味いメシを食らい、永遠に眠るだろう。ただ私は人間だ。生きる体力が残されている。明日何事もなければ生き続けられる。 遺書を書こうと思い立ったのは、身内が倒れたときだった。 外出先での心臓発作。 この日の翌日、彼と会う予定だった私に連絡が来た。彼の状況を電話口で聞かされた時、驚くというよりも、何となく「明日は我が身」だと感じた。 彼自身、まさか自分が

          夏とハタチと私の遺書