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ほかろん・ももこ

「あのね、わたしのて、ほかろんみたいにあったかいっていわれたの。」
生活介護のスタッフさんに言われたことがすごく嬉しかったらしく、
「ほらね。」と言ってつないできた長女の手。
あらら、私の手のほうがあったかい。でも、嘘も方便。
「本当だ、あったかいねえ。いいねえ。」と言ったら、嬉しそうに笑った。

長女の掌は分厚くて働く人の手をしている。
今日は、公園清掃しているかなあ。
今日は園内清掃しているかなあ。
今日は封筒作業しているかなあ。
今日は玉ねぎ刻んで調理作業してるかなあ。

などと毎日考えている。
生活介護のプログラムでは、いろいろな作業が組まれている。
毎日、作業に取り組みながら、園内の人間関係のややこしさにも、果敢に挑戦している。
知的障害や自閉症のメンバーたちは、それなりに、園内で人間関係の苦労をしながら、一緒に過ごしている。
もまれ、もまれて、心も成長していく日々。

暖かいホカロンみたいな手。
そして暖かいホカロンみたいな心。

今日のあなたを、
「ほかろん・ももこ」と呼びましょう。

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