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若いサルセーラは何処へ行ったか?

日本で2000年前後から爆発的に流行ったダンス、サルサ。
音楽そのものは60年代後期から流行り、70年代には下火に。90年代後半にRMMレーベルが、マーク・アンソニーやインディアなどによる新展開。日本でもサルサ人気復活。これと併せてダンスも流行ったようだ。しかしこの後5〜6年程でピークに達し徐々に下火に。下火に至った原因は、若い新規人口の急激な減少だろう。では本来サルサを始めていた若い層、とりわけ若い女性は何処へ?

昨年あたりから思い当たる事がある。
サルサ人口に成り得た層を考えてみる。
そういった若い女性は、自己表現の場を求めている。それは華やかである。尚且つ文系女子が圧倒的に多かったと思う。当時無かったがそれに似た現在人気のジャンルとは?

コスプレ!

これではないかと思っている。

コスプレって、オタクのマイナーな趣味と思っていたが、若者には意外にも普通の趣味なのだ。最近気づいた。
昨年の春、福井の片田舎でコスプレのイベントが開催。レイヤーと呼ばれるコスプレ女子が100人以上が集まった。撮影するカメラマンも相当数集まったのでは?都会のイベントに至っては、野外ビッグフェスか?ぐらいの集客があるらしい。
ハロウィンの仮装騒ぎを考えれば、コスプレ人気も納得だろう。
都会にはコスプレカメラマンで商売が成立ち、アイドル並の人気レイヤーもいるそうだ。Instagramで数十万人フォロワーを持つレイヤーさんも多数存在。
我々おっさんが考えているより、コスプレは極々普通の趣味なのだ。
自分も写真が趣味だが、昨年コスプレ写真の依頼があったくらいだ。日時が合わず断念したけど。

レイヤーさんはほぼ若い女子。稀に容姿に自信がある若い男子もいるみたいだけど。カメラマンは圧倒的に男性。
これもサルサダンスに似ている。
女性のレイヤーが多くてカメラマンの男性が少ない。しかも上手いカメラマンとなるとより少ない。
サルサもフォロワーの女性は多いが、リーダーの男性が少ない。上手い男性がこれまた極小。リーダーが上手くなるには、フォロワーの3倍時間が必要!ハードルが高い!冴えないオッさんでも、サルサ踊れたら微妙にモテたりしたものだ。知らんけど。
コスプレの話に戻る。上手いカメラマンの中年男性が、若いレイヤーさんと付き合っていたりもアリらしい。しかし良いカメラマンになるには、それなりの機材を揃えるのが最低条件。カメラとレンズ、ストロボ、パソコンまで入れたら三桁になるかも。恐らくそうなる。それと並行して腕を磨くには、技術の勉強と場数が必要。結構頭も使うし、場数を踏むにはコミニュケーション力が大前提!ハードル高い! 
サルサとコスプレ界隈は共通項が多い。


サルサダンスに若い人を呼び込もうと、あの手この手を使っているけど、どうも上滑りで上手くない。かつての社交ダンスのようだ。
一つ言えるのは、我々オッさん爺さんの感覚は、到底若者の感覚についていけない事だ。それを自覚しないで頑張っても、徒労に終わるだろう。
コスプレが若者の普通の趣味とは、自分自身も最近まで夢夢思わずいた。目の当たりにしても暫く呑み込めずにいた。
つまりコスプレの良さがわからないオッさんが、幾ら知恵を絞っても無駄なのだ。かつての自戒も込めて。

ここまで書くとサルサダンスに打つ手無しみたいだが、正直どうなんだろう?サルサは音楽も最近ヒット曲が無い。まあサブスクの時代で、誰もが知るヒット曲はどのジャンルでも無理かも。
更に言うとクラブ音楽もやや高齢化傾向にあって、娯楽そのものが大きな地殻変動中と思われる。
ダンスはやめたけど音楽のサルサは未だ大好き。このまま廃れるのは残念過ぎる。未だ年間数十枚のレコードを買っている。


夜遊びはやめてしまったので、今年は昼のサルサイベントがあれば復活参加しよう。多分もう踊れないけど。

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