テーマパーク

テーマパークに行くのは本当に楽しい。

関東ではディズニーランド、関西ではUSJが代表だろうか。誰と行っても、何度行っても楽しめる。みんなの前では「いや、なんともないですよ。」みたいな顔をしつつも前日からウキウキしている-そんな人は実は多いのではないかと僕は睨んでいる。

テーマパークは全ての建造物が大きいからそこが一番好きな点だ。USJのミニオン像、スパイダーマンの建物、バックトゥザヒューチャーの乗り物…あいにくディズニーランドに行ったのは3歳の時なので記憶に無いのが非常に残念なのだが、おそらく僕が満足しないということは無いと思う。

多分「大きい」+「ワクワク感」が僕のツボなのだが、テーマパーク以外にも僕のツボをゴリゴリ押してくる場所がある。

それは丸善ジュンク堂梅田店だ。

一応、ご存じで無い方のために説明しておくと、丸善ジュンク堂梅田店は大阪にあるとてつもなく大きな本屋だ。地下1階から7階まで、ビル一棟が本で埋め尽くされている。ここまで来たらもはや本屋とよんで良いのかも分からない。「ブック型アミューズメントパーク」とでも名付けたいぐらいだ。

自動ドア-いや、気分としては入場ゲートだが-をくぐる。「ウェルカムトゥ丸善ジュンク堂!」とクルーがにこやかな笑顔でお出迎えしてくれる、ような気がするが、それは気のせいだ。店員はみな忙しそうに働いている。1階の最新雑誌コーナーと新著コーナーをざっと見渡すした後、おもむろにジェットコースターに乗りこむ。すみません、エスカレーターです。ちなみに、タワーオブテラー、間違えた、エレベーターは存在しない。上の階まで行こうとすると結構移動が大変だったりするのだが、そこはアトラクションを待つ時間と同じだと思えば苦しくない。

そんなこんなで本日のメインアトラクション、医学書コーナーに到着した。

まずは周囲を威嚇するためにとんでもなく分厚いものを広げてみる。無論全く読んではおらず、そもそも人が周りにいないのだが。なにか既視感があるなと思えば、高校時代にやりもしないチャート式を机の上にとりあえず置いてニヤニヤしていたのと根本原理は変わらないことに気づく。「あいつは青チャートか、でも俺は赤チャートを持ってるもんね」という謎の優越感に浸っている間に確実に学力差は開いているのだが、まあ似たことをしている人は多かったのではないかと信じている。チャート式で無ければ、化学の新研究か、難系か。

そんな高校時代を思い出したので、身の丈に合った医学書を探す。やっと見つけた1冊の値段が高い。少しだけ嫌な気分になる。普通に5000円を超えてくるのは医学界の闇だ。授業料、医学部予備校のビデオ講座代、医学書代…医学部に入学後もお金が必要という事実は、実はあまり世間には認知されていないのかもしれない。

大学の試験と国試、CBTの問題がかなり違う、という場面に遭遇することがしばしばある。

知識はあるに越したことは無いので試験内容に文句を言うつもりは全く無いのだが、そのたびに「医者になった後に必要なこと」を教えたい大学の先生と「医者になるために必要なこと(国試に直結する知識)」を学びたい医学生の溝は深いように感じるのは事実だ。

そこの溝が埋まりさえすればもう少し出費が抑えられたり、種々の問題が解決するのではないかな、と思ったりするのだが一医学生の力ではどうすることもできない。

こんな感じで、小難しいことを考えながらテーマパーク、ごめんなさい、丸善ジュンク堂梅田店を後にする。

落ち着いたら、USJに行こうかな。

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