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3種類に分類されるJリーグのダービーマッチとは 日本のサポーター論の入口

ダービーマッチとは、同じ街、同じスタジアムをホームにする者同士の対戦をいう。その街(地域)の定義は比較的広域も対象としているが、元来、同一の都市、州、県の範囲内での対戦を刺すことが多い。海外ではマージーサイドダービー(リバプールとエバートン)マンチェスターダービー(ユナイテッドとシティ)、オールドファームまたはオールドファームダービー(セルティックとレンジャーズ)、ミラノダービー(ミランとインテル)、ローマダービー(ローマとラツィオ)などが有名だ。

日本のダービーマッチの元祖は、Jリーグが始まる以前に行われていた「天竜川決戦」とされている。

「天竜川決戦」とは静岡県磐田市に本社を置くヤマハ発動機サッカー部(現ジュビロ磐田)と静岡県浜松市が創業地である本田技研工業サッカー部の対戦のことだ。

現在では、数多く存在する日本のダービーマッチは主に3つに分類される。

●便宜上ダービーマッチ

●集客キャンペーンダービーマッチ

●(純粋な)ダービーマッチ

この3つのうち、(純粋な)ダービーマッチといえるものは少なく、集客キャンペーンダービーマッチが多くを占めている。

集客キャンペーンダービーマッチには、以下のような対戦カードがある。

●東京クラシック(東京V×町田)
●The CLASSIC(鹿島×横浜M)
●神奈川ダービー(横浜M×川崎×横浜FC×湘南)
●神奈川ダービー(YSCC横浜×相模原)
●みちのくダービー(仙台×山形)
●北関東ダービー(水戸×栃木×群馬)
●多摩川クラシコ(東京×川崎)
●武相決戦(町田×相模原)
●甲信ダービー(甲府×松本)
●東海ダービー(清水×磐田×名古屋)
●関西ダービー(京都×G大阪×C大阪×神戸)
●陰陽ダービー(鳥取×岡山)
●東四国クラシコ(徳島×讃岐)
●MICHINOKU MITSUDOMOE(秋田×盛岡×福島)
●PRIDE OF 中四国(岡山、山口、徳島、讃岐、愛媛)
●川中島決戦(甲府×新潟)
●東武野田線ダービー(大宮×柏)
●富士山ダービー(甲府×清水)
●風呂ダービー(川崎×福岡)
●海峡ダービー(神戸×徳島)
●瀬戸大橋ダービー(岡山×讃岐)
●関門海峡ダービー(山口×北九州)
●バトルオブ九州(北九州×福岡×鳥栖×大分×熊本×長崎×宮崎×鹿児島)



しかし、対戦を重ねるごとに試合の意味は変わっていく。

上記の対戦カードが、永遠に集客キャンペーンダービーマッチであり続けるとは限らない。

たとえば、横浜F・マリノスと鹿島アントラーズの対戦「The CLASSIC」も「集客キャンペーンダービーマッチ」としてスタートしたのにもかかわらず、サポーターにとって特別な意味を持つカードとなってきた。横浜F・マリノスと鹿島アントラーズは1993年のJリーグ開幕時からJリーグに参加する10クラブ(オリジナル10)の一員。他の8クラブはJ2降格経験があるが、この2クラブだけは降格を経験していない(2018年現在)のだ。タイトル獲得数も多く「特別な歴史を有する名門クラブ同士の対戦」という意味にサポーターも共感しており、新たなダービーマッチとして注目度が高まっている。

ダービーマッチを育てるのはサポーターだ。

「サポーター3年生からの日本のサポ論」では、さらに詳しく日本のダービーマッチについて解説しています。


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