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芸人は才能の上に成立している...のか?

こんにちは。今回初めて筆を執らせていただきます。
アッチ系統というコンビのハナイと申します。25歳です。

相方はドルジ(19歳)と言いまして、少し変わった奴です。僕らは2023年の春にタイタンの学校で出会ったのですが、彼の自己紹介は衝撃的でした。

タイタンの学校は2023年で6年目を迎え、僕らは6期生として入学しました。きちんと調べていないので憶測でしかないのですが、タイタンの学校は他の芸人養成所と比べて、入学者の年齢層が多少高い傾向があると思います。おそらく、平均で言うと30歳前後です。

ドルジは初めての自己紹介で、タイタンの学校6期生全員に対してステゴロで牙を剥きました。牙と言っても立派なものではなく(そもそも彼は舞台に立ったことのない芸歴0年目のペーペーなので)みんな痛くも痒くもなく、ただ「ヤバい奴が来た…。」と思っていたはずです。
他人の言葉を覚えることが苦手で細かいところは忘れてしまったので、当時のドルジの発言をふんわりニュアンスだけ伝えます。

  • 俺は芸人はやりたくない。とある地下芸人に面白いと言われ、他薦でこの学校にやってきた。

  • 25歳になって芸人を始める奴は終わってる。6年やって結果が出ない奴は幸せになれない。

  • ここにいる奴らは全員売れない。

  • 芸人の才能は着眼点、生い立ち、知識量である。

  • 俺はその全てを持っている。

  • 俺は正しい。間違っていない。

ざっくりこんな感じの主張をしていました。誰にも嫌われたくない風見鶏モドキの僕からすると驚愕でしたし、それと同時に羨ましさを感じました。僕にはそんなことを言う度胸もないし、25年の人生経験から自分の主張はほとんど間違っていると学んでいるからです。彼は声高々に主張をしました。そこにはキラキラと輝く19歳の姿があったのですが、授業終わりに彼は孤立していました。僕はなんだかドルジに優しくしようと思い、彼に近寄って話を聞いてあげました。「人畜無害で懐に余裕がある(僕は社会人なので)凡人」だと僕を見定め、扱いやすそうと思ったのでしょうか。入学初日に名指しされ、コンビを組むことになりました。

最近「激レアさんを連れてきた」を観ました。その中で中村倫也さんが「まず目上の人に会ったら失礼なことをする。その後、振れ幅によって『あの子、いい子だったんだ』と思わせるテクニックを以前使っていた」と言っていました。ドルジがそこまで戦略的にあの暴挙に出たとは思いませんが、「なるほど。確かにそれは生存戦略として一理あるな。」などと思いました。決してドルジの愚行を肯定する訳ではありませんが、彼には論理的に説明できない、”何か”がある気がします。

僕はドルジに才能を感じています。面白く、魅力がある人だと思っています。しかし、その才能が着眼点、生い立ち、知識量から成り立っているとは思いません。たぶん、これはすぐに論理破綻できるほど脆い主張であり、芸人の才能を表現する最適解とは5次元程度の壁があると思います。なので彼が声高々に語った芸人の才能は間違いでしょう。みなさんもそう思いますよね?

このnoteの目的は、ドルジが書いたnoteにアンサーを返すこと。ドルジの主張をへし折ることです。結局、僕は芸人の才能とかまだよく分からないので、まともな論破をすることはできなかったんですが、彼の主張がおかしいということを読者の方に伝えられたなら、それでいいかと思います。

今日は新型コロナウイルスに羅漢したため、養成所のネタ見せ授業をおやすみしました。ドルジに申し訳ないし勿体無いなと思い、何か生み出そうとした結果このnoteが出来上がりました。お笑い要素は全くなかったかと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございます。いずれ自分なりの「芸人の才能」が主張できたら養成所に入ってよかったと思えるのでしょうか。いつか、僕も声高々に自分の考える芸人の才能について、目上の人たちに語りたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。

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