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【報告】技術協力分科会「開発コンサルタントの強みと弱み~民間企業の視点から~①」(1/12)

ECFAの技術協力分科会では、開発コンサルタントがJICAプロジェクト以外のマーケットでどんな役割を担えるのかを模索するため、開発コンサルタントの「強み」と「弱み」をテーマに、開発コンサルタント経験があり、他業種・組織等に転職された方からお話しをうかがっています。

今回は、PERSOL Global Workforce  代表取締役社長 多田盛弘氏に
本テーマについてお話しいただきました。

PERSOL Global Workforce  代表取締役社長 多田盛弘氏

政府開発援助の事業を中心に過去20年で30か国以上で、コンサルタントとして産業開発、人材育成、保健医療、教育など多様な分野での事業実施経験をもち、2018年は外務省の政府開発援助に関する有識者懇談会の委員を務めた。これら事業現場での文化、言語、宗教など異なる背景をもつ多様な人材の活用経験から外国人材とのはたらき方に対する多くの知見を有している。また、国内では経済産業省の日本企業の新興国市場開拓補助事業や農林水産省の地方創生事業の実施責任者を担い、日本企業の支援経験も多数有している。

PERSOL Global Workforce
https://persol-gw.co.jp/about/

■本当の課題に取り組めているか?

開発コンサルタントは、途上国の開発現場について多くの情報を持っています。そのため、最も現地の課題をわかっているはずですが、真の課題をクライアントに伝えられているでしょうか?そして、その課題は、開発援助を越えた市場で有効なものでしょうか?

多田さんが取り組む事例の紹介をうかがうことで、真の課題に取り組むこと、そして、その課題解決のための持続可能性について、自分たちが行っている業務を振り返るきっかけとなりました。プロジェクトの先を創造できているか?

・本当にこのプロジェクトは必要なのか?
・その活動はその期間行うことが妥当なのか?
・プロジェクトが終了した後も継続できるものなのか?

様々な問いが頭を駆け巡ります。

開発コンサルタントに足りないもの として以下3点をあげられました。
・市場観(何が必要とされるかの目利き)
・ビジョン(長期のコミットメントを前提とした視野)
・経済合理性(儲かるか儲からないかの感覚)

どれも皆さん大きく頷くポイントでした。
まさに、ODA以外のマーケットにチャレンジしていくには、これらのスキルアップがキーになりそうです。

■参加者の感想等

・開発コンサルタントのスキルについて役に立っているものと足りないものがわかりました。
・民間として対政府を相手にビジネスをしていくことの可能性などをお伺いすることができ大変勉強になりました。
・ODAだけでなく、もう少し広い視点で途上国開発を見ていく必要性を再認識しました。

今後も技術協力分科会では、開発コンサルタントの価値とその発信について考えていきます。多田さんどうもありがとうございました!


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