映画館

自分が十代の頃、映画館ばかり通っていた。年間40〜50本ほど映画館で映画を観ていた。そんな自分にとって、映画と言えばハリウッド映画だった。
豪華で派手な楽しい映画を大きなスクリーンで観る。贅沢な時間を過ごせた気分だった。それはやはりハリウッド映画だった。
自分が十代だったのは、おおよそ80年代。スティーブン・スピルバーグが、ハリウッドを席巻していた。当時、彼が監督や製作した映画は、ほぼ間違いなく大ヒット。稀代のヒットメーカーと呼ばれていた。
その一方で、ジェットコースタームービーと彼の作品を呼ぶ人もいた。ハラハラドキドキさせて、間違いなく楽しめるが、終わった後には何も残らない…まるでジェットコースターのようだ!と揶揄されていた。確かに大味な感じは否めない。しかし観終わって何も残らないとは思わなかった。
ハッピーエンドは幸福感を味わえ、その余韻は眠りにつくまで続いた。物語の世界は、空想の中でドンドン拡がる。それが何日も続く。それがスピルバーグの映画だった。ハリウッド映画の正に王道だ。

今コロナで映画館が危機的状況だ。ハリウッドの大作が、次々と公開延期。公開の比重を配信にシフトする動きもある。
映画館が残るように、少しでも働きかけたい。
福井駅前に残る映画館は、とりわけ思い出深い。街の文化だと思う。多くの方にスクリーンでの映画を楽しんで欲しい。

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