弱キャラ友崎くん (Lv.10) (ガガガ文庫 や 2-12) 著 屋久ユウキ
【君に人生の大切さを教わったからこそ、今度は俺が返したい】
葵の誕生日にイベント企画した友崎達がアイデアに頭を悩ます物語。
結果だけは嘘をつかないと正しさの仮面を被り続けた葵。
己の人生をその為に利用されてると知った友崎との関係は疎遠になる。
二人とも徹底した個人主義だが、その範疇を友崎は越境したいと思えた。
葵の仮面を暴くのでなく、人生の楽しさを教えて喜ばせる為に。
人は誰しも分かり合えない業を抱えてる物だ。
しかし、葵の生き方が沢山の好意と尊敬を産んでいる。
自分らしく生きようと足掻いてきた葛藤と苦悩が、結果として誰かを支える軌跡となっていたのだ。
だからこそ、無駄じゃない。
どれだけ孤独に思えようが、見てないようで、誰かがちゃんと自分の歩みを見ている。
友崎自身が救われたからこそ、その事実で今度は葵を救うのだ。
果たして、友崎達が企画したUSJでの思い出旅行とサプライズパーティの真心は、凍てついた日南の心に届くのか?
次巻も須らく期待である。
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