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ネットフリックスの地面師たちについて

「地面師たち」は渋谷駅あたりでも宣伝が凄いし私の周りでも面白かったという意見が多いので見てみました。綾野剛、豊川悦司、ピエール瀧よりも凄いのは小池栄子。極道の妻たちのかたせ梨乃や岩下志麻のような迫力。詐欺師のシナリオは、以前都内であった土地売買の話がベースになっているそうです。そして刑事役のリリーフランキーの妻役の川上麻衣子の老け方におののきました。

地面師とは土地の持ち主に成りすまし、売主からお金をとる昔からある詐欺。免許やパスポートや印鑑証明があまりに簡単にできちゃうことは、映画やドラマでよく見ます。

大きなお金を得るには何人もの人がそれぞれ役割を果たします。詐欺師はやはり賢いんです。今のオレオレ詐欺は電話がメイン。これは実際に人が人を騙す詐欺。なかなか大がかりなな劇場型詐欺なんです。

仕事で知り合った弁護士と話してびっくりするのは、ありがとうやごめんなさいを示すのはお金しかしないということ。そしてそのお金の妥当性を図るのが弁護士の仕事。そしてお金があれば安心できる分、お金を必要以上に欲しがると人間らしさが失われ、行き過ぎてしまうと通常の労働以外で効率よくほしくなります。しかしお金を欲しがるのは生きる本能みたいなものです。

日本というアニメとかドラマならば若いタレントが主役のラブコメというイメージが強いのですがこのような世代を超えた大人も楽しめるサスペンスドラマがたくさんあるといいなあと思います。地面師たちがいいのは善良や正義の人が少ないこと。これが世の中。自分の利益のために動くのは真っ当なことなのです。

そしてこのシリーズ。私が一番いいなあと思ったのは実は長さです。1.5倍速でみると37分から1時間の7話完結。大体3~4時間もあれば十分最後までいけるので平日夜でも休みの日でも丁度いです。続編ができそうなできなそうなところもいいです。韓国ドラマでよくあるドラマ16話完結は1.5倍でも1日じゃ見切れないときがあります。

騙される側の山本耕史の部下がニトリのコマーシャルのおとぼけたおじさんなのがツボ。サラリーマンが騙されてもお金は会社が払うので、出世のために手柄を急いでしまう昭和のサラリーマンの悲哀のドラマと見るとなかなかよいですよ。

詐欺師は自分の隣に普通にいそうな感じがよいんです。悪人は悪人の顔をしていないのです。詐欺師はニコニコと右手を差し出します。日本発ネットフリックスのオリジナルドラマが世界で人気になるのはなんか嬉しいです。ボーイフレンドに続くヒットです。



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