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レコ屋スタッフの記念すべき1枚目 Part1:「私が初めて手に入れたレコード」

こんにちは、エコストアレコードです。

今月は、当店で業務に励むスタッフが初めて聴いたレコードとそのエピソードをご紹介。日頃、レコードに興味がある方からは「実際に聴こうと思ってもどうすればいいのか分からなくて敷居が高く感じてしまって…」なんて話しをよく聞きます。でも、いまレコードを楽しんでいる人にとっては最初のきっかけは意外にも些細なことだったなんてことも。このコラムを通じて、素晴らしきレコードの世界へとスタッフが皆さんを誘います。




私がレコードというものに初めて触れたのは、高校2年生の時。レコードに携わる仕事がしたいと思うキッカケにもなった、大きな出来事であった。

レゲエミュージックに夢中だった少女は、放課後、某大手中古レコ屋に繰り出し、制服姿でCDを漁ることが楽しみの一つだった。友達とCDを貸しあったり、イベントに行ってみたり、なるべく沢山の音楽を吸収しようと一生懸命だった。

そんなある日、友達から「この前行ったレコ屋が実店舗を閉じるみたいで、不要なCDをくれるみたいなんだけど、貰いにいかない?」と、誘いを受けた。CDをタダで貰えるなんて!と、私達はドキドキとウキウキ半分半分でそのレコ屋を訪ねた。圧巻の貫禄を持ち合わせた店主の放つオーラは、今でも忘れられない。「どうせ処分するくらいなら、若い子たちに聴いてもらいたい」といい、大量にCDをくれた。その時店主が放った「レゲエの歴史や背景はレコードの溝に刻まれている」という言葉が強烈に印象的で、その時からレコード、とりわけ45(7インチレコード)というものを認識し、興味を抱き始めたのである。

後日、そのレコ屋のクラブイベント出店を手伝うことになった。憧れであったレコード屋という立場を経験できることが嬉しくて堪らなかった。しかし、手伝うとは言ったものの、当時私はレコードに触れたことすらなかった。その時に、再生方法から、扱い方、レコードの種類まで基礎的なことをを一から教えてもらったのである。手伝いというテイだったが、ただひたすらレコードを眺め、音楽を聴いているだけだった。

イベント終了後、店主が「お駄賃として好きなレコードを一枚貰って行って」と言ってくれた。何もしていないのに...と思いつつその時に選んだレコードこそが、私が最初に手に入れたレコードである。


Morgan Heritage 「Down By The River」1999年リリース


デンロイ・モーガンの子供たちによって結成された、コーラスグループ、モーガン・ヘリテージ。ミディアムテンポのカルチャーレゲエを心地よい歌声で歌い上げる本作「Down By The River」。個人的に、危なささえ感じられるダブやダンスホールも大好物だが、ゆったりとしたレゲエもまた至高。アナログで聴きたくなるような、穏やかなリリックが心地よい一曲。

今や、レコードやCDがなくても音楽が聴ける時代。だからこそ音楽をモノとして所有し、針を落として聴くという行為に特別な意義があると感じている。大切な曲こそ、レコードで持つ価値があるのではないだろうか。


筆者紹介:
小池杜季(こいけ・とき)
ECサイトへの出品全般、商品コメント作成やSNS運用を担当。レゲエ・ダンスホールが大好き。いつかはジャマイカに行ってみたい。


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