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[8]ソーシャルメディアとメンタルヘルス(SNS↑ → 鬱↑)

ここ数年、SNS(Social Networking Service)(というかTwitter)でやたらと病んでいる人を観測している気がする。これは私が病みやすいタイプの人をフォローしているだけかもしれないが、SNS×メンタルについては多方面で耳にする話である。

多くの研究が行われている中、経済学者たちによる以下の論文(プレプリント)を見つけた。

Braghieri, Luca and Levy, Roee and Makarin, Alexey,
Social Media and Mental Health (August 12, 2021).
Available at SSRN: https://ssrn.com/abstract=3919760 or http://dx.doi.org/10.2139/ssrn.3919760

米国でFacebookが流行り出した時期のデータを使い、検証を行っている。Facebook利用がメンタルヘルスの低下(特に鬱症状の増加)を引き起こしており、その副次効果として学業成績が悪化したと考えられるそうだ。
複数の原因が考えられるが、本論文では好ましくない(unfavorableな)社会的な比較を助長していることであると述べている。

直感的にも納得できる。かつて「世界一幸せな国」と称されていたブータン王国では、インターネットの普及により、(裕福な)他国の生活を目の当たりにして、国民の幸福度が低下(世界の幸福度ランキングで急落)したという結果がある。日常生活においても、人間はやたらSNSで顔も知らない(年齢や職業が近い)人の成功を見ては落胆している。

    今すぐSNSをやめよう、絶対にだ





Note: 
彼らの研究では、Difference-in-Differences(因果推論の手法)やLASSO(機械学習の手法)といった手法を用いている。





以下、旧ブログの記事です。そのうち記事をこちらに移行します。


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